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落とされ人  作者: カーブミラー


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82/119

【082.新しいカマドと調理法】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。

 翌々日。

 カマドに火を入れる。

 焚き火から(まき)を移して。

 充分に火が立ったところで、カマドの口に鍋を置く。

「できれば、金属鍋の方がいいんだが、とりあえずはこれで煮炊きができる。焚き火では効率が悪いが、これならば熱効率がいいから、水が沸騰するのも早いよ」

 さっそく調理担当に使わせる。

 確かに沸騰速度が上がった、と担当が喜ぶ。

 そこで調理方法も手を加えさせる。


 カマド作りを終えたオレは、周辺の探索を行なった。

 採集作業をする女性たちとともに歩く。

 彼女たちが採集しないものを採集していく。

 それらはすでに〈スベルト〉では食用可能と判断され、一般化しているものだった。

 そうした知識は、王室文化院のライブラリーから記憶してある。

 取り出すだけではなく、新しい知識を取り込んでもいるのだ。

 この惑星で生きようとするならば、必要な知識だと考えて。


 作り出された料理に人々は驚き、喜んだ。

 肉は最初からひと口大に切られ、タレに漬け置きにした。

 新しく採集した植物で、そのタレを作った。

 そのタレに漬け込めば、肉が柔らかくなる。

 別の植物からは、植物油が取れ、それを使って、葉物植物をサラダにする。

 根菜スープにも別の植物を入れた。

 これだけで風味が変わる。

「おまえさん、料理もするのかい?」と老婆。自分から近づいてきた。

「ええ。夕食は自分で作ることにしているんです。材料は、用意してもらっていますがね。自分の身体のことを考えないといけない歳でもありますので」

「ほぉ。朝食昼食は?」

「朝食はロボットが。昼食は食堂で」

「ロボット?」

「作れるのは決まりきったメニューですがね。それでも朝をゆっくりとできるのはありがたいです」

「ロボットの役割はほかに何が?」

「掃除、後片付け……そんなところですか。SXEのロボットのように、なんでもこなせるというわけではありませんよ」

「あれは次元が違う。落とされる前に使っていたよ。よく気がついてくれた」

「わかります。私も使っていました。今いるロボットは、ここで開発されたもので、本当に機械としか思えませんよ」

「そうかね」


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

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