026 閑話 野宿も楽しいね
「ふぅ、美味かったぞナッシュ!」
「いえ、料理人として当然ですよ」
「一回焦がしてたけどね?」
「ぐっ……そ、それは……いや、言い訳はしない。すまなかった」
でも本当に美味しかったな。
お味噌汁も完璧だったし、お肉も美味しかったよ。
ふふ、なんだか元気出てきたな。
「よし、今日はここで野営だ。明日も長時間の移動だからしっかり休もう。見張りの順番だが……」
出た。
ついに来たよこの時間が。
やだなぁ。
「ひよりは非戦闘員だからな。見張りはなしでもいいと思うが、ナッシュはどう思う?」
「なくていいと思います。俺とみーちゃんでやろうと考えてました」
「みーちゃん?本気で言ってるのか?」
そう思うのが普通だよね。
だってどこからどうみても、ただの可愛いペンギンだもん。
「実はみーちゃんは俺より強いかもしれません。というか多分強いんじゃないかと」
「ますます信じられないんだが……」
信じるのが無理だよね。
こんなに可愛いのに聖剣使ってるんだもん。
『キュ!キュキュ!』
「なになに?聖剣出すの?見せたいの?どーぞ」
「なんだその神々しい剣は……」
「これは私の作った聖剣エクスカリバーだよっ!みーちゃんの愛剣?専用?そんな感じだよっ」
「この剣なら……いや……でも可愛いだけじゃないか……」
可愛いだけなの、その通りなのリディルさん。
でもすっごく強いんだからねっ
『キュキュキュキュキュッ!』
「な、なんて剣筋だ……速すぎて見えん……」
『キュッ!』
「任せろって言ってるよ~リディルさんは依頼人だし、見張りはしないでいいよ?」
「わかった。だが何かあったらすぐに起こすんだ。私もDランクの冒険者でもあるからな」
うんうん、何かあったら私もすぐに対応しないとね。
「テント出していい?」
「あぁ、この為に買ったからな」
「テント?そんなもの買ったのか?馬車の中で寝れるぞ?」
「せっかく無限収納のスキルあるから、旅に必要なものを買っといたのっ」
それじゃあ出すよ~
ほいっと!
「おー、やっぱり大きいね!」
「いや、デカすぎるんじゃ……」
「中も広々だよ~この中に~ベッドも出しちゃうよっ」
「なな、なんだって……」
「こうすればテントの中でもベッドで寝れるもんねっ」
「だからこんなにデカいテントなのか。ひよりのスキルは反則すぎる。これは他人にホイホイ教えちゃダメって言ってるのが理解できるな」
うんうん、快適だねっ
片付けもすぐ終わるし、ほんとこのスキルあってよかったよ~
「先に俺が見張りやるか?」
『キュ!』
「……どっちだ?」
『キュッ!』
「動かないってことは、俺は先に寝ていいのか?」
『キュー!』
あ、テントに行くのな。
ひよりが居ないと何を言ってるのかわからんな。
「みーちゃん来たのっ!一緒にねよ~」
「ははは、なんだか楽しいな!」
「うんうん!修学旅行みたいで楽し~」
『キュキュ!』
…………テントから楽しそうな声が聞こえるな。
俺も一人で楽しく見張りをするとしよう。
……楽しく、な。
いつもありがとうございます。
ここまで読んで頂けて感謝感謝です。
この話で第一章完結となります。
グルメ系を書こうと思ってたんですが、コメディメインでグルメ少ないっていうよくわからん話になってしまいました。
それなのに最高順位166位という快挙。
皆様のおかげです。
ダブル主人公のはずなのにナッシュくんが面白すぎて……笑
本日の12時から第二章が始まりますので、この後もお楽しみください。
これからもよろしくお願いします!




