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追放料理人とJKの異世界グルメ無双珍道中〜ネットスーパーは最強です〜  作者: 音無響一
第二章 王都新生活

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030 閑話 ゆーるしーませーん

どこに食べに行こうかな。


東地区はそこまで詳しくないんだがな。


リディルさんと行ったところに入るか、それとも違う所を探すべきか。


もうすっかり日が暮れてるし、さっさと決めて入るとしよう。



「家、か……」



ひよりと住む家を買うことになるとはなぁ。

王都に近づくのもやめようかと考えていたのに、まさかこうなるなんて予想できないだろ。


商業ギルドで相談はしてみたが、ひよりとみーちゃんの3人で住めるようなところが空いてなかったんだよなぁ。


中央区は高いだろうし、西地区は治安がよくない。

西地区はそれにあいつらと会う可能性が高いだろうし。


会ったところで関係ないんだが、ひよりといる時に会いたくはない。


なるべく東地区で3人で住める家があるといいんだが。






「この店は……ここでいいか」


「いらっしゃい。適当に座ってくれ」



無愛想な店主だな。

だがこういう人の料理は美味いってのが相場だ……多分。



「うちはその日に仕入れたものしか出してねぇ。それでもいいか?」


「あぁ、もちろんだ。それで頼む」



毎日違うものを提供する店なんだな。

その日によって何が出てくるか分からないのか……おもしろい。


それだけ店主の腕がいいからできるやり方なんだろう。


これは期待できるかもしれない。








「待たせたな。本日のディナーだ」


「ありがとう」



スープにパン、そして何の肉だろうかこれは。

なかなか判別できないな。



「この肉は……何の肉なんだ?」


「そいつはビッグスパイダーの肉だ」


「ほう、あのでかい蜘蛛か」


「なんだ、お前食べたことないのか?」


「そうだな、まだないな」


「美味いから食ってみろ。今日は当たりの日だぞ」



当たりの日?

ハズレもあるのか……

怖い店だな。







「ほぅ、肉は柔らかそうだな」


「くくく、そうなんだ。蜘蛛だからってみんな食わねーが、最高に美味いぞ」


「では……」



─────まずい。


これは厳しいな。

なんて臭みなんだ。

これが美味いだと?

どうなってるんだ、ここの店主の舌は。



「どうだ?」


「なかなか独特……だな」


「くくく、気に入ってくれたか。残さず食べてくれよな。今日はみんな残していきやがる」



あれ……これって俺は残せないやつじゃないか。

確かにこれだけ臭かったらみんな残すだろ。







「くくく、また来てくれよな。レアな魔物素材が入ったら呼んでやろう」


「はは、その時はよろしく頼む」



遠慮願いたいが、これも俺の料理修行の一環と思う……思えるわけないだろ。


二度と来ることはないかもな。

さて、帰るか……うっぷ……







「おいおーい、こーんなとこで会えーるとはなー。おーまえがナッシュって男だろー?」


「…………誰だ?」


「なーにー?わーたしのことを知ーらないのは、ゆーるせませんねー」


「許せないと言われてもな……誰なんだ?」



なんだこいつは。

見たことない男だが……


それに話し方が絶妙にイラつくな。

どこかで会ったやつなのか?



「おーまえはクランデンダールをーつーいほーうされたーんだってなー」


「…………なぜそれを知っている。どこで聞いた?」


「はーはははー、知りたーいかー?知りたーいなら───」


「いや、知らなくていい。そうだ、俺はあそこをクビになってな。今はフリーだ」


「え、知りた、知りたくない?え、バラされたくなかったらとか、え?」


「口調が普通になってるが、そっちの方がいいぞ?」


「───っは!びっくーりして、素ーになってしーまったじゃないでーすか」


「さっきのが素なら、それわざとやってるんだろ?疲れないか?」


「うーるさーいでーす。わーたくしはーおーまえにうーらみがあーるんでーす」


「はぁ?初対面なのに恨み?俺が何をしたって言うんだ?」



本当にこいつは何を言っているんだ。

なんでこんな愉快な奴から恨みを買わないといけないんだ。



「わーたくしはーおーまえをゆーるしーませーん」


「許さない?許さないとどうなるんだ?」


「………………」


「………………」



どうなるんだろう。

早く何か言わないだろうか。

とりあえず気持ち悪いから早く帰りたいな……







「おい、お前に提案がある。俺に復讐なり何かをしたいんだろう?それならそこの店の飯を食べてみろ。完食したら相手してやろう」


「ほほーう、そーんなのかーんたーんでーす。すーぐに食べてやーりましょー」


「じゃあ俺は帰るから頑張ってくれ」


「つーぎにあーうとーきは、おーまえをけーちょんけーちょんにしーてやーるでーす」



ほっ……行ったか。

健闘を祈る。


それにしても誰だったんだろうか。

…………あ、名前も聞いてないな。

まぁどうでもいいか。


気分も悪いし意味がわからなかったし、早く帰ろう。







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