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第39話

「少年が光の勇者!?

...なるほど言われてみれば

そうか、じゃあそっちの

黒髪のダークエルフの少女は、まさか?」


シルがノワを指差す


「闇の巫女ですね」


シルにブレイクが皆を紹介し始め


シルの契約主のヴィクトリア


そのパーティメンバーのユージーンとコレット


光の勇者ブレイクのパーティメンバーの


メイベル、アーク、スゥ、ノワと紹介していき


シルが契約している大精霊、精霊、龍王、龍神と


見ていき指摘を始める


「なんだか色々歪な奴らだな

先程の戦闘時にも思ったが

少年は何故、積極的に攻撃してきた?

少女は逆にもっと積極的に攻撃しない?

光の勇者は光の創造神

闇の巫女は闇の破壊神の名の通り

本来、光の勇者は創造を得意とし

闇の巫女は破壊を得意とする筈だ

戦闘面では闇の巫女が攻撃し

光の勇者がサポートした方が効率がいいんだ

それにスイレンとカルラは精霊王に

ライコは大精霊に進化する頃だな

ユージーンとライコは

重ねがけをすればすぐになる

スイレンとカルラは少年次第だな

そして問題はお前だバハムート」


「俺か?」


バハムートが急に指摘を受け驚いていた


「お前の能力をもっと拡張させていけば

闇の巫女は今とは比べ物にならないほど強くなる

当然お前もな、それはグレイシアにも言える事だ

龍王と龍神の差は私からすれば大した事ない

あとはシャルネとベル、アン

お前らはこの先の成長次第だ

まだまだ子供だから成長の余地はあるだろう

アークもシャルネとの関係次第だな

問題はグレンか...」


オイラになんか問題あんのか?と


グレンはシルに聞くと


「問題はお前と言うよりメイベルの方だな

ちょっとこっちこい」


メイベルがシルに呼ばれ


近くまで行くと


シルはメイベルの手を取り魔力を流した


するとメイベルの魔力量が爆発的に上がった


「炎帝の聖女として覚悟が出来れば更に

魔力量は上がり続ける

と言っても何か必要な儀式があるわけでもない

何かしなければいけない訳でもないしな

覚悟が出来れば転職時に炎帝の聖女の職が出る

あとはお前次第だ」


そんな事を言われても...と


メイベルは何がなんだかわからない様子で


悩んでしまったが


「なぁシル、スゥは?」


特に話で触れられていないスゥがシルに


自分の事は何かないのか聞いてきた


「お前は.....ん?

お前はなんだ?よくわからんな」


シルにはスゥの事がよくわからないようで


「えぇ!?スゥはないのか!?

なんかショックだなぁ...」


拗ねるスゥをブレイクが慰めて


各々シルに改善点を聞きルア王国に帰る




「暇ねぇ...」


ルア王国にいるティラ王女は


ブレイク達が依頼でルア王国に居ない事に


暇を持て余していた


「...此処は静かでいい」


「うわ!ビックリした!

なんだマールじゃないどうしたの?」


王女の自室にマールが突然現れた


マールはロード・メソポリアがルア王国に来た事と


ブレイク達が帰って来るまで自由行動との事で


各々好きな場所に行っているとの事


マールからすると街はうるさく


静かな場所を好む為


暇を持て余しているティラ王女の元に


自然と来てしまったらしい


「そっか、私が騒がなければ

王城《ココ》はかなり静かだから

好きにするといいわ」


わかったとマールは椅子に座り本を読み始めた


ティラもベットでゆっくりしようとしたが


マールの本の表紙に目がいった


(アレって...今流行りの恋愛小説じゃない!?)


