051 大きい方が好きな人は大嫌い
「リーディールさんっ」
「毎回その呼び方は何とかならんのか?」
「ただいまっ」
「はぁ。まぁいい。商業ギルドに行ってきたんじゃないのか?」
「行ってきたよ~強力な助っ人を2人もゲットしてきたんだからっ」
「それは心強いな。それでその助っ人は……ん?小人族か?」
すごい、さすがこの世界の人だよ。
言われなくてもわかるもんなんだねっ
「あなたが雇い主?私がリトールよ」
「あのえっと、スモル、です」
「小人族なら期待できそうだ。ついてきてくれ。仕事を教えよう」
わ、妹ちゃんが話したよ。
初めて聞いたんじゃない?
「住むところがないの。ここに住まわせてもらえると嬉しいんだけど……無理?」
「私の家は大きくないからなぁ。小人族とはいえ、うーん……」
うそ、住むところもないの?
どうしよう。
私の家はまだ部屋は余ってるけど~
「ナッシュくんに相談してみないとだけど、うちに来る?」
「え、いいの?あんた小さいのに優しいのね!」
またそこを見て……小さいは余計だよっ
『キュ……』
ねぇ、みーちゃんまで見ないでよ!
美咲ちゃんになった時だってそんなに……いや、私より絶対大きかったよ。
なんなの?みんなしてなんなのよ!
「ひよりお姉ちゃんはかわいいから大丈夫だよっ」
「ライザちゃん~~~」
ああ、いい子!ライザちゃんもうちの子にしたい!
みーちゃんは裏切り者だよっ
「ひよりの家なら広いし大丈夫か。それじゃあ一通り教えるから来てくれるか?」
「はーい!」
「はい」
なーんか対照的な双子だね~
リトールちゃんは元気っ子で、スモルちゃんは大人しい子なのかな?
そんなことより絶対負けないもんっ
みーちゃんにもだよっ
それよりナッシュくんにも2人を住まわせていいか聞かないとだよね~
こっちに連れてこようかな?
あっ、いいこと考えた~
「みーちゃん、ライザちゃん、一度私のおうちに帰ろっか!作戦会議だよ~」
『キュ?』
「なーにー?」
それはお楽しみだよ~
どうせならライザちゃんのパパさんも呼んじゃおうかなっ
「ナッシュくんただいまっ」
「なんだ、今日は早いな」
「新しい人雇えたの~。即戦力っぽいから、これでなんとかなるかもっ」
「シュターナルってやつだよな?仕事が早いじゃないか」
「うーん、見つかったからいいけど、変な人ばっかだったよっ」
「そ、そうか……その話はいいとして、どうしたんだ?それにその子供は?」
あ~、ライザちゃんに会うのは初めてだもんね。
自己紹介してもらって、作戦会議だよっ
「あ、それよりナッシュくん、聞きたいことあるのっ」
「ん?なんだ?」
「大きいのと小さいの、どっちが好き?」
「ん?なんのことだ?」
「いいから!大きいのと小さいの、どっちが好きなのっ」
これはなんの質問なんだろうか。
ひよりとライザという子供……
なるほど、身長のことか?
「それは……大きい方だろうな」
「きらい……」
「……ん?」
「ナッシュくんなんて大っ嫌いだよっ」
なぜ、だ。
小さいが正解だったというのか。
だとしてもなんの話なんだ。
理不尽すぎやしないか?
そんなことよりひよりに嫌われただと?
どうしたらいいんだ。
……ああ、なんてことだ、相談できる人がいないじゃないか。
『キュ』
肩をポンポンって……項垂れてる俺を慰めてくれてるのか。
優しいなみーちゃん。
いや、元勇者様。
「遊んでないで作戦会議だよっ」
ナッシュくんのことなんてほっといて、夕飯のことしないとっ
「何をするんだ?」
「新しい従業員が増えたし、ライザちゃん家族も招いて歓迎会するよっ」
「はぁ?」
「歓迎会ってなーに?」
「みんなでお食事だよっ」
「食事ということは、俺が作ればいいんだな?」
「そういうことっ!みんなで久しぶりに焼肉パーティだよっ」
『キューーーー!』
「ってことは、俺は焼きまくればいいんだな?」
「その前にネギ塩だよっ」
「こ、こんなに……」
みーちゃん入れて9人も集まるからねっ
大量に作ってもらわないとだよね~
「ひよりお姉ちゃん、今から何するの?」
「お庭で焼肉パーティできるように色々作っちゃうよ~」
椅子とテーブルあった方がいいもんな~
焼くのもナッシュくんだけじゃ間に合わないもんね。
網とかコンロも2個あれば大丈夫かな?
前に作ってもらったのあるから、それと同じのをあやとりで作っちゃえばいいよねっ
「作る?ひよりお姉ちゃんが?」
「そうだよ~だけどこのことは絶対に秘密にできる?」
「んー、うん!できるよっ」
「いい子だね~ひよりお姉ちゃんとライザちゃんふたりの秘密だよっ」
「わかった!」
大丈夫だよね?
