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第20話

ブレイクが指揮をとる


「アレに触っちゃいけない

魔法が使える人は魔法で攻撃してください!

スゥ!それに母さんは僕の作った魔法剣で

攻撃してください、それから...ノワ!」


「え?はい!」


「2人であの化け物を倒すんだ

そのためにコレットさん!」


いきなり呼ばれビックリしている


コレットにブレイクが


「シスターメリアを呼んできてください!」


わかった!と急いでコレットは


シスターメリアを連れてきた


「急いでノワの洗礼の儀を始めてください」


コレットが急いで儀式の準備を始める


その間、時間を稼ぐ為に魔法が使える者は


魔法で時間を稼ぐ




ノワ・ノヴァ


職業

闇の巫女(3/250)


適正

武術・体術(上級)

魔術・召喚魔法(天賦級)闇魔法(極級)



「出来たわ!ブレイク!」


コレットがノワを送り出す


「私達、勝てるかな?」


「大丈夫

僕もノワも、ちゃんと強いよ」


化け物になった国王ミランド?が腕を伸ばすが


ヴィクトリアの魔法剣によってそれを切断される


ブレイクとノワは互いの紋章が


反応してるのに目がいった


ブレイクの光とノワの闇が


国王ミランド?の一部を包み込む


混ざり合って灰色の空間を作り出し


対象を呑み込んでいく


だが、すぐさま再生する国王ミランド?を見て


「どうしよう!ブレイク!」


(コレじゃダメか何かが足りない

こう言う時にスイレンが居ればなぁ

スイレンが居れば?...そうか!)


「ノワ!」


「え?なに?」


「ノワの召喚魔法って何でも召喚できるのかな?」


「たぶん出来ると思うけど...

創造神とか破壊神は無理だよ!?」


ブレイクがしまってあった封印石を取り出し


「この中にいるスイレンだけ!

スイレンだけ召喚できない!?」




(結構7年って長いわねー

御主人様《マスター》と逢うまでは

時間の経過なんて割とすぐだったんだけど...

御主人様《マスター》何してるかなー

この呪い結構厄介よねー)


封印石の亜空間でそういう


思考をしていたスイレンだったが


次第に身体が亜空間から消える


(え、なんで!?

身体が消えていく?)





「召喚魔法!スイレン!」


光の中からスイレンが現れ


ブレイクは思わず抱きつく


「御主人様《マスター》!?ここは?

7年...は経ってないわね」


状況が呑み込めていないスイレンだったが


「おかえりスイレン!

早速で悪いんだけどあの化け物どう倒せばいい?」


化け物?と振り返りソレを見るスイレンが


「わからないわね

まずは御主人様《マスター》と精霊融合《ソウル・ユニオン》してみて

反応を見ましょう」


すぐにブレイクは精霊融合《ソウル・ユニオン》をする


魔法で国王ミランド?を攻撃するが


あまり効果がないのを見てブレイクは


先程のノワとの攻撃を思い出す


(さっきノワと光と闇を混ぜた魔法が

有効だったな、それを踏まえて...

光と闇を時間魔法で固定した武器を作れれば

倒せるんじゃ?)


(御主人様《マスター》それは魔力制御が大変だから

私も手伝うわ

ノワの闇の魔力を受け取らないといけないし)


「ノワ!僕達の力を合わせよう

さっきの光と闇の混合魔法に時間魔法を追加する

それで一つの武器にするんだ」


ノワの手を取りブレイクは互いの魔力を使い


1つの大剣イメージして作った


ノワは魔力を使い果たしぐったりしている


ワイトがそんなノワを預かり


ブレイクは大剣を構えて


(どこを狙えばいい?)


(全部ね、切れた所から元に戻るはずよ)


わかった、とブレイクは化け物相手に


乱れ切りをする


そして人間1人分程の大きさになった


すぐ横には巫女長が倒れていた


『おのれ!おのれ!おのれ!

