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姿の見えないお人好し  作者: L社社員
二つ目の『お願い』~冒険者になってくれ!~
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10/18

冒険者との出会い

 ゴブリンキングを倒してから二週間ほど。あのあともお願いされていたモンスターを殺していった。オークは豚の顔した超でかいデブ肉がとても美味しい。オーガは日本で鬼って言われてたのはこういうのなんだろうな~。と、思わせる筋骨隆々とした肉体をもつ大きなモンスターだった。どちらもこちらの気配に気づけずにいたため普通に首を掻き切って殺した。ワイバーン。プテラノドンの頭を無理矢理ドラゴンの形に変えたような見た目だった。それも寝てるうちに首チョンパ。あっさりしたものだった。途中死にかけてる人を見つけたりして森の出口に置いてくる。人のいる街にも行きたかったが女神様のお願い事を終わらせるのが先だった。

 

 そして今。

「まじかよ...」

 身元不明の多分冒険者の人がこっちを見て呆然としてる。

 どうしよう、これ。

 最後の一体であるレッドドラゴンを見つけて意気揚々と武器を超重量のハンマーに変えて頭におもいっきり振り下ろした。

 ドラゴンの皮は固すぎて普通に剣とかの形にしても斬れないのだ。だからおもいっきり叩き潰したんだけどーーー

 「なぁ、そこにいるんだろぅ!なぁ!」

 さっきから冒険者の人がうるさい。こっちは返事したくても出来ないんだよ。せめて筆談でもできればと思って試しに武器を細長く変えて地面に文字を書いてみる。


ーーーこんにちはーーー


その冒険者のひとは僕の操る棒をしっかりと見てから答える。あ、筆談いけるんだ。


「よう。お前さんがゴブリンキングを倒して、ここら辺で死にかけた冒険者を助けた奴で合ってるか?」

ーーー冒険者はよくわからないけど、ゴブリンキングは殺したし、死にかけの人を森の外まで運んだ。ーーー

「そうかそうか!」


 冒険者の人はにししと笑いを噛み殺していた。

 今度は逆に聞いてみる。

 ーーー僕が見えるの?ーーー

 「おう!見えるぜ。俺の目が特殊でな、『風読みの魔眼』っつって空気の流れが見えるんだ。詳しいとこまではわかんねえがお前さんの居場所位はわかるぜ?」


 空気の流れがわかる魔眼。いよいよファンタジーな感じが出てきた。


「ちょちょちょっと!」


 突然他の声が聞こえてくる。そこには大人しそうな見た目のローブを着た男の人がいた。恐らく仲間なんだろう。


「ちょっとグレン!一体何と話してるんだよ‼」

「ああ?見てわかんねぇのかクレス。今回の依頼の対象、透明人間さんだよ、とーめーにんげんさん。この魔眼のおかげで見えてるが普通にゃ絶対見つけられん。どーりで調査隊出しても尻尾掴めねぇ訳だ。」

「そんなーー嘘だろ?」


 おい今のちょっと傷付いたぞ。

 とにかく今の話で気になる事を聞こう。


ーーー依頼ってなに?ーーー


「ああ、お前さんこの前ゴブリンキング倒したろ?」

ーーーうんーーー

「で、それだけならまだいいんだが人命救助始めたろ?」

ーーーうんーーー

 そりゃ誰だって目の前で死なれたら寝覚めが悪い。それに『お人好し』の称号のせいで結構な頻度で会うのだ。

「そんで得体の知れねぇお前さんを探そうっつーわけで最初に何人かの調査隊が出された訳だがーーー知ってた?」

ーーーいや、全然ーーー

「まず遭遇すらしてねぇのか、あいつらも落ちたなぁ。」

ーーーで、それがどうしたの?ーーー

「おっと話がそれたなぁ。そいで調査隊はお前さんを見つけられずの体たらく。仕方ないからこの目をもった俺に白羽の矢が立ったっつーわけよ。で、来てみたらレッドドラゴンが襲ってきてさぁ大変。そんで今にいたるって訳よ。」

ーーーなるほどーーー


 つまり、なんか得体の知れないものがいるから見つけようという話らしい。

 僕がこれからどうすればいいのか、グレンと呼ばれた冒険者に聞いてみる。

ーーー僕はどうすればいい?ーーー

「そうだな、とりあえず俺たちについてきてくれ。レッドドラゴンのこととあわせてギルドに報告しなきゃならんからな。」

ーーーわかりましたーーー

ギルドとかは恐らく冒険者ギルド的なやつなんだと思う。

「で、お前さんの名前何だ?」

ーーークロダーーー

「よし、それじゃクロダ、行くぞ!」

 グレンさんは僕の腕を取り、引っ張ってくる。


「マジでいんのかよ・・・」

 グレンさんが持ってる僕の腕を見て大剣もったおっさんも呆然としている。


「おらケビン!ぼさっとしてねぇでさっさと行くぞ!」

グレンさんはケビンと呼ばれた人の尻を蹴っ飛ばしてる。

「いてぇ!お、おい待ってくれよ‼」

こうして僕はグレンさんに引っ張られて街へ向けて歩きだした。

「で、ここどこよ?」

「おいおいおいおい」

「まじですか・・・」

街、着けるかな?

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