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山男とかくし金(がね)のはなし  作者: ぽすしち


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とらわれているのは


 さきほどまで『面』だとおもっていた男の《くちばし》のようなくちもとが、開け閉めをしている。


中にはちらちらと、赤い舌もみえた。

 面のようにもりあがった、干したトウガラシのような赤い色の顔の筋肉が動き、みあった目の色は、藍色のようだった。



『 おれらは《山神様》とは仲ようしておるのだが、《山神様》に仕えておるわけではない。 ただ、《山》を借りておるでの、たまに手をかすときもある。 ―― キヘイジは・・・、《山神様》にとらわれておるわけではない。 ・・・おのれと戦うことにとらわれておるのだ 』



「おのれと?・・・ってのは・・・」



 そのとき、二人のたつそばのふすまのむこうから、ひそひそと、だが、はっきりと、大勢の男の声が重なってもれでてきた。





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