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揺れ
暗い部屋に小玉する…水の音。
波留の髪からの雫なのか…
締まりきっていない蛇口からなのか…
水滴音が波留の胸を締め付ける。
キッチンに座り込み、顔が自然と下がる。
悲しい…
でも、涙が出ない…
涙を流せばスッキリする?
涙を流せば人々が救ってくれる?
ちがう。
波留は泣けないんじゃない。
泣きたくないんだ。
泣いても救いの手はこない。
泣いてもなにも変わらない。
なら、弱い自分を見せるより…
強くありたい。
ある人に電話をする…
Rrrrrrr
【さくちゃん?話があるの。明日、会えないかな?】
奥から返答はない。
でも、、、引き返すわけにはいかない。
【明日、駅前の喫茶店で待ってる。ずっと待ってるから。】
電話を切ろうと、スマホを耳から離す。
その時、電話の奥から声が聞こえた。
【「おい!佐久間!ここら辺にいんのは分かってんだよ!!出てこいや!!」】
その後に繋がる、息切れ。
佐久間は誰かに追われてる?
【さ、さくちゃん??ねぇ、なに?今の声。ねぇ!答えてよ!!さくちゃん!さくちゃ…!】
電話は切れていた…。
結局、佐久間の声を聞かずに電話は終わってしまった。
明日、私は喫茶店で待つことしか出来ない。
もし来なかったら…
覚悟を決めよう。




