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パル  作者: 山葵
15/32

015 降って来た

 続いてリグドン採取。もう少し林の奥のようだ。で、檜もどきが重い。ずるずる引き摺って移動するしかない。ノンちゃんは「自分の物は自分で持て。」と持ってくれなかった。冷たいわぁ。

 門番さんたちがギリギリ見えないくらいの位置で鈴生りのリグドン発見。獣や魔物が出たら速攻で門に走ろう。


 檜もどきはその辺に転がしておけばいいか。

「ふう、重かった。さあノンちゃん、クロヒョウパンチをよろしく。」

「了解。」

一瞬ノンちゃんの輪郭がぼやけたと思ったらクロヒョウになっていた。

「こんな風に変身するのね。ちょっと感動!」

「…うるさい。やるぞ。」


ドゴッ

バサバサ

ボトボトボトッ


 大量のリグドンが落ちてくる。

「いたいいたいいたい。」

 次々頭上に落ちては当たるリグドン。地味に痛い。ちなみにノンちゃんはすぐに逃げて無事である。ムカツク。こうなったら1つも逃さん!


 拾っては籠へ。拾う。拾う。拾いまくる。

なんだかんだ言いながらノンちゃんも大きな前脚で転がして集めてくれる。

「中腰は腰にくるなぁ」なんてババくさいことを考える。これは明日筋肉痛決定だ。

しばらく拾っていたら籠の3分の2くらいになっていた。絶対に100個はあるけどもう少し拾っておこうっと。



ボテッ



 なにやら頭に柔らかいものが落ちてきた。確実にリグドンではない。

なに?毛虫??


「いやーっ。とってーーーーーっ」

お辞儀をするようにノンちゃんに頭を向けると、その柔らかいものを咥えてリグドンの籠に放り込んた。

「キュウッ」

鳴き声?

「リスか?」

「ハムスターだ。かーわーいーいー!」


 ハムスターといってもよく知られているゴールデンやジャンガリアンではなく、3センチ程の茶系のロボロフスキーハムスター。いっちょ前になにかほお袋に詰め込んでいるようでパンパンに膨らんでいる。なんて可愛いの!

「木の上でリグドン食べてたのかな。邪魔してごめんね。」

「ハムスターは木登りしないだろう。」

「猫なのに無駄に詳しいね。」

イタッ。尻尾で叩かれた。飼い主ギャクタイだ。

 確かにハムスターは木登りはしないはず。でも異世界だしこれも有りだろう。そう思っておこう、うん。


「なあ、こいつ食っていい?」

「ダメ!」

「ちっ。」

「うーん。かわいいけど自然が一番だから森にかえすね。」

「じゃあ食ってもいいだろ。」

「ダメ。」

「ちっ。」

ロボロフスキーハムスターを手に乗せて地面に下ろしてあげる。

「キュー。」

地面に置くとクルクル走り、森に帰……らない。少し遠くに置いてもついてきてしまう。困ったな。

 ちょっと思案していたら、突然ロボロフスキーハムスターがジャンプしてノンちゃんの頭にしがみついてきた。

「うおっ。なんだこいつ。」

「ロボちゃん。帰らないとノンちゃんに食べられちゃうよ。」

「キュゥゥゥ。」

「降りろ。」

ノンちゃんが頭を振るが全く落ちない。小さいのに根性あるね。

「うぷぷ。ノンちゃんの操縦士みたい。」

「お前笑ってないでなんとかしろ。」

「ごめんごめん。ロボちゃん降りて。どこかにお家あるんでしょ。帰りなさい。」

「キュー!」

しかし更にギュッとしがみついてしまう。


 ううむ。なんだかこの子とても気になる。私の勘がそう言っている。


「この子、契約できそうな予感がする。」

「くくっ。ハムスターと契約して意味あるのか?」

「癒し要員は重要だよ。可愛げのないクロヒョウだけじゃやってられな(グフッ)」

肉球パンチされた。

「まあ、こんなチビでも召喚すればまともな契約第一号になるし、やってみろよ。」

よっしゃ。契約するぞ。


そっと手を差し出したら掌に乗ってきた。

「………」

「………」

「………」

「………」

「早くやれよ」

「契約ってどうやるの?」

「は?…ああ、そうだったな。」

召喚師についてほぼ不明だと言われたし、ノンちゃんともどう契約したのかわからないんだった。


「どうしようーーー。」

「キュゥ。」

「え?」

ロボちゃんが小さな手を伸ばしてくる。

「手?」

私も手を出してみる。人差し指が触れると少し暖かくなり直ぐにその感覚が消える。

「キューー!」

「もしかして今ので終わり?」

「キュッ。」

「ステータス見てみろ。」



召喚  ノクターン(獣種:クロヒョウ♂1歳)Lv5

    ロボ(獣種:バリースハムスター♂2歳)Lv17



 ああ!名前欄が「ロボ」になっている。ロボハムだと思って呼んだ呼称が名付けられてしまったらしい。やっちまった!

というか、ロボロフスキーじゃないとは驚き。こんなハムスター種は無いはずだから異世界仕様だろう。


「リグドン拾い終えたんだろう。とりあえず帰ろうぜ。」

門へ歩き始める。猫型に戻って歩くノンちゃんの頭上にはロボちゃん。どうやら気に入ったようで乗りっぱなし。

「お前降りろよ。食うぞ。」

ロボちゃんはツンッとそっぽを向く。うひひ。面白いからこのままにしておこう。




現在のステータス:


 ///////


名前   カノコ ムコウハラ

出身地  チキュウ

種族   人族ラクビト

年齢   16

職業   召喚師


召喚種 ノクターン(クロヒョウ♂1歳)Lv5

    ロボ(獣種:バリースハムスター♂2歳)Lv17


(体力)  100/100

(魔力)   0/0

(攻撃力)  50

(防御力)  50

(俊敏)   50

(器用)   50

(精神力)  50

(運)    50


スキル : 召喚Lv∞


装備 : 檜の撥、ショートソード(予備)、スクエアシープのベスト、スクエアシープのズボン、ウェアドッグのブーツ


 ///////


ようやく仲間が増えました。


2015/03/03 「現在のステータス」追加。

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