入学式のお時間です
あれから数日経ち、入学式の日となった。ちなみに、レングは剣帝の推薦で結構無理矢理ねじ込んだらしい。ヴェアも何か慌ただしそうにしていたが、何故だろうか。アノ子は入らないはずなんだが……まさかな。
それから、人と暮らして行くには、ファミリーネームがあった方が過ごしやすい……らしい。それで……………フレア姓を……もらった。ステラの養子という形式らしい……。そんなに嬉しくは無い。断じて。生きていくために仕方なく、だ。ヴェアも同じようにフレア姓をもらっていた。アノ子は、機嫌が良かった。
ヴァエルも妙に機嫌が良かったらしい。
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「ほら、行くぞ」
「分かりました!師匠!」
今日より通う学校は、どんな服でも風紀を乱さない程度であれば許可されるため、ヴァエルの服装は大していつもと変わらない。マントを着ていない分、少々小さく見えるくらい。レングも同じようにラフな格好をしている。そして……
「……ふふ」
おめかししているヴェアがいた。学校に制服は無いが、なんちゃって制服のようなものを着ているヴェアがいた。
「お姉ちゃん、隠してたけど、アタシも学校に行くからね!」
「……………………………そうか」
「もっとびっくりしてくれるかと思ったのにぃ!」
今のヴァエルは驚愕というより、諦めの感情が見える。できれば人前に出したくなかったが、これまでの行動を思い出してみても、行くのは必然のような気がしたからだ。
そして、ヴァエルは隣にいるレングに目を向けるが、気まずそうに目を逸らす。何故ならば、ヴェアが学校に行く理由を知っているからだ。そして、それを口止めされているのも原因だ。実際のところ、ヴァエルに寄り付く悪い虫の駆除、である。
「まあいい、とりあえず……向かうぞ」
「はぁい!」
「……分かりました!」
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入学式は特に問題も無く進んだ。この入学式は、入学する生徒の親、親代わりの者など、責任を取れる人物も出席することになっている。孤児院からの入学も珍しくないので、数年に一度、キューレも出ている。今年はいないそうだ。
───「今年から教師となってくれるヴァエルちゃんよ、私の推薦だから、意地悪してあげないでね」
そういう風に紹介されたので、ちょっと恥ずかしそうにするヴァエル………を見つめるヴェアの視線が、先生を見つめるものでも、姉を見つめるものでも無かったような気がするというのはレングの言葉である。
「さて、前置きはここまでにして、新入生の代表挨拶をやって欲しいんだけど……。まだあれをやってなかったわね」
そう言って、カレナ校長は指を鳴らす。すると、保護者席に結界が張られると同時に土で作った人形……ゴーレムが周囲に何体も出現する。これは、クレムの魔法である。
「何体倒せるか、競ってちょうだい。無理な子は言いなさい。出来ないことを出来ないと言えるのもまた、強さだからね。それはそうと、このゴーレムを倒した数でクラス分けされるから、頑張ってね。応援してるわ」
入学クラス分けテスト、開始。