またしても邪魔が入ったか!』


心臓の位置に魔力が澱んでおり


そこを突き刺し化け物は


国王ミランドへと戻った


国王ミランドと巫女長は邪神に操られていた


そんな中どうにか2人を救い出したブレイクだが


その場に黒い影のようなものが現れる


『我は滅びぬ!記憶したぞ!

光の勇者ブレイク!

闇の巫女ノワ!

必ず貴様らを殺してやる!』


邪神の意識と魔力は


そんな捨てゼリフを吐き何処かへ消えてしまった


脅威は過ぎ去り国王ミランドも意識を取り戻し


負傷者も傷を治して一同は謁見の間にて


国王ミランドに状況を説明した


「光の勇者に闇の巫女

それに皆もすまなかった」


皆に謝罪をし国王は今後の事を話を始めた


まずブレイクとノワは訓練を受けない


そもそも国王が用意できる訓練では


ブレイクが強くならないとスイレンが言う


それに加えてノワの能力を伸ばすのには


ワイトが教えるのが1番良いと言っていた


それを聞いた国王はスイレンに


ブレイクを強くするように頼み込む


「言われなくてもそのつもりよ

御主人様《マスター》は人族で1番強くしてみせるわ」


ノワの魔力暴走が無くなった事で


ワイトもノワに魔法を教えやすくなり


邪神の脅威に抗うには


ブレイクもノワも強くなるしかない




ガチャ


フードを深く被った男がアジトに戻ると


「どうだったよ、龍王グレイシアは?」


同じくフードを深く被った女が酒を呑みながら


男に話しかける


「何だ居たのか、グレイシアの息子に

エリクサーを渡したところまでは良かったんだが

グレイシアが何故か若返ってな」


「オイ、何言ってんだ?

若返る?ボケてんのかオメェ?」


マジだよ、と男が言うが


若返るという事が普通の事ではないのは


子供でもわかる事だった


「それに新たな魔王の気配を感じた

それはお前もそうだろ?」


まぁな、と女が返事する


男はアジトの椅子に腰掛ける


「でも不思議なのは

その気配が消えて事だよな

そしたら今度は邪神の気配がするし

意味わかんねぇよこっちは」


「オレはそれより光の勇者が気になるなぁ

時間魔法だろ?闘《ヤ》ってみてぇーなぁ」


女は戦闘にしか興味ないようで


男の話を話半分で聞いていた


ガチャ


「お!お前ら帰ってたか」


もう1人男が入ってきた


ボス!と男は跪いたが


なんだ、ボスか!と酒を呑みながら返事をする女


そんな女に跪いた男は


「お前はボスの前でも偉そうだよな」


「良いんだよアイツはそんなもんだ」


と、ボスと呼ばれた男は席に着く


「俺の本来の目的は“ヤツ”だが

邪神が復活するのも問題だ

それまでに俺は出来る事をやる

お前らもやれる事はやっておけ」


おう!と女が返事をし


ルア王国に居るブレイクの元へと向かう


「あーあ、行っちまったよ

良いんですかボス?

光の勇者、殺しちまわないっすかね?」


その時はその時だ、とボスが言って


男達はまた仕事に出かける


そんな中、移動を始めた女は


ワクワクが止まらない


(いやー、どう闘《ヤ》るのがいいかなぁ)


と、考えながらモンスターを投げ飛ばし


蹴り飛ばし殴り飛ばしていた




龍王国にて


「...はぁ」


氷龍王グレイシアは考え込んでいた


フィートとロストが頑張ってくれるお陰で


やる事が無くなってしまっていたのだ


「母上?どうしました?」


フィートがグレイシアに聞くと


「フィートここにロストを呼んできて」


グレイシアの命でロストを連れてきたフィート


息子2人は何を言われるんだろうと不安そうだった


「私は女王を辞めて隠居します

2人で龍王国を統治しなさい」


「「え!?」」


2人とも想像していたら事と違いすぎて


何が何だかと言う感じになってしまった


「じゃあ、後はお願いね」


グレイシアは龍の姿へ戻り


ルア王国に居るブレイクの元へと飛び立つ


「「母上!?」」


飛んで行ったグレイシアを見送る事となった


フィートとロストだった


「行っちまったなぁ...

