012 ある意味尋問
本日2話更新の2話目です。ご注意下さい。
ギルドへ行こうと席を立ち食堂を出る。すると後ろから大勢の足音がついてくる。振り返るとさっき食堂にいた人たち。ダッシュで道を渡ってギルドの戸を開けた瞬間、後ろからだけでなく前からも囲まれた。しまった!冒険者たちはギルドで待っていたのね。
「カノコ。昨日のクロヒョウはなんだ?!」
「クロヒョウに襲われたんだって?」
「ノンを捨ててクロヒョウ飼ったんだろ。あれ?ノンいるじゃねえか。クロヒョウどこやったんだ?」
これはある程度質問に答えざるを得ないようだ。ノンちゃんを見ると同じことを思ったようで、うんざり顔で頷かれた。
「えっと…私は召喚師でノンちゃんは召喚獣です。クロヒョウはノンちゃんが進化しました。」
召喚レベルについては面倒なことになりそうなので伏せておく。
「ほう。クロヒョウに短剣に魔法か。かなりの戦力だな。カノコは何系の魔法を使うんだ?」
「魔法は使えません。」
「「「え?」」」
「MP0なんです。」
「「「は?!」」」
「子供でも2か3はあるぞ。」
「無いですね~。」
「その体で短剣のみか。凄いな。」
「短剣使えませんよ。」
「「「はぁ!?」」」
「一応持っていただけだし、昨日初めて使ったけど怖くてダメでした。」
「じゃあ、武器は?」
「今からどうにかしようかと。」
「「「今から?!」」」
さっきからみんなハモり過ぎ。
「だから採取しかやってなかったのか。」
「ラクビトって凄腕なんじゃ…?」
「ラクビトが暇つぶしに冒険者になったんだと思ってた。」
うわ、ショック。だからからかわれはしてもパーティには誘われなかったのか。
「暇つぶしじゃないですよ!真剣に生活費を稼いでいるだけです。」
「確かに小さい町だから仕事は限られるわな。」
「女なんだから春を売るという選択も…」
「この胸じゃ無理だろう。」
「…ノンちゃん、この失礼なオヤジ達にクロヒョウパンチしていいよ。」
「それ死ぬから!」
「実際需要がないだろう。」
「ノンちゃんまで!」
「はいはい、ここまでね。あんた達早く依頼を受けないと今日の稼ぎが無いわよ」
アレグラさんからストップが入った。
「えー。まだノンがクロヒョウになるのを見てねえぞ」
「うるさいわね。ベルに言って今日の晩酌無くしてもらうわよ」
「おいっ。飲むだけが俺らの楽しみだぞ」
「だったら早く行く!」
シッシッと手を振って冒険者たちを追い出してくれた。ありがとうございます!
「なんか話があって来たんでしょ。二人はまた奥の部屋ね」
ありゃ、バレてる。




