第26話
「悲しい事、辛い事、嬉しい事、楽しい事
色々味わってきた良い事は皆に貰った
辛い事は自分の経験やお前から貰った
貰ったものは返すものだと思う
だからお前に返すものもある」
と、ブレイクはブレイク?に左手を翳し
「無駄だと言っただろう
ここは夢の世界だ精神攻撃は出来ても
魔法や物理攻撃は出来んと」
ブレイクは頷き
「知ってるよ、でも...」
カルラとブレイクが精霊融合をし
翳した手とは逆の手で拳を作り
ブレイク?をぶん殴る
「僕の中から出ていけぇぇぇえ!!!」
ブレイクはブレイク?を吹き飛ばす
「何故だ!?何故攻撃が当たる?」
ブレイクが精霊融合を解除し
邪神の疑問に答える
「ここは僕の夢の中だ
なら僕に出来ない事はないはずだ
精霊融合もお前をぶん殴る事だって
出来て当然だよ」
そうしてブレイクは
光輝く方へとカルラと歩いて行った
「御主人様!?」
昼寝の途中いきなりブレイクの身体から
黒い霧が纏わり付く様に出てきた
「なんなの!?コレ!?」
メイベルがブレイクを見て
ブレイクの顔色が悪い事に気付き
スイレンにどうしたのか聞くと
スイレンにもわからないとらしい
メイベルはブレイクをどうにかしようとしたが
その前に黒い霧は何処かに消えた
そこでアークが気付いた
「そういえばカルラさんが居ないけど
どこいったんだ?」
と話し始めるとブレイクの身体から
カルラが出てきた
「お母様!?御主人様は?」
スイレンがカルラに聞くと
「大丈夫よスイレンちゃん
坊やはもうすぐ起きると思うけど」
するとブレイクが目を覚まし
おはよう、と皆に無事を伝えた
「坊やは、これから
もっと強くなるんだねぇ」
カルラが支度をしているブレイクに話しかける
うん?とブレイクはカルラになんで?と聞き
「さっきのを見てたら
ちゃんと心も強くなってるんだなぁと思ってね」
そうかな?とブレイクは
不思議そうな顔をしていたが
ブレイクは確かに心も強くなっていた
少年の成長は速いものだ
ブレイクや皆の支度も終わりブレイクがカルラに
「まだ僕は強くなるってのが
どうゆう事なのかはよくわからないけど
これから頑張るよ
それより行こう!カルラ!」
カルラの腕を引っ張りブレイクは先頭に立ち
夜明けの旅人は進んでいく
「お前ら仕事だ!」
とアジトでボスがロアとカーラ、スゥに命令する
「今回は殺しか?盗みか?
俺は暴れられればなんでもいいけどな」
カーラがそんな事を言っていたが
「いや今回はな、はぐれ龍の討伐だ」
「なーんだ、はぐれの龍か簡単じゃねぇーか」
「いやそうでもないと思うぞ
なんせ今回の討伐対象は厄災だからな」
「マジっすか、厄災かぁ...」
と、ロアが呟きそれにスゥが
「厄災ってなんだ?」
と疑問をロアに聞く
「あー、スゥは知らねぇか」
厄災とは大昔に召喚魔法によって現世に現れた
召喚獣、龍王バハムートだったしかし
龍王バハムートを包む魔力が足らず
龍王バハムートは暴走し
街を破壊し人々を蹂躙した
下手に魔力を有した龍王バハムートは
進化を始め龍王バハムートが
龍神バハムートに変貌を遂げた
龍神バハムートは100年周期で
人を1000人を丸呑みする
その度に村や街が壊滅状態になる
龍神バハムートは
ガバ帝国の端に巣を作り
ガバ帝国に1番被害が出る為
100年に1度ガバ帝国は
巣の近くに1000人の奴隷を放ち
龍神バハムートに食べさせる
それを400年は続けている
厄災、龍神バハムートに生贄を捧げる為に
奴隷制度を採用していた
理由はそれだけではないが
「それが厄災...
龍神バハムートだ」
ロアとボスが交互に説明をし
「今回はその厄災を討伐すんのか?
