【237.優しさ】
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翌日。
彼らがテントから出てきた。
こちらも起きて、表に出ていた。
となりに指揮官が立つ。
朝日が反射して、彼らのウロコが輝いていた。
「肌艶がよくなったみたいですね」と指揮官。
「よく眠れたんだろう」
「あれは?」と指揮官が彼らを指差した。
宇宙人を指差している。
よく見ると、彼らの両肩に小動物の姿があった。
「リスのように見えますね。彼らのペットでしょうか?」
「そうかもしれない。だが、2匹ずつ飼っている、というのも変じゃないかね?」
「ふむ。ですが、番で飼わないとダメだ、とか制約があるんじゃないですかね」
「ああ、なるほど。では、今日は、あの小動物について訊くことからはじめようか」
会見がはじまり、さっそく訊いた。
オレは、もちろん、すでに知っていることだが。
“フェレ”という動物であり、彼らの健康を維持するためには欠かせないのだ、と。
それを一所懸命に説明する彼ら。
少なくても指揮官にもわかるように。
会見のあいだも、フェレは、彼らの頭上で、ツノを舐めたり、頭をつついたりしている。
それを彼らは、邪魔とは思っていない。
フェレも必要以上に彼らの目の前を動いたりしない。
ときどき、彼らの首元のバッグに潜り込んだり、出てきたりを繰り返す。
それが彼らのふつうなのだろう。
会見中はちょっと目障りだが、ソラ人としては、好印象のはずだ。
強面の宇宙人なのに、可愛い小動物を飼っている。
それは彼らが優しさを持っている証拠だ、と思うかもしれないからだ。
実際、彼らは優しさを持っている。
少なくても仲間に対しては。
「私たち、君たち、城、行く」
ようやく片言ではあるが、会話が成立できるようになって、切り出した。
「城?」とシェロア。
コンピュータ画面に、〈スベルト王国〉の城を表示する。
テーブルには、地図が広げてある。
その場所を指差した。
「城、わかる。なぜ?」
「私たち、城、来た。私たち、言われた。私たち、あなたたち、話す」
自分たちに上司がいることを伝える。
その上司が会いたがっている、とも。
シェロアたちは、肯定した。
「私たち、行く」
我々は、城と連絡を取り、その旨を伝えた。
城へは、明日、連れていくことにして、会見を終えた。
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