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追放料理人とJKの異世界グルメ無双珍道中〜ネットスーパーは最強です〜  作者: 音無響一
第三章 王都学園かわいい計画

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063 閑話 欲しかった力

「……ここは……おれは何を……」



一階の厨房じゃないか。

床で寝ていたのか……



「うっ……身体が痛いな」



こんな硬い床で寝ていたらそうなるのは仕方ないが、なんで俺はこんなとこで……



「……そうか。魔王様が力を与えるとかなんとか……」



何かされたんだ。

力とはなんのことだろう。

魔法を使えるようにしたと言っていたが……


あの瞬間は身体に火がついたかのような熱さを感じたんだが、今は床で寝ていた痛み以外はないな。



「守る力、か……」



たしかに俺には勇者様のような力はない。

欲しいわけではなかったが、ひよりを守るためには必要なのかもしれない。


本当に魔法が使えるのか?

料理ではなくて戦闘技術が上がったのか?


確かめようがないな。

魔法を使えるようにしてもらったとはいえ、使い方がわからん。


スキルが増えたりしたのかもしれないな。

確認してみるか。



「スキルオープン」



おっ、出てきたな。


『スキル:身体強化(Lv.MAX)』

『スキル:料理(Lv.MAX)』


このふたつは元から俺が持っているものなんだが、Lvとはなんだろうか。

これまでにはなかったが……


『スキル:全属性魔法(Lv.MAX)』

『スキル:魔力増大(Lv.MAX)』

『スキル:切れ味向上(Lv.MAX)』

『スキル:火加減調整(Lv.MAX)』


なんだこれは。

これが魔王様が与えてくれた力なのか?


全属性魔法……とんでもないスキルなんだが、それを俺が?

切れ味向上と火加減調整なんてスキルも聞いたことないが、これは料理に活かせそうだな。


全属性ということは、火魔法も水魔法も使えるということか。


これは試してみないとわからないな。

火魔法は危険だろう。

水魔法を使ってみるんだ。



「水よ……ふんっ」



おお、出てる、手のひらから水が……

みーちゃんの水魔法の水は味も美味しかったんだ。


俺のは……これは!

みーちゃんのに匹敵するほど美味しいじゃないか。

いや、もはや俺の方が美味しい感じすらするぞ。


魔力の多さで美味しさが決まると言っていたような……

ということは、俺の魔力はみーちゃんを超えたと言うのか。


そういうことか。

料理で使う水も美味しくなれば、より俺の料理が美味しくなるんじゃないか。


切れ味向上もそうだ。

なんでも切れるとしたら……


なんだと!

力を入れてないのにサクサク切れるじゃないか。

玉ねぎもネギもキャベツも……

これはすごい!


なんて力を与えてくれたんだ魔王様。


火加減調整がまだ試せないからわからないが、これも確実に料理に活かせるはず。


これで俺はひよりを守ることも、料理人としてのスキルアップも果たせたんだな。


修行もせずに得た力、か……


切れ味向上や料理のようなスキルは自動発動だからな。

自ら封印するようなことができない。


与えて貰えたのはありがたいが……

自分で自分を律するしかあるまい。


このスキルの力に溺れることなく邁進するんだ。


ひよりだってそうだ。

すごいスキルなのに驕ることはないんだ。

……理解してないだけな気もするがな。


何かあった時に守る力は確かに必要なんだ。

魔王様から頂いた力で、ひよりを守り、この世界で一番の料理人になるんだ。







誰かの力に頼ったままじゃいられないな。

俺もどこかで働きに出る方がいいだろう。


ひより以外の、より多くの人に俺の料理で笑顔になってもらいたい。

自分自身で磨いた力で、な。


それが世界一の料理人ってもんだろう。


ひよりの世界の食材に頼らず、この世界の食材で勝負だ。


でもどこで働きに出ようか……

決まるまではひよりには秘密にしておこう。



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