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第43話

ローグは大剣を打つ


素材は伝説の鉱石オリハルコン


炎魔法を使い高温でオリハルコンを熱していく


「...まだ足りないか」


龍人化《ドラゴン・リンカー》をして両肩から炎のブレスを吐き出し


オリハルコンを打っていく


そして...


「...出来た

あとは彼奴に渡せばいいだけどう渡すか...」


ローグが悩むが


「そのまま渡せば良いか

彼奴はそのまま受け取ってくれる筈だからな」


ローグは光に包まれまた何処かに消えてしまった




ヴィクトリア邸にてブレイクが


早朝の訓練をしようと準備し始めていた


「今日はどうしようかなぁ」


そこに光が集まって来て


現れたのはローグだった


「ローグさん!?」


「...また逢ったな

今日はコレを渡しに来たんだ」


「御主人様《マスター》に武器は...って

コレはオリハルコン!?

確かに他の武器なら断ってたけど

コレは別物ね」


そうなの?とオリハルコンを知らないブレイクが


ローグの話を聞いていた


「コレはオリハルコンの大剣だ

込める魔力に対応して性能が変わる

お主も時属性だったな気を付けろ

コレは相手の時間を奪うモノになる」


え!?と驚くブレイクにローグは続ける


「間違えても人に使うな

時間が止まった間は相手の意識はないからな

攻撃をされても気付かない

邪神にも有効な筈だ」


するとスイレンがローグに


「でも...なんで?

それに前から思っていたけど

貴方、御主人様《マスター》に魔力が似すぎよ

いったい貴方は...?」


ローグがスイレンの質問に答える


「...はぁ、バレてしまったか

私は未来から来たお前だ、ブレイク

別に邪神が化けてる訳じゃないからな

...ただ全てが終わってしまった未来のな」


ローグ...老人ブレイクは話を続けた


このままだと


まずヴィクトリアが病で死ぬ


それに伴い士気が下がり


邪神が攻め込んでくる


その出来事でルア王国は滅亡する


ユージーンもコレットもメイベルも


アークもスゥもクレアやメルも死んだ


生き残ったのはブレイクのみ


そんな失意のどん底にいたブレイクだったが


そんな中1つの希望を見つけた


自身の時間魔法で過去に戻り


最悪の未来を回避する


「でも、それじゃあ貴方が居た世界は...」


ブレイクの予想は当たっていた


「俺は...それでも、あんな世界なら」


老人ブレイクの未来を世界ごと消滅させる事


それを覚悟の上で老人ブレイクはブレイクに話す


「この話はここにいる者だけの秘密にしてくれ

話がややこしくなるからな」


その場に居たのはブレイク、スイレン、カルラと


グレイシアの4人だけだった


「秘密にしなきゃいけないのはわかったけど

オリハルコンの大剣をくれた理由は?」


とブレイクが聞くと


「これから1年後、邪神の封印が解け

大量のモンスターと共に攻め込んでくる

ちょうどその前にヴィクトリアが

...母さんが死ぬ

それをさせない為に

以前渡した宝石が必要になる

あの宝石は病を退けるモノだ

母さんにプレゼントでもしてやるといい

オリハルコンの大剣を渡した理由は

最善の未来をお前達に届ける為だ

俺がやれる事はやった

あと...ノワの事だ

彼女は俺の目の前で死んだ

お前も俺ならわかるだろ?

好きだったんだ

そんな彼女の死体を眺めながら

邪神は俺に言ってきた」


『お前が弱いからこうなる

過去にでも行ってやり直せ

そうすればまた仲間に逢える』


「俺はもうこれを何度も繰り返してきた

もう終わりにしたいんだ」


すると家の方から声がするのに


老人ブレイクが気付き


「誰か来るな...俺はこれで」


と光に包まれ消えてしまった


「息子《ブレイク》ー!!いたいた、どうした?

そんな悲しそうな顔をして」


ヴィクトリアが1年後に死ぬ


解決策があっても


その事実を知ったブレイクにはショックだった


「どうしたんだ?皆して

私、何かしたか?」


考えれば考えるほど


ブレイクの目には涙が溜まっていく


「なんで泣くんだ!?息子《ブレイク》!?大丈夫か?」


そんな騒ぎにメイベルとノワも起きてきて


「どうしたんですか?ってブレイク?」


ノワの言葉に膝から崩れ落ちるブレイク


それをヴィクトリアが受け止める


「なんで泣く!?わからんぞ!?」


「ヴィクトリア

少しそのままに抱きしめてあげて」


カルラの言葉に疑問を持ちながら


ヴィクトリアはブレイクを抱きしめ


ブレイクは大粒の涙を流す


ヴィクトリアやノワ、皆の死


未来の自分自身から聞いたブレイク


その後、落ち着いたブレイクは


必ず誰かにくっ付いてその日を過ごした


そんなブレイクを見たメイベルとノワは


「ブレイクどうしちゃったんだろう?

