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第42話

ブレイクに仮契約の代償が現れ始める


「あ!まずい!

スイレン!カルラ!グレイシアさんも!」


スイレンとカルラが急いで再契約をする


「「「「今ここに魂の契約を

切っても切れぬ繋がりを命尽きるまで」」」」


すぐさまスイレンとカルラが


それぞれ時間魔法と癒魔法で


破裂し始めたブレイクの身体を回復させていく


安定するまでに30分くらいかかったが


どうにか以前のように通常通りの身体に戻った


そして皆自身の契約をし始め


皆、再契約できた


今回の邪神の襲撃をブレイクは


バハムートに聞いてみた


「バハムートが邪神を封印したんじゃないの?」


「力は封印した筈なんだ

意識は封印出来ていないそれが原因だろう

本当に封印するには禁術を使うしかない

だが誰が人柱になる?そこが問題だろう」


バハムートは自身がなってもいいと言ってはいるが


それはブレイクにとってナシだった


誰かが犠牲になるなら自分がなる方がいい


皆がそう思っていた、ブレイクは


「やっぱり強くなるしかない...か」


ブレイク達がヴィクトリアの手伝いで


瓦礫の撤去をし始めた


今回の被害は街の一部だった為


思ったより早く修繕されていき


避難所としてギルドが使われるが


数日で一般市民は家に帰る事が出来た




後日


ギデン達の結婚式がやり直され


皆で祝福している中


それを遠目で見る老人が1人いた


「...この頃は

まだ皆、生きてるな」


しゃがれた声で老人が呟き


ブレイク達はその老人には気が付かず


その場を後にする老人だった




それから1週間が経ち


ブレイクは街に出ていた


(今日は何しようかなぁ...)


考え事をしているとちょうど裏路地に入った所で


ブレイクは老人とぶつかってしまった


「すみません!大丈夫です...か...え?」


老人は時間魔法を使い自身を固定して


体制を整え杖をついて歩いて行こうとする


「待ってください!」


ブレイクは老人を呼び止める


「...何かな?」


「貴方は時間魔法が使えるんですか?」


老人は頷くそしてブレイクと老人は近くの


木箱に腰掛け話をし始める


「僕はブレイクって言います

貴方の名前は?」


老人は考え込み


「...そうだな

ローグとでも呼んでくれ」


明らかに偽名だったがブレイクは気にせず


老人ローグに話を聞く事にした


「なんだ?何を知りたい?」


ローグは質問すれば答えてくれるらしく


「なぜ貴方が時間魔法を使えるのか」


ブレイクの認識では時属性は珍しく


ローグに聞けるなら色々聞きたいと思い質問した


「なぜと言われても生まれつきだからな

父親が時属性の適性を持っていたから

それを受け継いだんだろう」


そうなんですね、とブレイクは


「お主は...」


そんな時だった


「おーい!息子《ブレイク》!

どこいった!?」


近くの路地にヴィクトリアがブレイクを探して


大声を出していた


それを見た老人は


「かぁ....変わった人だな

お主の知り合いか?」


はい!母さんです!とブレイクが老人に話し


「そうかなら...母親を大切にな」


ブレイクは老人が欠伸をし


目に涙を溜めていたのを見て


「寝不足ですか?」


「ん?あぁ、少しな

お主に渡しておくモノがある」


ローグはブレイクに1つ宝石を渡し


「この先、絶対に必要になる

必ず持っておきなさい」


「え?あ、はい

わかりました」


ブレイクはローグから宝石を受け取ると


ヴィクトリアの元に走って行った


ローグは杖をつきながら


裏路地を歩いて行った




「息子《ブレイク》!どこだぁ!」


大変、迷惑なヴィクトリアを止めるには


すぐにブレイクを見つける事だとメイベルは考え


ブレイクを探しブレイクが走って来るのを見て


「母上、居ましたよ」


そうか!とブレイクの元に走って行き


ブレイクを抱き上げクルクル回る


「母さん、どうしたんですか?

今日は忙しいって言ってたから

一緒に買い物は行けないと思ってたんですけど」


「思ったより早く仕事が終わってな!

私も買い物に参加するぞ!」


その後シルヴァ家で買い物をし


ルア王国の経済が少しだけ動いた




数日が経つと


ヴィクトリアがブレイク達を連れて


迷いの森の手前にピクニックに来ていた


「もう少し良いところが

あればいいんだかなあ」


ヴィクトリアは少し遠出をしたかったが


またいつ邪神が攻めて来るかわからない状況で


遠出は難しいだろうと皆に反対され


不貞腐れていた


「そんな顔しないでくださいよ母さん

何処に行くかより誰と行くかの方が大切ですよ」


そうだが、とヴィクトリアがブレイクに言われても


まだ不貞腐れていたが


「...いいじゃない?