ティラ王女はマールに飛びつく


「マール!?貴女、恋愛小説を読むの!?」


「...え?うん読むよ

恋愛小説かミステリー小説が好き」


するとマールは自身の魔道具を取り出し


その魔道具は収納バックで


かなりの量の本が入っており


ミステリー小説と恋愛小説が大量に入っていた


「...何か読む?」


「読む!」


好きに読むと良いよとバックから本を取り出して


テーブルに置いていく


その数、50冊以上


どれもこれも人気作で紙の供給が間に合わず


滅多に手に入らないモノだった


「凄いわね...こんなにあるなんて

先月の新作もある!手に入らなかったのよ

これも!?凄いわ!マール!」


「...読むのは良いけど

うるさくしないでね」


とマールに注意され


静かに2人は本を読んでいた




ギルドにてギデンが調べ物をしていると


「お!ギデンがいるって事は

ロード・メソポリアは帰ってきたのか!」


ギルマスのベルズが話しかけて


2人は情報交換をする


ギデンはガバ帝国での調査や討伐依頼などの成果を


ベルズは以前のゴブリン騒動を話した


「そうか、ガバ帝国での成果はわかったが

どうして帰ってきたんだ?」


「ゴブリンの騒動を聞いて

ブレイク達が心配と言うより

これからが心配でな

ゴブリンで終わりじゃない筈だ」


その言葉にベルズは額から汗を垂らす


「やっぱりか

そうだよな邪神がこんなんで終わる訳ねぇもんな

それでギデンは何調べてるんだ?」


ギデンはギルドのモンスターの生態や


新人冒険者の行方不明者など


予兆がないか調べて


ブレイク達に報告する予定だった


それをベルズにも言い


ベルズも納得してその場を後にした




ロアは屋台で10人前の鳥の串焼きを買っていた


「こんだけあれば足りんだろ

ん?あれ?皆は?」


そこから数十メートル先に人だかりが出来ており


ロアは嫌な予感がして急いでそこに向かう


「喧嘩だぁー!!!」


「おい誰か止めろ!!」


「女1人に何人がかりだ!?」


8対1で何故かカーラが喧嘩をしており


原因は団体の酔っ払いに絡まれ


肩をわざとぶつけてきたり


アリアやガルーにもちょっかいをかけて


対応するのが面倒になったカーラが


その内の1人を殴った


もう既に5人は気を失っている


「オラオラ、これで終わりか?大した事ねぇな」


段々楽しくなってきたカーラだったが


「何やってんだお前ぇ」


ロアに見つかり担がれ


その場を逃げるように


人が少ない場所まで移動した


「なんだロアもうちょっとで

カーラが全員倒しただろうに」


アリアが残念そうにそんな事をいうが


「いや、逆に助かったと思うぞ

一般市民に手を出したんだ

これがバレたら冒険者の資格を

剥奪されてもおかしくない」


ガルーがありがとうなとロアの肩を叩く


「マジでボスには迷惑かけらんないっすから

俺が目を離したのは悪かったですけど

カーラお前はもう少し品よくだなぁ」


そんなロアにカーラは


あ?知るか!と拗ねており


「ほら、串焼き食うだろ?

機嫌直せって俺達はメソポリアだから

特徴的な赤い髪とか兎に角目立つんだから

気をつけないと...な?」


ロアが串焼きを皆に配り


カーラが串焼きを貰う時に手が触れた


「「あっ!」」


ロアとカーラの仲がなんだか気まずい


それを見たアリアとガルーが顔を見合わせて


ニヤニヤし始めカーラをロアにを物理的に


くっ付ける様に背中を押すと


「キャッ!」


と珍しく女性らしい声がカーラから出て


ロアもカーラが転ばないように


受け止め腕の中にカーラを抱き寄せ


「キャッってお前なぁ...柄にもなく」


するとカーラが顔を真っ赤にして


「うるさい!黙れ!」


顔を隠しながら必死に平静を装うカーラに


なんだかロアも恥ずかしかなってきていた


するとガルーが


「2人とも恋人がいて良い歳だからな

俺達もお前らくらいの頃に結婚した」


「そうだな、子供は何人だ?

子供は良いぞ可愛いし

強くなっていくのを見るのも楽しい」


ロアとカーラの顔がどんどん真っ赤になっていく


「そういえば!マールは!?」


ロアが話を変えようとマールの事を聞き


「知らねぇ!アイツの事だ

静かな場所にいるんだろ!