てか、龍神をはぐれの龍呼ばわりはヤベぇなボス」
龍神であろうと龍は龍だろ?とボスは言う
カーラとロアはその言葉に少し引いていたが
ボスが腹を括れと言って
スゥはいまいち龍神バハムートの
強さがわからない様で
「そんなに厄災は強いのか?」
ボスはスゥに話し始める
ボスと厄災の因縁を
昔厄災に悩まされたガバ帝国は
俺達メソポリアに依頼を出して
厄災を討伐しようとしただが
当時のメソポリアの精鋭は2人
族長アリアとその旦那のガルー
2人と厄災は3日も戦いを続けた
だがそれを見ていたガバ帝国は
勝ち目がないと勝手に悟って
厄災に提案を持ちかける
その2人と1000人の奴隷を生贄にする事
2人はそれを聞いても
他のメソポリアが加勢に来ると考え
厄災と戦い続けたしかし
2人の子供をガバ帝国に人質に取られ
戦えなくなってしまった
他のメソポリアも勝ち目がないと思ったのか
そもそもそんなに多くない民族だ
散り散りに逃げてしまった
「俺はメソポリアの誇りにかけて厄災を倒す」
そこまで説明を聞いたスゥ
はボスに気になる事を聞いた
「ボスはなんで厄災に詳しいんだ?」
「俺が話に上がった
族長の子だからな
当時の事は覚えている
忘れたくても忘れられないんだけどな」
ギデンの家族は死んでしまったが
今はカーラとロアそれにスゥがいた
失ったモノは多かったが得たモノもあった
「俺はメソポリアの誇りを取り戻したい
3人に協力して貰わないと厄災は倒せない
頼む!力を貸してくれ!」
「ボスがそこまで言うならしゃーねぇな」
「相変わらずお前は偉そうだよな
...俺もボスと同じっすどこまでも付いていきます」
「スゥもやる!厄災倒す!」
お前ら!とボスは3人に感謝を伝え
早速、作戦会議を始めた
夜明けの旅人が迷いの森を抜け
ガバ帝国の領地に足を踏み入れた
「ここがガバ帝国の領地か
荒地が広がっているんだなぁ」
アークが遠くまで目を凝らし
何処までも続く荒地を眺めていた
ブレイク達は火龍を探して荒野を歩き始める
特に手掛かりもない為
何処から探せばいいのかブレイクが迷っていると
「探索魔法を使って探せばいいんじゃい?」
スイレンの提案をブレイクが受け入れると
魔法を展開し始めると半径500メートルの
ドーム状の魔力の膜を広げていく
だがモンスターの反応も人の反応すら無かった
(どうしようなんの反応もないや
うーん...あ!僕にアレ出来るかな?)
ブレイクは近くにあった火龍の鱗と思われる物体を
拾い上げ以前見たログスの魔法を真似した
(反応は...あった!
でもすごい遠い場所にいるなぁ)
ブレイクは皆に火龍の場所を説明して
夜明けの旅人は荒野を歩いた
何日も移動しガバ帝国を過ぎた所で
メイベルが話し出す
「この先ってさ
龍神バハムートの領域じゃない?」
「龍神バハムート?」
メイベルがブレイクに説明し
グレイシアが話を付け足す
「龍神バハムートは
龍の中でも特殊な存在で
召喚獣でもあり龍王の究極体
正直私が魔王より恐れ
私より上位に位置する存在です」
そこまで聞いたブレイクは
「龍王のグレイシアさんより強い!?
じゃあ鱗も相当硬いのかな?」
ブレイクは氷炎の結晶がバハムートに効くか
気になり出したがメイベルが
「普通は逃げるのよ?
ブレイクはなんだか楽しみにしてるみたいだけど」
うん!とブレイクの返事に皆引いていた
「....なんだ?邪神か300年ぶりか?」
「いや298年と2ヶ月だ、龍神バハムート」
そんな事はどうでもいいと龍神バハムートは
邪神に興味があまりないのか片手間に返事をする
「で、何の用だ?」
「今から光の勇者が来る」
ほう、とバハムートは瞑っていた瞼を開く
「お前を殺す為にいる光の勇者が
俺に何の用だ?」
「お前をはぐれの火龍と間違えている」
それは面白い間違いだなと
龍神バハムートはクスリと笑った
ブレイクはバハムートの巣の近くまで来ると
一旦日も暮れてきたから野営をする事にして
その日は交代で寝る事にし
ブレイクが火の番をしていると
探索魔法に1つ反応があった
こちらに向かってくる人?の反応だった
(スイレン、カルラ誰か来る)
スイレンとカルラがブレイクを守れる様
ブレイクの側に来た
スタスタスタと歩いてきたのは1人の男性だった
「お前が光の勇者か?」
その男が話す言葉にブレイクは
冷や汗をかき始めた、何故かその言葉に
まるで心臓を握られている感覚があったからだ
「そう警戒するな俺はお前と話に来ただけだ」
男が話し始めブレイクは未だ緊張状態が解けない
「だからそんなに警戒するなと言っているだろう」
男はブレイクの対面に座り
「俺は龍神バハムート
お前が火龍なんかと間違えてると
邪神から聞いてな」
以前拾った鱗は龍神バハムートのモノだとは
気付かなかったブレイクはバハムートに
「間違えてすみませんでした
ところでここに来た理由は?」
「ん?言ったろう?話に来たと」
意外な理由にブレイクは拍子抜けだった
「俺はいっつも暇なんだ
昔は人を食べて腹が膨れたが
今は腹の足しにもならん
良い召喚士を知ってたら教えてくれ
魔力を吸い尽くしてから殺してやるから」
バハムートの根本にはやはり人は
食べ物で粗末に扱うモノという認識らしい
「僕は...」
「1つ言っておくが
言葉には気を付けろよ?」
龍神バハムートの殺気にブレイクは息を呑んだ
「出てきたらどうだグレイシア」
「やはり貴方でしたかバハムート」
グレイシアがテントから出てくると
ブレイクを庇う様に間に立ち塞がった
「なんだ?その小僧がそんなに大事か?」
「ええ、私の息子同然の存在です」
龍神と龍王の殺気のぶつかり合いが発生して
周りは地割れが起き
「待ってください!