私達は楽しいよ、ね

ボス、じゃなかった...ギデン」


マールが照れ臭そうにギデンを呼び捨てにする


「そうだなマール

ん?誰か来るぞ?」


ギデンが迷いの森から人が出て来るのを確認し


皆がそっちに注目する


そこに現れたのはローグだった


「あ!ローグさん!」


なになに?ブレイクの知り合い?と


皆が各々挨拶し始めカルラが


「坊やの知り合いかい?

よろしく、私はカルラ」


「...カルラというのか

お主の契約精霊か?」


「はい!それに産みの母でもあります!」


それを聞いたヴィクトリアがまたヤキモチを焼き


ブレイクを抱き抱え空を舞い2人だけになる


「あーあ、またヴィクトリアは

今の母はヴィクトリアなのにな」


カルラの言葉にローグが


「うん、そうだね」


え?とカルラがローグを見るがローグは顔を伏せ


「私はこの後やる事があるので失礼する

貴方達にまた逢えてよかった」


スイレンがその言葉を聞き


「何言ってんの?おじいちゃん?」


急足でローグはその場を後にする




「変なおじいちゃんだったわね

でも、なんだかあの魔力知っている気が...」


スイレンがローグを観察していたが


いい加減ブレイクをヴィクトリアから


引き剥がさないといけないので


それどころではなかった


そんな中アークはメイベルに話しかける


「なぁ、メイベルは婚約者作らないのか?」


「なに?喧嘩売ってる?

無理無理、出来ないわよそんなの」


そっか...とアークは考え込み


「なら...俺とならないか?」


「え!?...うん、なる!」


メイベルはアークと共に育ってきた


そんな風には一切思っていなかったが


いざそう言われると嫌な気持ちにはならないし


アークとは仲良くしていける気がする


「なんだ孫

メイベルと番《つがい》になるのか?」


ライコが揶揄うが


「...うん、なるよ」


ほー!とライコがめでたい事だと


ユージーンにその話をすると


「そうか、それならヴィクトリアに言わないとね

おーい!ヴィクトリア!」


ん?なんだ?とクルクル回りながら


ヴィクトリアは降りて来る


「今回アークがメイベルちゃんに

婚約を申し込んだシルヴァ家では

それを受け入れて貰えるのだろうか?」


その言葉にヴィクトリアは喜び


「そうか!娘《メイベル》にとうとう婚約者か!

しかもよく知るアークが!あ!

ユージーンに言っておく事がある!」


え?何?とユージーンも上機嫌だったが


「アークを婿に貰うからな!」


「えぇ!?メイベルちゃんを

嫁に貰うんじゃないの!?」


ヴィクトリアとユージーンは


ずっとその話をする事になる


それを聞いたブレイクは


「よかったですね姉さん!

しかもアークが婚約者なら僕は弟になるのか?」


「まぁ元々、弟みたいには思ってたけどなぁ」


ブレイクがアークに拳を向ける


「姉さん泣かせたら怒るからな」


その拳にアークは拳を合わせる


「泣かせねぇよ」


そんなブレイク達を見てバハムートは


「主はブレイクの元に行かなくていいのか?」


「え!?なんで!?

だ...大丈夫だよ...なんで押して来るの!?」


バハムートがノワを少しずつブレイクの所に押す


「やめて!バハムート!」


照れ隠しで怒るノワにバハムートは悪びれもせず


さらにノワを押しブレイクの元に辿り着いた


「どうしたの?ノワにバハムート」


「ブレイク、お前は誰と番《つがい》になるんだ?」


えぇ?いきなり?う〜んと考え込むブレイクに


ヴィクトリアがブレイクを抱き抱え


「息子《ブレイク》はまだ早いぞ!

まだ誰にもやらん!私のモノだ!」


(僕は誰のモノでもないんだけどなぁ

婚約者かぁ...)


なんて事を考えているブレイクにスゥが


「主はスゥと何人子供作るんだ?」


「え?」


ヴィクトリアとブレイクが固まる


「スゥ!いつ!そんな事になってるんだ!?」


ヴィクトリアがスゥを問いただすと


「え?だってスゥは主と契約しただろう?

スゥの人生は主のものだから

主の子供産むんじゃないのか?」


それについてはギデンやアリアも話に入ってきた


「夫婦になる女性には悪いが

我々メソポリアは数が少ない

ブレイクとは子供を作って貰いたい」


ギデンの言葉に続けてアリアが


「最悪育てるのが難しいなら

私達の所で育てるから安心しろ」


ヴィクトリアは


「何言ってるんだ!?

