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推し見守り日記~見守りたい彼女と捕まえたい彼の攻防記録~  作者: 池中織奈


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「令嬢達とは話があまり合わないけど、馴染はしたい」

 ガルディー歴 1282年 六の月 一日


 令嬢達とも少しだけ交流を深めている。ただし私が前世の記憶を持つのもあってそこまで話は合わない。

 私の頭の中はノルケーシア様のことばかりだけど、それを周りに言うつもりもない。

 私はあくまで推しに知られないようにひっそりとノルケーシア様を見守りたいのだから。


 ガルディー歴 1282年 六の月 三日


 前世の記憶があることや推しに夢中であることも含めて私は他の子供達からしてみると変な子である。

 お兄様は天才として名を馳せていて、周りから特別視されている存在だから周りからの目もそこまで酷いものじゃない。

 だけど私のように平凡(あくまで装っているだけだけど)な子が変だと、嫌がらせみたいなことをしてくる子もいる。

 そういう子には目立たないように対処をすることにした。

 あとは私がお兄様の妹なのに似てないとかいう子とか。



 ガルディー歴1282年 六の月 六日


 仲良くなれそうなタイプの令嬢は、私に近づきたくないらしい。前世の記憶を思い出してからは特にノルケーシア様のことばかり考えていて、周りとの関わり合いも最低限にしていたからというのもある。

 既に仲は出来上がっているのだ。

 ちょっとその点は失敗してしまったと反省する。私はノルケーシア様を健やかに見守るためにももっと社交性は身に着けて、周りに馴染むべきであると考えた。



 ガルディー歴1282年 六の月 九日


 ギルドに行って、テレミアに友人の作り方を相談してみる。テレミアには笑われた。

 同年代の子に馴染むための助言をテレミアからもらった。

 今度実行をしてみることにする。

 その日は依頼を色々と受けた。人形の姿で依頼をこなす私は相変わらず噂になっているらしく、依頼中に私を見かけた子供に喜ばれた。



 ガルディー歴 1282年 六の月 十二日


 同年代の子供達の集まりに顔を出して、馴染もうと行動してみた。

 一時的に仲良くなるならどうにでも出来るけれども、このまま継続して長期的に関係を築くことを考えるなら難しい。

 結局私は第一にノルケーシア様、第二にお兄様や両親を優先だから、友人を作ってもその後になってしまう。

 そもそも私がギルドマスターとして働いていることはお兄様やテレミアぐらいしか知らないことだし、友人を作ってもそのあたりは秘密にする必要があるしね。

 地道に頑張ってみよう。

 乙女ゲームの時期が始まった際に変に目立つのは避けたい。



 ガルディー歴 1282年 六の月 十六日


 ただの分家の娘として過ごす時は、平凡に埋没することを目標にしなければ。

 学園入学まで頑張ればなんとか形にはなるだろうか。

 私はノルケーシア様に悟られないように推しを見守りたいんだもの。

 そんなことを考えながら今日は信仰団体を改宗させる作業をひたすら続けていた。まるで作業ゲーのように淡々とやってしまった。

 上手く行って良かった。



 ガルディー歴 1282年 六の月 十八日


 お兄様に友人の有無を聞いてみる。お兄様はいないと言っていたけれど、下僕さんの一人が「いる」と言っていた。お兄様は私と同じくそこまで人付き合いしてこないタイプだと思っていたのに。

 どうやら近づきにくいお兄様に話しかけてくる凄い人みたい。気になるなぁと思ったけれど、お兄様は会わせてくれる気はなさそう。

 私が仲良い子を作るにはどうしよう? といっていたら「そんなもの要らないだろう」などとばっさりと言われた。お兄様って本当にぶれない。



 ガルディー歴 1282年 六の月 十九日


 ノルケーシア様をのぞき見する。

 ノルケーシア様はご友人に囲まれていて、その様子を見ると私も頑張りたいなと思った。


 ガルディー歴 1282年 六の月 二十一日


 なんとか交流を持てる相手は出来た。恋話になった際は「秘密」とはぐらかした。

 だってノルケーシア様は私の推しであり、世界で一番大切な相手だけど、推しの幸せのためにも触れるな近寄るべからずで過ごすのだもの!

 


 ガルディー歴 1282年 六の月 二十四日


 『黄昏賛歌』で依頼をこなした。ギルドメンバーとの交流も楽しい。

 以前よりもギルドメンバーたちとも仲良くなれた気はする。

 中には何故か異様に私を崇拝している子がいて少し困るけれど、テレミアが暴走しないように見守ってくれているようだ。

 戦闘訓練も引き続き続けていて、以前よりも強くなれた気がする。



 ガルディー歴 1282年 六の月 二十七日


 お兄様の御友人の名前を下僕さん経由で聞いて驚く。

 乙女ゲームのメインの登場人物ではないけれど、攻略対象の一人のお兄さんだった。

 確か出来の良すぎる兄に対するコンプレックスがあって云々だった気がする。そんなエピソードをうっすらと思い出した。

 正直ノルケーシア様に纏わる情報以外は覚えていない部分もある。そもそも生まれ変わってから時間が経過しているから前世の記憶も薄れてはいるから仕方ない。

 それにしてもその攻略対象はノルケーシア様とはそこまで親しくはしてないけれど、どうなんだろう? これから仲良くなるんだろうか。

 乙女ゲームの時間軸でも同級生でしかなかった気がするけれど。

 それにしてもこの世界は天才多くない? お兄様の友人もお兄様ほどでないにしても凄い方みたい。

 お兄様の下僕の一人には「妹様の方が力量はあるかと」なんて言われたけれど、向こうの方が年上だし、そういうことはなくない?

 ノルケーシア様がその攻略対象と仲良くなった時は対応が必要な気がする。

 お兄様にお友達のことを聞いてみよう。


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