615.【後日談7】猫パ その18
忙しくて更新が滞っていましたが私は元気です。
さっそく、ビンゴゲームが始まった。
ビンゴシートの障子は班につき1つ。
タテ4ヨコ4で、書かれている数字は2桁。
斜めが揃っても特に何も無し。
リーチ宣言は無し。
ま、ネコ科魔獣でも分かるようにルールを極限までシンプルにしたということなのだろう。
順番に数字が発表され、その度にバリバリと破られる障子。
なお、発表と関係なく障子を破って遊んでいるネコ科魔獣も居る。
障子のビンゴシートが使い物にならなくなっている班が多いようだが。
各班の宙にAR表示されたビンゴシートがあり、発表に連動し該当するマスが勝手に開けられるので、そっちだけ見ていればいい。
お、タテが3つ揃った。
あと1つ来るか?
「にゃ!(次は、35番!)」
「にゃー(ビンゴ!)」
俺は揃った事にテンションを上げるが、班の皆は、そんなに興味無さそうだ。
何なら他の班の連中も、悔しくなさそうにしている。
ビンゴゲームをするのが初めての者が多いのだろうな。
「にゃ!(チーム爪とぎ、揃ったんだね! 肉球魔王様、前に来てね~)」
「にゃー(行って来る)」
班の代表として、前のステージ台まで向かう。
「にゃ!(おめでとう! 班に100ポイント入るよ!)」
「にゃー(やったぜ)」
「にゃ!(そして豪華賞品を贈呈! この中から選んでね!)」
ポン! ポン! ポン!
ポップな音とともに現れた賞品たち。
・ダンジョン製高級缶詰め1年分x10
・『他の班全体から、10ポイントずつ貰う』と書かれたチケット
・魔道具こたつ~手入れ不要、やけど&のぼせの心配なし! ずっと潜っていても大丈夫~x10
・不壊のネズミのおもちゃx10
・ジーパンx10
・ネコ科魔獣用おやつの福袋
・魔道具『どこでも窓際』x10
・研いでも再生する段ボール爪とぎベッドx10
……
俺は首輪型PCを起動し、班員とリモート会話を繋げる。
「にゃー(どれにする?)」
「あんなー(缶詰め!)」
「ナンニ(いえ、この中で一番希少なのは、魔道具『どこでも窓際』でしょう)」
「ピィウ(はぁ!? 勝負に勝つなら『他の班全体から、10ポイントずつ貰う』と書かれたチケット一択だろうが!)」
「グルルゥ(缶詰めを希望なの~)」
「みぃ(皆さんの好きな物でいいです。お任せします)」
「おぁーん(我は缶詰め!)」
「な(こたつが欲しいっす)」
「ニォ(な、何よ。私を物で釣ろうっての!?)」
「みん(僕は爪とぎベッドが欲しいですね)」
ふむふむ。
班の意見をまとめると……
「にゃー(缶詰めだな)」
「にゃ!(了解だよ! 肉球魔王様の班全員に、ダンジョン製高級缶詰め1年分プレゼント~)」
俺の班の場所へ、缶詰めの山が現れる。
というか猫トラの図体がデカいから、彼の缶詰めの山が見上げるほどの大きさになっている。
にゃあああああああああん!!
賞品の実物が現れると、他の班がテンションを上げて叫びだした。
ビンゴゲームがどういったものなのか、理解したのだろう。
「にゃ!(じゃあ、次の番号を発表するよ!)」
こうしてネコ科魔獣達は、いつになく真剣な顔をして、発表された数字を確認するのだった。