どうすんだよフィート

俺は龍王になる気はないぞ?」


「え?意外だね、兄上は龍王になりたいものだと

そう思っていたんだけど」


「俺はフィートと母上が仲良くしてくれれば

他はどうでも良いんだ」


そうなのか、とフィートが


龍王になる方向で話が進んでいった


ロストは龍王国の将軍になるらしく


国の為というよりは


フィートとグレイシアの為に働きたいらしく


街の警備や周りの樹海の巡回に出るようになった


先程の光景を見ていたフードの男


(おいおいマジか!グレイシアが隠居?

どうボスに説明すっかなぁ...)


フードの男は新たな龍王フィートを観察し


その日のうちにアジトへと向かった




空を飛ぶグレイシアは考える


(坊や元気にしているかしら?

そういえばミランドにも

挨拶しといた方がいいわよね)


ルア王国に着くとやはりと言うか


門番に止められる


「はぐれの龍だ!冒険者を!」


はぐれの龍と勘違いされ冒険者が集まってくる


龍相手だと冒険者のランクは少なくとも


Bランク以上は必要で集められたのは


金狼のバラン率いる


獣人のパーティ5人


エルフの最高傑作ミューラが率いる


魔法使い3人と新人2人


怪力無双のドラム率いる


怪力軍団8人


そんな冒険者達に囲まれて


グレイシアは困ってしまい


バランが攻撃しようが


ドラムが攻撃しようが


全盛期の氷龍王グレイシアに


攻撃が通用する訳もなく


そんな中ミューラにバランが話しかける


「おいミューラ、新人はどうした?」


「買い物を頼んでたから遅れてるのよ」


冒険者の攻撃に反応を示さないグレイシアに


ミューラが変だなと思いながら


「あのーもういいかしら?

私はミランドと坊やに会いに

来ただけなんだけど」


言葉が通じる事からミューラが


会話を試みる


「はぐれの龍ではないのよね?

ミランド?と坊や?に会いに来たって

2人の所在はわかる?」


そんな時だった


走ってくる2人の足音が近付いてきて


「「龍王グレイシア様!?」」


クレアとメルが買い物をして


召集に急いで来たのだった


「え?...クレア、メル

今なんて?龍王グレイシア様?」


呆然とするミューラを置き去りにしグレイシアが


「坊やはわからないけど

ミランドは“アソコ”ね」


グレイシアが指さしたのはまさかの王城で


それを見た全員が焦り出す


「ミランド・ルア・ダイア・ハート15世に

龍王グレイシアが会いに来たと

言って貰えばよかったかしらね?」


そこまで聞いてミューラ達


冒険者の顔が引き攣る


「...皆、考える事は一緒みたいね

あーあ...楽しかったなぁ

私の冒険者人生

クレアとメルも入ったばっかりなのにごめんね

友好を結んでる龍王国の龍王グレイシア様に

刃を向けた時点で私達...打首よ」


それを聞いたグレイシアが今度は焦り出す


「そうなの!?

だったらこの戦闘はなし!

それだったら大丈夫じゃない?

そっちの門番さんも内緒にね」


その騒動の中Bランクの銀翼と夜明けの旅人にも


声が掛かっており現場に到着すると


ヴィクトリアが


「遅れてすまない!

...龍王グレイシア!?

どうして此処に?」


グレイシアが人化の魔法を使い人の姿へと変わり


ブレイクが最後尾にいた為


何の話ですか?と顔をヒョコっと出す


「あ!グレイシアさん!お久しぶりです!」


騒動の説明をしているグレイシアが


ブレイクを見て顔が明るくなる


「坊や!元気にしていた?」


はい!とブレイクはグレイシアに挨拶して


皆で再会を喜んだが


「...そうか、そんな事があったのか」


ヴィクトリアが事情を聞き悩んでいた


「どうにかならないものかしら?