今は母上にくっ付いてるけど

さっきは私だったし」


メイベルがノワに話しかけ


「でも、理由は言ってくれないんだよね

なんでだろう?」


不思議に思う2人をよそに


くっ付いてくるブレイクが可愛いのか


ヴィクトリアはブレイクを抱きしめ離さない


「...息子《ブレイク》、何があったが知らんし聞か

ん

それを聞いた所で答えないだろうしな

でも忘れるな私達は親子だ

契約なんてなくても繋がっている

嫌になる時が...くる?のかはわからんがな」


そんな事を言いながら


ブレイクを撫で回すヴィクトリアだった


翌日ブレイクはオリハルコンよ大剣を装備し


ヴィクトリアにプレゼントをする為に


宝石の装飾品を買いに街に出た


(ネックレスがいいなぁ)


それにノワが付いて行く


「今日は機嫌いいね」


「うん?うん、そうだね

ノワは何か買うの?」


「私は見てるだけでいいかな」


そんなブレイクとノワはどこかぎこちなく


でもそれが互いには良かった


その後は装飾品を買い


ヴィクトリアのネックレスを


ブレイク自身で作りプレゼントしに


家に戻りネックレスを作っていた


「これはこうで...ここに嵌め込めば完成だ」


ブレイクは3時間程部屋に引きこもり


心配したヴィクトリアが部屋をノックする


そのタイミングでちょうどネックレスが完成した


コンコン


「息子《ブレイク》?大丈夫か?ずっと部屋にいるが

体調でも悪いのか?」


バタン!


「母さん丁度よかった!

コレ、プレゼントです!」


いきなり出て来てヴィクトリアはビックリしていた


が、ブレイクからのプレゼントにご機嫌になった


「絶対に肌身離さず着けておいてくださいね!」


「ああ!ありがとう!綺麗だなぁ!」


ネックレスは銀の装飾に赤い宝石が散りばめられ


翡翠色の宝石が真ん中に嵌め込められていた


(これで大丈夫な筈

後はオリハルコンの大剣を使っての戦闘訓練だ!)


ブレイクがいつの間にか


オリハルコンの大剣を手に入れていたのを


ヴィクトリアはビックリしていたが


訓練相手にはちょうどいいと考えていたが


ブレイクは老人ブレイクが言った


時間を奪うと言うのが気になり


ヴィクトリアの申し出をを断り


1人でスイレン、カルラ、グレイシアを連れ


モンスター討伐に行く事にした


「ここなら大丈夫だよね」


迷いの森に入りモンスターを探すブレイク


いつもの作業と異なり


いつもなら避けるモンスターに突っ込んで行く


オリハルコンの大剣を使っての狩りに近い


オリハルコンの性質を考えると


老人ブレイクが言っていた


相手の時間を止める大剣だと言うのは本当だった


倒したモンスターの魔石を回収し


ブレイクは狩りを続ける


オリハルコンの大剣で攻撃されたモンスターは


必ず1秒から3秒間の間、動きを止められていた


(これなら邪神相手でも大丈夫?なのかな?)


(邪神はわからないけど

私達精霊にも効くのかしら?

時間魔法を使ってないのに相手が止まるって

不思議よね、御主人様《マスター》)


とスイレンが念話で説明していると


ブレイクの探索魔法にオークの群れが引っかかり


オークの群れに向かいブレイクは進んで行く


(オークの群か...

ザッと50体くらいかな?

オリハルコンの大剣を使いたいから

精霊融合《ソウル・ユニオン》や魔法は無しにしよう)


時間魔法で階段を作りオークの群れの上空に向かい


ブレイクはオークの群れのを見下ろす


「よし!」


気合いを入れてブレイクは飛び降りる


降りた時に1体に狙いを定め


体長3メートルあるオークの首を切り落とす


オーク達はブレイクの出現に気付き


次々に攻撃を仕掛けるが


オリハルコンの大剣で攻撃を受けると


オークの動きが止まる、その間に首を落とし


そうやって他のオーク達も倒していく


魔石を回収してブレイクは迷いの森を抜けて


ルア王国に戻りギルドに向かう




「魔石の買取ですね

...少々お待ちください」


受付嬢がブレイクを見て


ギルドの職員を集め出した


毎回ブレイク達、夜明けの旅人は


尋常じゃないほどの魔石を回収してくる為


ギルドの職員内でも特級Sランク関係なく


有名になっていた


ブレイクが魔石の入った袋を


どさっと鑑定台に置き


待合室で鑑定を待つ事にしていると


ガチャと部屋にベルズが入って来た


「おう、ボウズ!

また今回も大量だな

...ん?ソレって」


ベルズがオリハルコンの大剣を見て


唖然としているとちょうど鑑定が終わったのか


受付嬢が待合室に入って来た


「失礼します...ギルドマスター!?

