表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/28

準備と接敵


「今日の分をやってこい。幸い、まだヤツらの気配はしていない」


「分かりました!」


ちなみに、レングに課した鍛錬の内容は腕立て伏せや腹筋なんかの基礎的なのをヴァエルが適切だと思った回数やらせている。


ワタシが目を離しても、怠けるようなのじゃない。さて、ワタシは魔導具でも作ろうか。


特殊な製法にはなるが、魔導具はそれ自体に能力を持たせることが可能だ。ワタシはその作り方を教わった。今は亡き、ワタシの唯一の師匠に。……思えば、あの人は少しばかり多才すぎる。それに、どの分野も天才と言っていいほどに卓越していた。吸魔族の魔力が混ざってからは、かなり弱体化したそうだ。全盛期は、どれだけ強かったのか……。


「まあいい。……何を作るかだが、レングが使える物も作ろうか。あまり魔力を使わせたくはない。少しでも節約させられるなら、その方が良い」


その後、魔導具を順調に作りつつ、魔法の修行も同時に行なっていった。



────



「ふぅ。こんなところか」


炸裂弾と閃光弾を数個、どちらも丸い球体で、どちらがどちらか区別が付きにくく作った。炸裂弾は衝撃を加えると中からクリスタルが出てくるようにしており、相手に投げると当たらなくてもある程度刺さるだろう。閃光弾は魔力を加えることで眩しく光る。ちょっと工夫すれば魔力を加えてから時間を置いて光るようになっている。後は、特別に作った槍を──。


「終わりました!師匠!」


「そっちも終わったか。じゃ、ご飯食べて寝てろ。ちゃんと用意してある」


「ありがとうございます!」


ここに来る前に、ある程度食料を買っておいたり、魔物を何体か狩ったため、しばらくは困らないだろう。


「これ、めちゃくちゃ美味しいです!!師匠が作ったんですか?」


「そうだ」


ワタシは決して人を食べないと誓っている。人の側にいるのだから、それくらいは当然だろう。だから、せめて美味しい料理くらいはいつでも食べられるように学んで、練習した。


「師匠って、なんでそんなに色々できるんですか?」


「正確にはできるようにした、だ。単純にワタシが生きていくのに必要だと思ったからだ。戦いの強さは生きていくために必要だろう。だが、料理ができなければまともな物は食べられず日に日に弱っていくだろう。魔導具を作る技術も同様に、武器があるのと無いのとじゃ、戦い方が変わってくる」


「俺も、そこまでできるようになりますかね?」


「……まずは魔法を使っても問題無い体にすることだな。話はそれからだ」



───



あれから少し経った。今日はどうも嫌な予感がする。


「レング、ワタシが作った魔導具を何個か預ける」


「……近くにいるんですか?」


「そんなところだ。あくまでも予感だが」


「分かりました」


そう言って、大人しく炸裂弾と閃光弾を装備させる。レングの主となる攻撃方法に必要なため、もう腕には魔導具が装備されてある。


ワタシも同じように炸裂弾と閃光弾、先の太った槍を持つ。


「……さて」


嫌な予感はすぐそこに。町からは少し離れ、木が少なく、奇襲を受けづらいところで過ごしていたが……


「レング、最初に一つ聞いておく。……家族を殺すか?それとも説得するか?」


「……恩には恩を、仇には仇を返します。だから、俺が選ぶのは……」


森がざわつく。そして───


「お久しぶりです。魔導具店の店主と、出来損ないの、元息子」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