私は怪我もしてないし何もしてないんだけど

“アッチ”の方が気にしてて」


“アッチ”と言うのは冒険者達の事で


先程から...


...人生、楽しかったなぁ


...助けて...お母さん


終わった...などと項垂れている


ヴィクトリアがその場を収め


一旦、冒険者の処遇は保留とし


パーティの代表バラン、ミューラ、ドラムを連れ


グレイシアを王城に案内する事になった


その前にブレイクがクレアとメルが居るのに気付き


「2人とも元気にしてた?」


「うん!お姉ちゃんも私もミューラさんの所で

お世話になり始めたんだけど

今回こんな事になっちゃって

...どうなるんだろう?」


メルが不安そうにしていたがブレイクが頭を撫でて


「大丈夫だよ、グレイシアさんの口添えがあれば

そんなに重い処罰はないと思う

それより大丈夫その...差別とか」


そんな話をしていると


クレアがブレイクの手を取り


自身の頭に乗せようか迷いながら


「えっと...ミューラさんがいつも

目を光らせてくれてるから

メルも私も安心して冒険者やれてる」


そっか、と安心したブレイクはクレアの頭も撫でる


嬉しそうにハーフエルフの姉妹は


ブレイクに頭を撫でられる


ヴィクトリアが代表の冒険者達以外を


家や宿に帰らせその他は準備を始める


クレアとメルも宿に戻る為


またね!と2人を見送る


2人もブレイクに手を振り帰る


そしてブレイク達はグレイシアを王城へ連れて行く


「ミューラさん

ありがとうございます」


ミューラは本当はそれどころではないが


ブレイクの言いたい事がわかり


「別に大した事じゃないわよ

それよりグレイシア様のことよねぇ...」


グレイシアが大丈夫よと言うが


冒険者の3名は落ち着かない様子だった


「坊や少し大きくなったかしら?」


グレイシアがブレイクを抱き上げる


「そんなすぐに大きくはなれませんよ

あ、でも時間魔法を使えばすぐですけど

仮の姿なので僕は落ち着かないですね」


そんな2人を見てヴィクトリアが


またヤキモチを焼きグレイシアから


ブレイクを奪い早歩きで謁見の間に案内した


国王ミランドがグレイシアに気付き


「おぉ!グレイシアではないか!

龍王国を空けて大丈夫なのか?」


友人が訪ねて来たのに国王ミランドは喜んだ


「それなんだけどね

息子達に王座を譲って隠居しようかと思って

坊やのところでお世話になろうかしら」


そうなのか...とミランドが


息子どちらが龍王になったのか尋ねるが


「わからないわね〜」


と、グレイシア自体あまり興味が無いのか


でもおそらくフィートだろうと予想していた


実際そうなっていたから問題ない


「そうか、なら龍王国に使者を送らねばな

グレイシアの所在もわからないと

息子達も心配だろう」


そうかしら?とグレイシアは呑気なもので


「僕のところに来るんですか?」


そうしようかしらね、とブレイクに言うが


「ダメだぞ!グレイシア!

息子《ブレイク》は私の子だ

さっきも思ったが息子《ブレイク》は

...やらんぞ」


グレイシアはヤキモチを焼いているヴィクトリアに


「大丈夫よ、そういうつもりはないわ

そんなに警戒しないで

私は坊やの成長を近くで見たいだけだから」


...そうか、とヴィクトリアは理解はしたようで


ヴィクトリア邸に招く事になり


グレイシアがアレは言わなくていいの?と


一同、あっ!と思い出し


国王ミランドに事の顛末を伝えると


「そうか、だからそこの冒険者を連れていたのか

当の本人のグレイシアからの恩赦もある

冒険者には1ヶ月の謹慎を命ずる」


そんなに長いの!?とグレイシアが言うが


本来なら打首事案な為


それを聞いた冒険者達は


大喜びで謹慎処分を受ける事となった

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