まあ、そのうちボスの所に

勝手に戻ってくるって!」


カーラも必死に話を変えるが


「メソポリアも数が減ってるからなぁ

俺らも2人目つくるか?」


「そうだな、ギデンの成長は

途中から知らんからなぁ

あの時は10歳くらいか?」


話が終わらないので


カーラとロアはギルドに戻る提案をし


「そうだなギデンは何してるんだか知らないから

ギルドで調べ物するとは言ってたから合流するか」


アリアが話をやっとこ終わらせて


4人はギルドに向かった




ギルドにて調べ物を終わらせたギデンの元に


4人が合流した


「ん?どうしたお前ら顔が真っ赤だぞ?」


ギデンは顔が真っ赤なロアとカーラに話しかけるが


「「なんでもないです!」」


2人して何も悟られないように


話を終わらせたと思っていた


「いやコイツらはいつ結婚するんだと言う話でさ」


ガルーがニヤニヤしながら話し


「それで子供はいつなんだ?と話したら

こんな感じでなそれにお前にも

弟が妹も考えておかないとなと」


アリアがそんな話をして


「そうか、家族が増えるのは良い事だ

メソポリアは少ないしな」


ギデンも同じ考えなのか


良いじゃないかとカーラとロアを


物理的にくっ付け


「まぁ、2人とも仲良いからな自然な流れだろう」


「「ボス!?」」


コツコツコツ


「...なんの話?」


マールが帰ってきて話を聞こうとしていた


「お!帰ってきたか

いやコイツらが仲良いよなって話をな

そのまま結婚すれば良いんじゃねぇかって

皆で話してたんだ」


ギデンがそれを説明していると


「...そう、結婚」


「お?マールも気になる男がいるのか?」


アリアはその手の話が好きなのか


マールに聞く


「...私はボスが良いかな

優しいし強いし」


「俺か!?」


ギデンもビックリしていた


マールは何処となく考えが


よめない相手だったので


皆も驚いていた


「そうか!ギデンはマールとはどうなんだ?」


アリアがギデンに聞いてギデンは


「いやぁ、嫌な訳じゃねぇけど

俺も年齢いってるからなぁ

マールが可哀想じゃねぇか?」


「...ボスが良い」


とマールがギデンに抱きつく


「そうかぁ?まぁそれなら」


それなら?なんだ?とガルーが煽る


ギデンが答えるより先にマールが


ギデンにくっ付いて離れない


「...よろしくなマール」


「...うん」


2人は体格差がありギデンはマールを抱き抱え


2人とも顔が赤くなっていた


それを見たロアとカーラも冷やかすが


「お前らもだからな!」


ギデンに2人して言われ


アリアとガルーはニヤニヤしながら


我が子達を見守っていた




「やっと抜けたか」


嵐を時間魔法で止めて進んでいたがやっとこ


嵐も抜けて精霊の聖域(サンクチュアリ)からも


だいぶ遠く離れた事をシルが告げる


「でも此処からだいぶ遠いぞ

バハムートとグレイシアが居なかったら」


ヴィクトリアがシルに説明して


グレイシアとバハムートが龍の姿に戻り


皆を運んでルア王国に向かう


日も暮れ始めた事もあり


ルア王国の手前の迷いの森に入った所で


野営の準備を始めた


「そのまま

飛んでいけば良かったんじゃないのか?」


シルがそんな事を言うが


グレイシアもバハムートも


本来定員オーバーである為


長時間の飛行はどうしても疲れる


「口に入って異空間に入れば別だが

抵抗があるだろ

俺も1人2人ならそんなにだが4、5人になると

落ちないか心配になる」


バハムートも以前なら気にしない事も


気にするようになった


「そう言うものなのか...

そうだ今のうちにやれる事はやっておこう」


シルが皆に教えれる事を教え始め


まずはユージーンとライコの重ねがけをすることに


「「ここに血と魂の契約を」」


ライコがそれに続けて


「今この時から

牙と爪を主人に預ける」


すると魔力のパイプが強く太くなったのか


ユージーンの魔力量も上がった


メイベルやアークとなんら変わらないほど


これなら精霊融合《ソウル・ユニオン》も条件なしで出来るだろう


ライコの反応は芳しくないが


これでユージーンもかなりの戦力になる


「ライコ?」


「なんだ小僧?」


機嫌が悪いライコにユージーンが


「ごめん、私なにかした?」


と、謝るユージーンに更に機嫌が悪くなるライコ


するとシャルネが


「本当にお父様はわかってないのです!

お父様から契約の更新を提案されなかったのに

お母さんは怒っているのです!」


え?そうなの?と拍子抜けな答えに


ユージーンはライコを見ると


ライコはそっぽを向き話してくれない


(ごめんライコ

私は自分を過小評価していてね)


(あぁ、知っている

だからいつまで経っても小僧なのだ)


(これからはもっと自信を持って頑張るよ)


(...そうだな、小僧はもっと強くなれる

せいぜい頑張る事だな)


機嫌を直してくれたのかライコが振り返り


ユージーンと更に魔力のパイプが強くなり


ライコを光が包み込み


服装が変わり今までの魔法使い風の服装から


黒いドレスに羽衣を纏った姿になった


「良かったなこれで大精霊に進化出来た」


シルがそう説明し次に


ブレイクとスイレン、カルラの所に行き


「少年、君の本来の魔力は時の属性だったな」


「はい、そうですけど?」


「なら光の勇者は辞めた方が良いかもな

時の勇者の方が合っている

いや、あまり勇者にも囚われない方がいいな

その名目が少年を縛っている」


そうなんですか?とブレイクは


あまりわかっていない様子で


シルがそんなブレイクに


「自覚は必要だ

光の勇者は確かに強いのだろうが

少年には仲間がいる独りではない

急がなくても邪神など敵ではないほど強くなる」


「でも僕は...

ある人と約束したんです

大切なモノを代わりに護るって」


ブレイクはバーンズの事を思い出し


バハムートもそれを見守る


「なら尚更だ

勇者と英雄は違う

何が違うと思う?」


「違いですか...

勇者は皆を救う者で

英雄は...なんだろう」


英雄の定義がわからない


そんな事を思うブレイクにシルが


「勇者は全てを救う者

英雄は手の届く者を救う者だ

勇者は人では出来ん、英雄なら人でも出来る

勇者は人離れし過ぎている

たとえ、創造神や破壊神に選ばれたとしても」


そうなんだ、とブレイクはシルの話を聞いて


シルは話を続ける


「少年は英雄になれ

手の届く範囲で良い、無理なものは無理だ

1つ1つを大切にする事だな」


「わかりました」


するとスイレンとカルラが光に包まれ


次の瞬間には


スイレンの背後に光輪が現れ


水と時の精霊王になっており


カルラも同じように光輪が現れ


炎と癒の精霊王になっていた

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