【082.新しいカマドと調理法】
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翌々日。
カマドに火を入れる。
焚き火から薪を移して。
充分に火が立ったところで、カマドの口に鍋を置く。
「できれば、金属鍋の方がいいんだが、とりあえずはこれで煮炊きができる。焚き火では効率が悪いが、これならば熱効率がいいから、水が沸騰するのも早いよ」
さっそく調理担当に使わせる。
確かに沸騰速度が上がった、と担当が喜ぶ。
そこで調理方法も手を加えさせる。
カマド作りを終えたオレは、周辺の探索を行なった。
採集作業をする女性たちとともに歩く。
彼女たちが採集しないものを採集していく。
それらはすでに〈スベルト〉では食用可能と判断され、一般化しているものだった。
そうした知識は、王室文化院のライブラリーから記憶してある。
取り出すだけではなく、新しい知識を取り込んでもいるのだ。
この惑星で生きようとするならば、必要な知識だと考えて。
作り出された料理に人々は驚き、喜んだ。
肉は最初からひと口大に切られ、タレに漬け置きにした。
新しく採集した植物で、そのタレを作った。
そのタレに漬け込めば、肉が柔らかくなる。
別の植物からは、植物油が取れ、それを使って、葉物植物をサラダにする。
根菜スープにも別の植物を入れた。
これだけで風味が変わる。
「おまえさん、料理もするのかい?」と老婆。自分から近づいてきた。
「ええ。夕食は自分で作ることにしているんです。材料は、用意してもらっていますがね。自分の身体のことを考えないといけない歳でもありますので」
「ほぉ。朝食昼食は?」
「朝食はロボットが。昼食は食堂で」
「ロボット?」
「作れるのは決まりきったメニューですがね。それでも朝をゆっくりとできるのはありがたいです」
「ロボットの役割はほかに何が?」
「掃除、後片付け……そんなところですか。SXEのロボットのように、なんでもこなせるというわけではありませんよ」
「あれは次元が違う。落とされる前に使っていたよ。よく気がついてくれた」
「わかります。私も使っていました。今いるロボットは、ここで開発されたもので、本当に機械としか思えませんよ」
「そうかね」
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