どうしたんですか?」


ベルズはオリハルコンの大剣を触らせて貰っており


コレがオリハルコンかぁと片手で素振りをしていた


「ん?あぁ、俺の事は気にするな鑑定の結果は?」


受付嬢が改めてブレイクに支払いをする


「...と以上となりますが

口座にお入れ致しますか?」


ブレイクは口座に入れて貰う様に頼み


ギルドを後にした




ギルドから家に向かう帰り道


ブレイクは街の広場でベンチに腰掛けていた


(あと1年か...僕はその時

邪神に勝てるんだろうか

ローグ...僕が言ってたような結末は絶対に嫌だ

強くなって皆を護らなきゃ)


そんな考え事をしていると目の前に人影が現れる


「...何してるの?」


そこにいたのはマールだった


隣に座るマールは特に喋りかける事はせず


ブレイクの側にいた


「あの...マールさんは」


『ややこしい事になる』


ブレイクはローグの言葉を思い出した


「...ん?なに?」


マールが話しかけるが


ブレイクは黙り込んでしまった


「...大丈夫だよ

何に悩んでるか知らないけど

必要な時に呼んでくれれば力になるから」


その言葉にブレイクは涙を堪える


「...大丈夫、大丈夫」


と、マールはブレイクの頭を撫で涙を拭き


ブレイクと他愛のない話をしながら


ブレイクをヴィクトリア邸まで送ってくれた


「おかえり息子《ブレイク》どうだった?

オリハルコンの大剣を使ったんだろう?」


ブレイクはオークの群れを倒した事を話し


その時のオリハルコンの大剣の効果を説明した


「1秒から3秒か効果が凄いな

確かに対人で使うとなると躊躇うな

私が使うとどうなるんだ?」


念の為、外に出てヴィクトリアが試しに


オリハルコンの大剣を握ると


その場に突風が吹き荒れ、一振りで竜巻が発生した


「風属性の母さんが使うとこうなるんですね

人によって変わる属性の大剣かぁ

オリハルコンって不思議ですね」


ヴィクトリアがもう一度オリハルコンの大剣を振り


竜巻をぶつけ合い相殺して被害はなかったが


コレがオリハルコンの大剣の効果によるモノだと


考えると使い方を考える必要はありそうだった


「そういえば息子《ブレイク》自体は時属性だが

他の属性をオリハルコンの大剣に

使う事は出来ないのか?」


そう言われると試してない


被害が少なそうな癒属性でやる事にすると


ヴィクトリアが次は私とやるぞ!と


模擬戦をする事になった


癒属性で何度かヴィクトリアと剣戟を交えると


「ん?なんだか身体が軽いな

コレはなんだか面白いぞ息子《ブレイク》!」


やはり癒属性で攻撃すると相手を回復させる 


「あんまり使い道はなさそうだなぁ

コレなら癒のブレスの方が話早いもんなぁ

あ、でも訓練する時は

相手が疲れないからいいのかな?」


そうしてる間にメイベルやスゥ、ノワが


模擬戦や竜巻がぶつかる音を聞き


ブレイク達の所に集まって来ていて


「母上にブレイク2人でなにしてるの?

もう日も暮れるんですから夕食にしましょう」


「主〜お腹すいた〜」


「ん?どうしたのバハムート?」


バハムードがブレイクの持っている


オリハルコンの大剣を見て眉間にシワを寄せる


「ブレイク何を隠している?」


「...え?なにも、隠してないよ」


しらばっくれるブレイクに


「...そうか、嫌なら言わなくていい」


少し不機嫌になるバハムートだったが


ノワが気にしないでいいよと


ブレイクに言い、皆で夕食にした


「主〜明日また戦おうなぁ〜」


えぇ、また?とブレイクが苦笑いするが


スゥと戦うのは強くなるのに効率が良い


「私も参加していいかな?」


そんな話にノワが入ってくる


ブレイクは意外だったのか驚いていたが


バハムートもやる気になっていた為


3人で模擬戦をする事にした


翌日、裏庭にて


「じゃあ準備はいい?始め!」


とメイベルの開始の合図と共に


スゥは動き出しブレイクは時ノ精霊龍神(クロノス)になり


ノワが置いて行かれている状態だったが


バハムートがノワに新たな力を伝える


「「龍神化《ドラゴ・バースト》」」


龍人化《ドラゴン・リンカー》の時と違い人の身体に


龍のオーラが現れ新たな姿になる


オーラが身体に浸透していき


龍の鱗が鎧の様になり


翼も尻尾も大きくなった


「コレなら私も戦える

足手まといのままは嫌だから」


その日は日が暮れるまで


三つ巴の攻防は続き


3人は最終的に疲れ果て


メイベルがメイド達を呼び


風呂に入れベットに直行させた

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