第207ターン ゲーセンヤンキー、マジくんの箴言
格ゲーマーの始祖、日乃本 尊。その息子・純が格闘ゲームのプロを目指して歩み出す。涙と感動の格ゲー青春小説第二弾!
自分で考えてみろ。ゲーセンヤンキーの香りがノスタルジックな"胆力の門番"、マジくんのタフな指導に泡を食う我らが格ゲーマー純。シャアッ!
「考えろってよぉ!もう時間もねぇ、体力もねぇ、」
と、純が叫ぶとオラこんな村嫌だぁ♪とバックコーラスを重ねてくる純の親友永久欠番のクー子。このあたりの呼吸はピッタンコかんかんだ。
「オイッ、クー子!おめえくだらねえこと言ってないでよぉ、対策考えくれよぉ!」
「んなこと言ってもアタイも何も思い付かないノダ〜、、コイツが考えますッ!」
と言って純の前に万吉少年をグッと突き出すクー子。姐さん何すんねんッ、と浪速っ子人情派。
「う〜ん、、"胆力の門"で柚さんはどないしてマジくんを攻略したのか、、」
そう言うと、万吉少年はあぐらをかいて座り込み、両の人差し指をペロリと舐める。そしてその指をこめかみの辺りでぐるぐる回す。南無三だぁ~
「、、ひらめいた!とにかくリスクを取れって言うとったマジ先輩は!どうでっか?純兄ィ!」
「馬鹿ッ!無知なデイトレーダーじゃあるまいし、ただリスク取りゃいいってもんじゃなかろーうに!マカローニほうれん荘。」
と益体もないやり取りを繰り返していよいよ窮地に陥る我らが熱血格ゲーマー。垂直ジャンプで闇堕ちリョウの悪意の気流拳をかわしてはいるが後がない。
すると、流石にゲーセンマスター・マジくんも苦笑してヒントをボソリ。
「押してダメなら引いてみろ。引いてダメなら、強い子のミロ。」
??強い子のミロ??余りにも不可思議なマジくんのアドバイスに混乱する純がプレイと思考のダブルワークで脳みその労基法違反。
「くそぉ、、押してってことなら、、」
と、純・リョウがドライブダッシュ!これを狙っていた闇堕ちリョウが択を打撃に変更して手堅く中K。純危うし!
が、純・リョウが先読みして巧みにパリィ!まさに「引いて」だ。
「そして強い子のミロ、ダロッ!!」
純・リョウが 吠えた。渾身の踏み込みから、R1+□+✕の同時押し!ジュードー、見事な一本背負いだ!
つづく
人物紹介
・日乃本 純 ひのもと じゅん
本作の主人公。高校二年生。事故で障がいを負い格ゲーでリハビリする中、自分が格ゲーのサラブレッドと知りプロを目指すことに。空手家リョウの遣い手。一人称はオレっち。
・む〜ど
純が属するチーム夢原のヘッドコーチ。日頃はちょっとエッチなお兄さん。実は人格者のプロゲーマー候補。
・mako まこ
純が属するチーム夢原の女コーチ、長い睫毛が印象的なチームのアイドル。北大阪出身の理系女でもある。プロになるか大学に残るか思案中。
・クー子 くーこ
純の親友。児童クラブ時代からの付き合い。ハイカラな東京言葉を使うが、実は関西出身。本作では他ゲームからのゲストキャラ、舞妓を使う。
・花崎 蘭子 はなさき らんこ
高慢ちきな美少女JK。純の元相棒、花崎 誇の妹。前作では純らに敵対していた。口の悪さは病のレベル。
・比留多 恭介 ひるた きょうすけ
元蘭子の親衛隊長。ニヒリストを気取り文学をこよなく愛する格ゲーマー。一人称は小生。変な髪型の米兵、ゲイルの遣い手。
・佐久間 柚葉 さくま ゆずは
盛岡のフリースクール、リスタートゲーミングの不思議系エースプレイヤー。比留多に強い敵意を抱く。ムエタイ戦士のガッドや米兵ゲイルの遣い手。元ヤンでもある。
・先生 せんせい
リスタートゲーミングの主催者。行き場のない若者達をゲームで連帯させ、社会復帰させるNPO活動をしているのだが、、
・阪田 万吉 さかた まんきち
大阪の格ゲーチーム、難波ドテRISEの切り込み隊長。キャラのジャンプ力を活かした通天閣殺法が得意。苦労人のようだ。
・アンコールズ あんこーるず
格ゲー常任理事国のエースプレイヤー。元地下アイドルで格ゲープレイヤーとしてメジャーデビューを目論む妄想癖のJK。口癖は「アタシの想像力では〜」
・日乃本 尊 ひのもと たける
純とその姉の音々の父。格ゲー黎明期の知る人ぞ知る英雄。純は既に死んだと聞かされていたが、、、




