↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落とされ人  作者: カーブミラー


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

236/254

【236.物体】

続きを読んでいただき、ありがとうございます。励みになります。

(パオロ)とアルの念が届いた。(母船から物体が射出されました)

(わかった)


 3時間後。

 その物体は、我々の上空で、逆噴射を行ない、ゆっくりと降下してきた。

 着陸したのは、シェロアたちのカプセルから10mも離れていない場所だった。

 物体は円筒形で、直径3m、高さ5mほどのもの。

 着陸脚が3本、地面に接地している。

 みんなが見ている前で、物体のハッチが倒れるようにして開いた。

 地面との距離を5cmほど残して、ハッチの傾斜が止まった。

 ハッチの内側は、階段状になっている。

 シェロアが、そのハッチを登って、内部に入っていく。

 しばらくして、シェロアが出てきた。

 ボディランゲージで、母船との連絡ができるようになったこと、食料があったことを伝えてくれた。

 この物体には、彼らの食料と通信機が載せられていたのだ。

 それは、司令官と相談した上で、用意してもらったものだった。

 これで、母船との連絡ができるようになり、わざわざ、オレを経由しての連絡をせずにすむ。

 食料も非常用ではないはずだ。

 通信機よりも、彼らはそのことに喜んでいた。

 よっぽど、非常用食料は、うまくないのだろう。

 あるいは、すぐに飽きてしまうのかもしれない。


 2回目の会見が行なわれた。

 彼らは、それぞれにタブレット型の端末を用意していた。

 グローブも外している。

 その手の甲は、真っ白な細かいウロコだが、手のひらはピンク色をしている。

 ツメは先端が尖っているらしい。

 らしいというのは、その先端を1cmほどの大きさの真珠色したボールが覆っていたからだ。

 そんな指で、タブレットを操作しているのを見ると、タブレット画面を傷つけないためのボールなのかも、と思ったりもした。

 まぁ、あとでそうした話にもなるだろう。

 こちらもコンピューターを用意した。

 ネットワークに接続して、必要な情報を引き出すためだ。

 画像なども必要になるかもしれない。

 さまざまな情報が交換されるにつれて、おたがいの言語の語彙が増えていく。

 それでも絵を描いての説明が、一番伝わった。

(パオロ)とアル。

(なんだね?)

(電波の放出を検出しました)

(電波?)

(はい。到着した物体からです)

(では、彼らも電波を使っているんだね?)

(ええ。ですが、この電波は近距離用のもので、母船とのやり取りには向いていません)

(どういうことかね?)

(彼らのタブレットからも同様の電波が放出されています。おそらく、物体をサーバーにしているのでしょう。情報を母船から取り出したり、タブレットから送ったりです)

(ふむ)

(ただ、やはり、母船との通信に何を使っているのか、いまだに判明していません)

(わかった。ありがとう)


 その夜。

 兵士のひとりが、オレのところへとやってきた。

 オレは、夕食を終え、イスに座って、アルと念話していた。

「お休みのところを失礼いたします、モーガン卿」

「どうしたね?」

「シェロアさんがいらしたのですが」

「ん?」

 その兵士と一緒に表に出ると、シェロアがひとりで立っていた。

 シェロアは、オレがそばに行くと、タブレットを見せてきた。

 そこには、腹這いになった宇宙人の絵が描かれていた。

 オレは、カプセルを指差し、画面を指差した。

 シェロアは、否定を示した。

(確認させてくれ。あの中では、横になれないのか?)

(そうなの。地面でいいから横にさせてもらえないかしら?)

(わかった)

 兵士に命じて、マットレスと毛布を用意させ、会見用のテント内に敷かせた。

 宇宙人6人が、ホッとしたようすで、マットレスに腹這いになる。

(ありがとう)とシェロア。

(うん。ゆっくり休んでくれ。また明日)

(ええ)

 テントを閉じる。

 気になって、カプセル内を覗き見た。

 照明が消されていたので、兵士からハンドライトを借りて、照らしてみた。

 そこには、前傾姿勢のシートが、6脚ある。

 なるほど、確かに横にはなれそうにないな。


読んでいただき、ありがとうございます。面白ければ、ブックマーク、評価、リアクションをお願いします。励みになりますので(汗)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。