044 閑話 元勇者みーちゃん
「みーちゃんが元勇者とか驚きすぎたよ~」
『キュッ』
「うんうん、隠すも何も話せないもんねぇ」
『キュキュ』
「でもさ~みーちゃんずるくない?みーちゃんの時もかわいいのに、美咲ちゃんの時もめっちゃくちゃかわいいじゃん!」
『キュキュ!』
「私もかわいい?そんなの知ってるっ、知ってるけどありがとっ」
『キュッ!?』
「今日は色んなことあったから疲れちゃった。もう寝そうだよ~」
『キュー』
「ふふ、頭撫でてくれるの?ありがとうみーちゃん、ねそ、う……」
『キュ……』
ついにバレちゃったね。
でも話せて良かった。
私が勇者だって分かっても、同じ日本人だと分かっても、ただ驚くだけで何も変わらないんだもん。
本当にひよりはいい子だなぁ。
最初は黒髪の女の子を見掛けたから気になって見守るだけにしようとしてたんだよね。
ペンギンの姿で現れたら驚くに決まってるし。
それなのにそれもすぐ受け入れてくれて嬉しかったなぁ。
抱きしめる力が強い時があるからたまに苦しいけど……
しかもひよりのスキルはとんでもないよね。
なんなのよネットスーパーって。
それなのに料理できないとかありなの?
ナッシュくんと最初に出会わなかったらどうしてたのかしら。
どうせなら私も勇者の力じゃなくて、ネットスーパーが良かったなぁ。
そうしたらなんでも作れるのに。
私がもう少し話せるようになれば、それだけでもだいぶ違うのにな。
ナッシュくんに頑張ってもらうしかないかぁ。
スキルの糸操作もやばいスキルよね。
イメージでなんでも作れるってなんなの?
聖剣エクスカリバーだって、私の聖剣には劣るけど、とんでもない剣なのは間違いないわ。
ひよりは気付いてないみたいだけど、糸とか紐があればいいんだもん。
もっと違う使い道もあるんだと思うけどなぁ。
ひよりは戦うことに興味ないみたいだし。
本気出してくれたら、私といいコンビになりそうなんだけどね。
でも今のこの世界は魔王もちゃんと封印されてるから強さにこだわる必要なさそう。
私が転移した時のこの世界は荒れてたもんなぁ。
魔王ランランに征服される寸前ってとこだったから大変だったよね。
それに比べたら本当に平和になってて嬉しい。
命懸けで封印した甲斐があるよね。
でも魂だけで怨霊になってるとかアリ?
相変わらずしぶとかったしなぁ。
ペンギンのままでもどかしい時が多いけど、これからもひよりと仲良く暮らしたいな。
私ね、ひよりが、『みーちゃんは家族だよ』って言ってくれた時ね、泣いてたんだよ。
ひよりの明るさと優しさに助けられてるんだ。
これからもよろしくね。
ありがとうひより。
私も眠くなってきちゃった。
おやすみ…………
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