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推し見守り日記~見守りたい彼女と捕まえたい彼の攻防記録~  作者: 池中織奈


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「春の訪れと、お兄様のこと」

 ガルディー歴 1283年 四の月 一日


 季節は春を迎えた。この世界は前世でプレイした乙女ゲームと類似しているのもあり、その世界観は日本と似ている部分も多い。でも桜はない。お花見をする習慣なんかもなかったりする。

 そういう前世との違いを実感するとこの世界は前世とは違う世界なんだなと改めて実感する。ちなみにエイプリルフールもない。



 ガルディー歴 1283年 四の月 四日


 『黄昏賛歌』のギルドに顔を出して、お酒の話になった。

 私がお酒を一切飲まないと知って驚いた顔をしていた。別にお酒を飲まないぐらい当たり前のことだけど、向こうからしたら私は酒豪なイメージだったようだ。

 私はまだ子供だから流石にお酒は身体に悪いから流石に飲めない。でも大人になったら飲んでみたいかもなんて思った。

 祭壇にお酒を捧げるのもあり。



 ガルディー歴 1283年 四の月 七日


 お兄様とお酒の話をした。子供なのにそんなものに興味を持つなと注意されてしまった。でもいつか推しの名前を冠したお酒とか造りたいじゃん! 黄昏を意味する系のお酒とか造って、それを祭壇に捧げたりする余生が過ごせれば最高だなと。

 それに大人になったノルケーシア様が好きなお酒を飲むとか。

 なんて語ったらお兄様には「せめて酒が飲める年になってからしろ」などと注意された。

 日本よりはお酒を飲める年が早いけれど、まだ時間があるもの。



 ガルディー歴 1283年 四の月 九日


 推しの春服を眺めて嬉しい気持ちになってしまった。その服を着ているノルケーシア様の絵を一生懸命描いた。

 ノルケーシア様がこうして色んな服装を見せてくださるだけでなんと幸せなのだろうか。最近のノルケーシア様はおしゃれに目覚めているのか様々な服を着ていらっしゃるの。

 幼少期の推しの服装をこれだけ見られるなんて幸せ以外ない。



 ガルディー歴 1283年 四の月 十二日


 『黄昏賛歌』のギルドに顔を出したり、ステラを動かしたり様々していた。

 ギルドの運営は今のところ順調だ。依頼も徐々に増えている。あとインターンに来ていた学生の内何人かが『黄昏賛歌』に入ってくれた。

 仲間が増えるのは嬉しい。



 ガルディー歴 1283年 四の月 十五日


 推しがおしゃれに目覚めてから眼福で仕方がない。

 私のスケッチがはかどっている。祭壇に沢山捧げていたりしている。

 推しの絵を沢山描けるとニマニマしてしまう。



 ガルディー歴 1283年 四の月 十六日


 ステラとしての活動中に一人に私の身体が人形だということがばれた。

 それを広められて少し嫌な気持ちになる。別に人形遣いの魔法ってそこまで珍しいものじゃないだろうに。

 まぁ、私ほど自由自在に動かせる人は珍しいだろうけれど。

 ただ流石に『幻妖の魔女』とは結び付いていなさそうだけど。



 ガルディー歴 1283年 四の月 十七日



 今日はパーティーのために正装している推しを見た。

 やっぱりオシャレに芽生えているのかとても素敵な服装を身に着けていて凄く嬉しかった。

 この後、徐々にかっこよさが増していくのよ。ノルケーシア様は身体を鍛えているのもあって肥満体形になる気配もないのよね。でももし太ったりしたらそれはそれで運動をして健康的になってもらうように誘導するけれど。

 見た目というか、やはり健康って大事だから。私は末永くノルケーシア様には長生きしてほしい。



 ガルディー歴 1283年 四の月 二十一日


 私は衣服はあまり気にしていない。

 ただのクライネアとして動く時は両親に買ってもらった服を着ている。お出かけはそこまで多くない。

 たまに仲良くなった同年代の子と出かけたりするぐらい。どちらかというとギルドマスターとしてやステラとして動く時もそこまで考えていない。

 ただ『幻妖の魔女』として動いているその時はテレミア達が私の人形に様々な衣装を着させたいみたいで沢山用意してくれている。

 私もギルドマスターとして動くときは、周りのイメージに合う魔女っぽいものを着ようとは心がけている。

 それぞれ全然違う服装だから、余計に私と『幻妖の魔女』とステラは結び付かないはずだ。



 ガルディー歴 1283年 四の月 二十三日


 お兄様に婚約者候補が出来たらしい。候補とはいえ、お兄様が婚約してもいいという相手を作ったことに驚いた。

 それにお兄様が騙されたりしないように私が調べたいって言ったのに事前に教えてもらえなかったことにはもやもやした。



 ガルディー歴 1283年 四の月 二十六日

 

 お兄様が婚約者候補の女の子の名前を教えてくれた。

 お兄様が楽しそうにしていて、気に入るところがあったのだろうと伺える。お兄様がとられるみたいで少し寂しい。

 お兄様は私が気に食わない相手ならすぐに婚約者候補からも外すと言っていた。一先ず調べないと。


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