私の孫だぞ!やらん!」


と、まだ先の話のはずなのに興奮して話して


そこにコレットが話に入ってきた


「私なんて相手居ないのに子供2人だよ!?

私も婚約者...せめて彼氏ほしいなぁ」


「「ママなら大丈夫だよ」」


とベルとアンがコレットを慰めるが


コレット自体、男性人気があり


告白もされてはいるものの


コレットが気付いていないパターンで


わかりやすく告白されればわかりそうなものだが


それでも気付いてないのがコレットという女性だ


それも後一年後には孤児院出身の冒険者に


告白される事になるのをコレットはまだ知らない




老人ローグはブレイク達がいた場所を離れ


急いでいたのか呼吸が荒くなっていた


「はぁ...はぁ...はぁ...

皆元気そうだったな

アレも渡したしそろそろ戻るか」


と言いローグは光に包まれ消えてしまった




ヴィクトリア達シルヴァ家と


ユージーン達レムロン家は


婚約の宣言をしに王城に行った


「そうか!姪に婚約者それも

アークが婚約者になるのか!それはめでたいな!」


国王ミランドも喜び


ティラ王女は


「私はてっきりブレイクの婚約者報告かと

ドキドキしたわ...ってな訳でブレイク、私と」


「その件は

はっきりお断りします」


えぇ!?とティラ王女は諦めず


少しずつブレイクと距離を詰める


そしてブレイクは時間魔法で壁を作り


ティラ王女はその壁に阻まれ近付けなかった


ヴィクトリアとユージーンの婿と嫁の話は


国王ミランドがアークを婿に取れとの事で


ヴィクトリアに軍配が上がった


王城の帰りにしょんぼりした


ユージーンが気を利かせ


「2人で買い物でも行って来るといい」


アークとメイベルを2人きりにし


小遣いをあげデートをさせてきた




レムロン家にて


「アーク大丈夫かしら

あの子メイベルちゃんに

愛想尽かされなければいいけど」


とマリアがぼやいていたが


帰ってきたらアークを見るにデートは


大成功だったようで


「嬉しそうだねアーク

はぁ、でも婿に行くのか

レムロン家どうしようかなぁ...」


そんな事を考えるユージーンにアークは


「まぁ、なるようになるだろ

あとは俺の弟を作るしかないよな」


え!?とマリアが声を上げる


「そうか...まだ間に合うかな?」


「...うん」


「俺はブレイクん家泊まってくるわ

ライコ姉もいこーぜ」


シャルネとライコを連れてアークは家を後にした


それから1年後、双子の兄妹が産まれる事になる




ヴィクトリア邸で


メイベルが嬉しそうに


「アークがね!買ってくれたの!」


と指輪を小指にはめていて


「よかった薬指だったらアークを...殴る所だった」


とヴィクトリアがメイベルには


まだ早いと思っているのがわかる


メイベルがブレイクに


「それでね、今度ねアークに...」


「こんばんは〜」


アーク達がやってきた時にメイベルは固まり


「え?なんで?」


「いや親父達が弟か妹作るっていうから

邪魔になるからと思って

...今度俺になんだって?」


恥ずかしいのかメイベルはアークを


顔を真っ赤にさせて叩いていた


「痛っ、なんだよぉ?聞いただけだろ?」


それをブレイクは嬉しそうに見守っていた


その横にノワが一緒にいて


バハムートはその間をなくす為に


ノワを押した


今度はノワが倒れ込み


ブレイクに覆い被さり


ブレイクとノワの距離が近くなる


「ごめんブレイク...今どくから」


別にいいよぉ、とブレイクはノワを抱きしめ


頭を撫でるとノワの顔が真っ赤になっていった


そんな2人をヴィクトリアが見て


「2人ともまだ早すぎるぞ!

これから2人は付き合うのか?

そうしたらノワが嫁に来ればいいか」


するとスゥが


「ノワは何人子供作るんだ?

スゥはいっぱい!負けないぞ!」


そんなブレイクもノワは12歳でまだ先の話だし


スゥに限っては10歳だから


まだまだ先の話だとヴィクトリアが話していた


「皆が仲良くできるなら僕はなんでもいいかな」


とブレイクがノワを抱きしめてそう語っていた




「そろそろ必要になる頃か...」


老人ローグはある建物の中で


大剣を作っていた


「コレがあれば次も大丈夫だろう

次は1年後か...」


意味深な事を言うローグの言葉を聞く者は


何処にも居なく、1人孤独だったが


それでもローグは大剣を完成させる為に


一生懸命に魔力を込めていく

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