信じてるよライザちゃん~
「ってことで!ササッと作っちゃおっ」
まずはテーブルだよね~
こうしてこうして~こうっ
「え、なんで!なんでテーブルできちゃったの!」
「ふふーん、これが私のスキルだよっ」
「ひよりお姉ちゃんすごい!」
「でっしょ~。でもこれはみんなには秘密なの。だからライザちゃんもぜーったいに誰にも言っちゃダメだからね?」
「うん、わかった!」
うんうん、それじゃあどんどん作っちゃお~
椅子に、テーブルに、デラルさんが作ってくれたコンロを作って~
もしかして備長炭とか作れたりするかな?
モノは試しだよね~
こんな感じかな?
形はこれでおっけーだから、あとは備長炭をイメージしてっと~
「おぉーできたっ!」
これでもっと美味しく食べれるねっ
あとはお酒かなぁ。
大人はお酒飲みたいもんだよね?
ネットスーパーにはお酒は売ってないし、各自で用意してもらうしかないかな~
私に知識があれば、この世界でも作れるんだろうけどね~
JKの私にはむりすぎるよ。
「よし、こんなもんかな~」
「たくさんできたねっ!ひよりお姉ちゃんすごーい!」
「ふふーん、お姉ちゃんやるときはやるんだよ~」
褒められると気分よくなっちゃうよね~
でも他の人に見せびらかさないようにしないとね。
私のスキルってチートすぎるから全部気兼ねなく使えないのが辛いとこだよね~
でも変な人たちに捕まりたくないから用心しないとだよね。
「こんなもんで大丈夫かなっ」
『キュー』
「うんうん、みーちゃんもそう思うよね。あとはみんなを呼んでくるだけだねっ」
ナッシュくんの方はネギ塩できたかな?
「はぁはぁはぁはぁ……かなり上達してるな俺の技術も、できたぞ……」
おー、飛び散ることなくみじん切りできてるねっ
「お疲れ様ナッシュくんっ。次はこの野菜もお願いねっ」
「こ、こんなに……まだ時間はあるんだ。食べやすいサイズにカットしておこう」
お肉はどうしようかなぁ。
保存はいつも私の無限収納だけど、やっぱり冷蔵庫とかある方がいいよね。
みんながいるところで無限収納を使う訳にはいかないし。
「冷蔵庫がほしいよね~」
『キュ?キュキュ!キュー!』
「箱に氷を入れておけばいい?魔法で氷作れるの?あっ思い出した!」
昔は直接氷を入れて冷やしてたって授業で習ったよね~
みーちゃんナイスアイデアだよっ
「それなら冷蔵庫っぽいものを~こうしてこうして~こうっ!」
いいねいいね、それっぽいのできたよっ
「それはなーに?」
「これは冷蔵庫だよっ。食材を長い時間保存しておくときに使うものだねっ」
「んー、よくわかんないっ!でもひよりお姉ちゃんすごい!」
よくわかんないけどすごいか~
私みたいなこと言ってるじゃん。
「みーちゃん、氷をここに作れる?」
『キューッ!』
おー、さすが勇者だよ。
簡単に出来ちゃうな~
魔法使えるの羨ましすぎるよ~
「みーちゃん魔法も使えるの!すごいすごい!」
『キュ!』
これでお肉はここに入れておけば大丈夫だね~
じゃんじゃん買って入れちゃいますかっ
「こんなもんかなっ」
『キュッ!』
「おわりー?」
「終わりだよ~そろそろみんなを呼びに行こうかっ」
そろそろ夕方になるし、いい時間だよねっ
まずはゴンザさんを呼びに行こうかな~
「あ、ひよりさん!見てください、今日もほとんど売れてます!服も売れてるんです!」
「ほんとだっ、すごいなぁ。作るペース上げないと追いつかないかもね~」
「やっと客足が引いたので、今日は閉めようかと思ってるんですよ」
「それなら丁度いいねっ。今からうちで歓迎会やるんで一緒に来てもらえますか?」
「歓迎会?」
「みんなでお食事するんですよっ」
「そ、そんな。ここまでしてもらってるのに食事までだなんて……」
「いいのいいのっ。お祝いだから、みんなでパーッとやるのがいいんですよ~」
「……分かりました。お供させていただきます」
うんうん、パーティだもんね~
みんなで楽しくやらないとねっ
「リーディールーさんっ」
「はぁ、さっきも聞いたよそれは。なんで勝手に入ってきてくれないんだ。ひよりもウチの関係者なんだから遠慮なんていらないんだぞ?」
そうは言っても日本人だからなぁ。
インターホンないんだから、大きな声で呼ぶしかないじゃんっ
「ゴンザさんも一緒に?どうしたんだ?」
「もう向こうは閉めてきたの。ほとんど売れてなくなってたんだよ~」
「それは凄いじゃないか。あの二人は即戦力でな、かなりの量を作れそうだ」
こっちも順調だね~
いい感じにかわいいが流行りそうで嬉しいなっ
「今日はこのくらいにして、あの二人の歓迎会とリディルさんの商品が流行ってゴンザさんのお店が売れてきたお祝いしようと思ってるのっ。だからみんなで今からうちに来て欲しいんだ~」
「なるほど、そういうことか。今日はこのくらいにしてみんなで行くとしよう」
「うんうん、先に帰ってるから、みんなでうちにきてね~」
これでバッチリだねっ
飾り付けとかしてないけど、みんなで楽しく焼肉パーティやっちゃうぞ~
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