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推し見守り日記~見守りたい彼女と捕まえたい彼の攻防記録~  作者: 池中織奈


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「推しの情報を知っただけで嬉しい!」

 ガルディー歴 1280年 五の月 一日


 私が前世の記憶を思い出して早一か月、私は推しであるノルケーシア様を見守るためにどうしたらいいかと試行錯誤している。

 もう少し早く前世の記憶を思い出せていたら事前に動くことが出来たのにな。そんなことも考えるけれども結局どうしようもない。

 今から出来ることを探さなければならない。





 ガルディー歴 1280年 五の月 三日


 お母様から「何か悩みはない?」「大丈夫?」と聞かれた。私が髪の色を隠したり、目立たないようにしていることで心配されているらしい。

 私は乙女ゲームには出てこないようなモブ令嬢ではあるのだけど、本来の髪色は銀色で目立つ。それに顔立ちもそこまで悪いものじゃない。

 でもそれだと乙女ゲームを邪魔してしまうかもしれない。あくまで私は見守りたいだけだって、推しの人生に関わりたいわけではないのだ。

 だからお母様たちには「やりたいことがあるから、そのために隠しておきたいの」とそう言って説得した。お母様たちに心配をかけないようにしないと。






 ガルディー歴 1280年 五の月 六日


 今日はお兄様と一緒にお出かけをした。お兄様は凄く目立っていた。美少年だもんね。今でこれだと成長した時に大変そうだ。きっと異性から凄く注目を浴びると思う。

 お母様とお父様も綺麗な顔立ちをしているから完全に遺伝だわ。というかそもそも貴族って見目が麗しい人たちばかりなのよね。

 見ていてとても幸せな気持ちになるものだわ。

 私はお小遣いをすぐに使ってしまうタイプだけど、お兄様って堅実にお小遣いをためているのよね。推し活のためにもお金を使いすぎないようにしないと。





 ガルディー歴 1280年 五の月 十四日


 今日も魔法の練習を必死に行っている。私は魔力量は多い方だけれども、魔法の才能がそこまであるわけじゃない。お兄様に比べるとまだまだだ。

 だから私は努力をしないとならない。





 ガルディー歴 1280年 五の月 十八日


 お兄様は私よりも忙しそうだ。どうやらお兄様の優秀さは外にも広がっているらしい。流石、私のお兄様! お兄様はその関係でお出かけすることも多い。

 だからお兄様と会えない日が続くとちょとだけ寂しい。





 ガルディー歴 1280年 五の月 十九日


 お兄様に会えないので、少しだけ寂しい。

 私は寂しさを紛らわすためにもノルケーシア様の絵を沢山描いた。





 ガルディー歴 1280年 五の月 二十五日


 今日は帰ってきたお兄様の傍に居た。ついて回っていたら、「鬱陶しい」って言われた!

 お兄様、酷い!!





 ガルディー歴 1280年 六の月 三日


 推しのことを見守るために様々なことを学んでいる中で、使い魔を使役したり、人形遣いの魔法を極めようとは思っている。

 だって直接私が推しを見つめるよりも、使い魔や人形を使っての方が見守りやすそうなのだもの。




 ガルディー歴 1280年 六の月 五日


 お兄様に使い魔にしたい魔物などについて相談したら、怒られた。

 今の私だと使役出来なさそうな魔物が紛れているらしい。



 ガルディー歴 1280年 六の月 九日


 今日はお母様に連れられて他のヒートティア家の分家の子供と会った。髪色を変化させている私がお兄様と違って地味だといって揶揄ってくる人がいて、少しだけ嫌な気持ちにはなった。

 目立たない外見を偽れるのは望み通りだけれども。

 でも席を外した後に大人しくなっていたから、もしかしたらお兄様が何かしてくれたのかも?




 ガルディー歴 1280年 六の月 十三日


 理想の使い魔を使役するために、本を読んだり、お兄様に講義を受けたりしている。お兄様は私と違って天才なので、既に使い魔契約を済ませている。

 お兄様の使い魔、お兄様に似て凄くかっこいい。竜だった。小さいけれど、竜だよ。まだ成体じゃないらしいけれど、お兄様の年で竜を使役出来るのって凄い事だってお父様が言っていた。




 ガルディー歴 1280年 六の月 十六日


 ノルケーシア様の情報を集めていたら、推しも素晴らしい魔法の腕を持ち合わせているらしい。

 乙女ゲームでもそうだった。幼い頃からその魔法が噂になっていたと書いてあったものね。





 ガルディー歴 1280年 六の月 二十日


 ノルケーシア様の集めた情報を纏めることにした。だって折角集めた推しの情報を忘れるなんてことがあったら悲しいじゃない!

 私はノルケーシア様のことはどんな些細なことでも覚えておこうと思っているけれども、それでも私はそこまで記憶力が良い方でもないし、やっぱりどこかに纏めておくことが大事。





 ガルディー歴 1280年 六の月 二十三日


 今日は家庭教師から礼儀作法を学んだり、推しの情報を纏めるだけで一日終えていた。

 あと前世で食べたお菓子が食べたくて、料理長に頼んで作ってもらうことにした。だけど上手くいかなかった。お菓子も作れるようになるように頑張ろう。




 ガルディー歴 1280年 六の月 二十六日


 お菓子作りのために厨房に入り浸っていたら、お母様に注意された。実家ではいいけれど、外では貴族が厨房に入り浸らない方がいいからって。




 ガルディー歴 1280年 六の月 三十日


 推しが好きなお菓子の情報を入手した。

 出来たら作れるようになりたいなっていうそう言う気持ちでいっぱいだ。

 尤も私はノルケーシア様に近づく気はないから、渡すことは現状ないけれど。


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