話に来たって言ってましたよね」
「ん?あぁ、お前とな」
グレイシアの前にブレイクは出てきて
バハムートと話す事にした
「良い召喚士は知らないですけど
闇の巫女ノワが適性が召喚魔法で天賦級です」
「ほぅ、天賦級か
なら魔力量も相当なモノだろうな
俺を包めるだけの魔力量があればいいが
無ければ吸い尽くして殺そう
闇の巫女か名前はノワ?だったかそのノワに
会いに行ってみるか」
「ちょっと待ってください!」
なんだ?とバハムートが飛んで行こうとした時
ブレイクがそれを止めた
「ノワを殺すのはやめてください」
「俺に指図するな舐めてるのか?」
バハムートの殺気にブレイク以外はたじろいだが
ブレイクはバハムートに向き合い
「舐めてないです
僕がこれから貴方に攻撃する
それが貴方に通用すれば
ノワを殺すのはやめてほしい」
「俺にメリットがない」
「貴方は暇だと言っていた
それなら僕に付き合ってくれてもいい筈だ」
ッチとバハムートが仕方ねぇと
ブレイクの提案を受ける事にした
ブレイクは氷火の結晶を
特大サイズの直径2メートルで作り
それをバハムートにぶつける
それをバハムートは受ける
ぶつかった事により
バハムートの鱗は無くなったがただそれだけ
本体まで届いて無かった
「俺の勝ちだな」
(クソッ!氷炎の結晶ならイケると思ったのに
このままじゃノワが殺される)
焦るブレイクにバハムートが言う
「...闇の巫女か
安心しろ殺さないでやる
殺す時はお前から先に殺してやる」
「それは私が許しません」
グレイシアがバハムートの前に立つ
「勘違いするな
闇の巫女が使えなかったらの話だ
天賦級なんだろう?」
バハムートは立ち上がり龍神へと姿を変え
今にも羽ばたくそんな時に
「アレが厄災、龍神バハムートか」
カーラの声にバハムートは声のする方へと
顔を向けメソポリアである事に笑みが溢れる
「メソポリアか根絶やしにしたと
思ったがまだいたんだな」
龍神バハムートの言葉にギデンは苛立つ
「お前は...お前だけは俺の手で殺す」
ブレイクはメソポリアの集団に
スゥが居る事に気付いた
スゥもブレイク達に気付き
「主〜!スゥ達で厄災倒すんだ!」
ブレイクに大きく手を振るスゥ
「メソポリアは厄介極まりない
あの2人で思い知った、だから殺すと決めている」
龍神バハムートはメソポリア4人の方に
身体を向け戦闘体制に入った
その殺気にメソポリアの4人も
戦闘体制に入った
次の瞬間スゥが後方に吹き飛ばされ
カーラは空中にロアは地面にめり込み
それをバハムートは一瞬のうちにやってのけた
「メソポリアはこんなものではない
なぁギデン?」
「気安く俺の名を呼ぶな!」
ギデンはバハムートの顎に蹴りをめり込ませ
バハムートは困惑したと同時に興奮し始めた
「やはりお前はあの2人の子供だ
...いいぞあの2人とやった時より
面白い戦いが出来そうだ」
スゥやカーラ、ロアもボスに加勢し
バハムートの鱗を破壊して行くが
以前バハムートが優勢の状況が続いた
「なんだ?疲れてしまったか?
ギデンはいいが他の奴ら
お前らは弱いな本当にメソポリアか?」
カーラとロア、スゥはその言葉に
「ふざけんな俺は弱くない!」
「俺達はメソポリアだ負けねぇよ!」
「スゥも負けない!」
バハムートはギデンを尻尾で吹き飛ばし
岩にギデンがめり込む
「「「ボス!」」」
3人は急いでギデンのもとへ急ぎ
そんな3人を見たバハムートはため息をついた
「やっぱりつまらんな
ギデンよ、まだ殺してはやらん
もっとだもっと強くなってから
かかってこいじゃないとすぐ終わってしまうぞ」
そこまで言うとバハムートは空へと羽ばたき
ノワのいる場所ヴィクトリア邸に向かった
「まっ...待て!」
とギデンの声はバハムートには届かず
クソッ!とギデンは拳を地面に叩きつけた
「ボス...」
ロアがギデンの身体を岩から助け出し
カーラもダメージを与えた感覚はあるが
勝てるビジョンが見えない事を悩んでいた
「スゥ...何も出来なかった」
メソポリアの4人の攻撃は確かにバハムートに
ダメージを与えていたがバハムートの底知れぬ
魔力と体力に終わりが見えない
絶望感に苛まれていた
「今回は誰も死んでないな
良かったそれだけで前とは違う事がわかった
俺ももっと強く成らなければ」
それを聞いた3人は自分達も強くなるとボスに誓う




