057 閑話 料理人は褒めるのが苦手
「じゃじゃーん!どう?セーラー服って言うんだよ~」
「………………」
「え、無言?変だったかな……」
ナッシュくんにも見せてあげようと思ってお風呂上がりに着替えてみたけど……
気に入ってくれないのかなぁ。
ナッシュくんにはかわいいはまだ分からないかな?
「……………………」
かわいすぎる……
感想をすぐに言えないくらい見とれてしまった。
スカートが短いのはいつものことだが、白いスカートから見える足がいつもより綺麗に見えるのはなんでだろうか。
胸元の大きな青いリボンも似合っている。
「変……かな?」
変なわけないだろう。
かわいくて驚いて、だから声が出なくて……
そうか、黙ってるからいけないんだ。
言え、言うんだ!
「かわ……」
「……え?」
「かわいすぎるぞ!」
「ええ!」
急に言わないでよっ
それにかわいすぎるってなんなのよっ
も~嬉しいけど、そんな風に言うのは反則だよっ
「そ、そんな風に言ったらびっくりするしはずいじゃん!ナッシュくんのばかっ」
バカ……
ちゃんとかわいいと言ったのになんでだ。
そうか、すぐに言わなかったからか。
いや、ひよりの顔が真っ赤じゃないか。
本当に恥ずかしかったんだな。
くっ、なんだか俺も恥ずかしいじゃないか。
『キュー……』
『おい勇者、あの二人は何をしておるのだ?二人して真っ赤になって黙ってるだけではないか。つまらんから帰るのだ』
あーもう、らんらんちゃんもうるさいよっ
帰るならさっさと帰ってよねっ
「ナッシュくん!」
「は、はい!」
「ありがと……」
「お、おう」
あーもう、恥ずかしかった。
ってそうじゃないんだよ~
ナッシュくんにも着て欲しいのあるんだよっ
「ナッシュくんにもあるの、これ着て?」
「これは……」
ひよりと同じ白い服だな。
見たことない形状だが、これが下で、これが上着か。
「着替えてきてっ」
「わかった。少し待っててくれ」
まずはズボンを履けばいいだろう。
履き心地はとてもいいな。
ベルトがなくてもピッタリだが、これもつけた方がいいんだろうな。
上着を……
うーん、少し苦しいな。
ボタンを閉じて、と。
こんなもんか。
鏡で確認してみるか。
これがひよりの世界の男性の制服というやつか?
料理人の俺にはわからないが、いいものなんだろう。
さて、ひよりはなんて言ってくれるかな。
「待たせたな。どうだ?」
「……………………」
「な、無言、だと……」
カッコよすぎ……
びっくりして時間が止まったみたい。
ヤバすぎだよナッシュくん。
今まで見たアイドルよりも芸能人よりもイケメンすぎるよ。
金髪に白ランは反則すぎるってよくわかったよ。
カメラ、カメラが欲しい!
欲しいのになんでないのよっ
この世界に来て今が一番残念かもしれない瞬間だよっ
「変か?」
「ううん、とっても、似合って、ます……」
「そうか。それなら良かった。これが制服というやつなのか?」
「うん、そうだよ。女の子はセーラー服で、男の子のは学ランって言うの。ナッシュくんが着てるのは長ランってやつで、裾がとっても長いやつだよっ」
学ランで長ラン?
よく分からんな。
似合ってるならいいんだ。
ひよりもかわいいな。
ずっと見ていたくなる。
「えへへ、ナッシュくんかっこいいよっ」
「ひよりもかわいいぞ」
『キュー……』
『なんだなんだ、あの二人はまだやっておるのか?なんで二人してにこにこしておるのだ?』
帰ったんじゃないの!
いい感じなんだからハウスだよっ
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