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推し見守り日記~見守りたい彼女と捕まえたい彼の攻防記録~  作者: 池中織奈


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「宗教団体を調べよう」

 ガルディー歴 1282年 二の月 一日


 宗教団体についての調査を引き続き調べている。ただしその団体に関しては基本的に表にこれまで出てこなかったものらしい。

 それでいてこれまで凶行に及んだ記録がどうやらないようだ。

 そのせいで正直、国内でも警戒をされていないらしい。そういう団体だからこそ上手く隙をつけたとでもいうべきなのだろうか。

 侮れない。



 ガルディー歴 1282年 二の月 五日


 『黄昏賛歌』では情報収集をするための部門を作ってはいるものの、まだまだ私の望んでいるだけの出来には仕上がっていない。

 やはりまだ出来てばかりのギルドなので、そこまで整っていない。自分の力不足に何とも言えない気持ちにはなる。もっと精進しなければ。



 ガルディー歴1282年 二の月 六日


 今日も推しの祭壇に向かって、沢山話しかけた。私が如何にノルケーシア様のことを大切に思っているか。その気持ちはご本人にも伝えるわけにもいかないので、こうして祭壇に向かって言葉を紡ぐことは楽しい。

 これ、客観的に見たら変な人ではあるのだろうな。

 だって謎の祭壇に向かってブツブツ何かを言っている人間ってことになるし。でも私しかいない場所だから問題ないが。



 ガルディー歴 1282年 二の月 九日


 今年もバレンタインの準備をする。ノルケーシア様へのチョコレートは素敵なものを作らなければならない。ご本人にお渡しすることがなかったとしても上手く出来ていないものを推しの祭壇へと捧げるわけにもいかない。



 ガルディー歴 1282年 二の月 十二日


 『黄昏賛歌』に所属しているギルドメンバーは、男性の方が多い。というより基本的に戦闘依頼を受けるようなギルドに関しては男性比の方が多い。

 女性はギルドに所属することでリスクはある。

 『黄昏賛歌』は私がギルドマスターで、女性であるテレミアが準トップなので、女性には優しいギルドには出来ているとは思う。

 ただし粗暴な性格の男性がトップのギルドだと、女性のことを物のように扱う者もいる。

 勝者が敗者を好きに出来るという理不尽がまかり通る世界である。私としてはギルドメンバーが負けて、危険な目に遭うのは避けたいので安全管理はきちんとしなければならないなと改めて思った。

 そんな女性陣もバレンタインのような行事のためにチョコレート作りをしているらしい。

 私も誘われたけれど断った。だって私に意中の相手がいるなどというのが広まるのは避けたい。

 ノルケーシア様に迷惑がかかるのは嫌だ。



 ガルディー歴 1282年 二の月 十四日


 チョコレートを作り、祭壇へと捧げる。去年よりも上手くチョコレートを作ることが出来たとは思う。我ながらよく出来たわ。

 ちなみにノルケーシア様は、家族や親しくしている子供達からチョコレートをもらっているらしい。推しが幸せそうにしていて私も嬉しかった。



 ガルディー歴 1282年 二の月 十六日


 二月はイベントごとが重なっている。

 今日はノルケーシア様の誕生日だ。私は推しと同じ時間軸に自分を転生させてくれてありがとう! そして推しをこの世に産んでくれてありがとう! などという感謝の気持ちを祭壇へと伝えていた。

 今日は『黄昏賛歌』には行かずに一人でお祝いをした。ただしギルドの方ではこの日を特別なお祝い日として告げているので、向こうは向こうでお祝いしているだろう。

 本当に生まれてきてくれてありがとう、生きていてくれてありがとう、そればかりをノルケーシア様の祭壇で伝えた。



 ガルディー歴 1282年 二の月 十九日


 今日は私の誕生日だ。私ももう九歳になった。

 少しずつ身長も伸びているはずだけれども、まだまだ小さい。というか私平均より小さい。

 お兄様とお父様は背が高い方なのに、背の低めなお母様の遺伝かもしれない。

 前世でも背が低い方だったから、今世はもっと背が伸びてほしかったな。



 ガルディー歴 1282年 二の月 二十二日


 数日ぶりにギルドに顔を出したら、山ほどのプレゼントを受け取る。それとお祝いの言葉も。

 私の誕生日のことをギルドメンバーは知ったらしい。

 去年は『黄昏賛歌』を設立してすぐだったので、こういったお祝いはなかった。

 これもギルドメンバーと仲良くなった証ね。素直に嬉しいかも。

 年齢を聞かれたけれど、秘密と答えておいた。



 ガルディー歴 1282年 二の月 二十三日


 お兄様からの誕生日プレゼントは、「当日に用意出来なかったから」などと言われて今もらった。

 何をもらったかといえば魔獣の卵である。

 お兄様は貴重な魔獣の卵を入手するのに時間がかかったらしい。しかしそんなものを妹にプレゼントするあたりお兄様は凄い。



 ガルディー歴 1282年 二の月 二十五日


 お兄様からもらった魔獣の卵を孵化させるために魔力を込めつつ、既存の使い魔たちを蔑ろにしないように心がけている。

 幾ら契約を交わしているとはいえ、蔑ろにしていれば良い事は何もない。

 クシュ達には宗教団体について調べてもらっている。でも未だに情報が明確に集まらない。

 ……ノルケーシア様の誘拐事件をきっかけに世に名前が悪い意味で広まっていく感じなのかもしれない。

 そもそもノルケーシア様にトラウマを与える案件を起こす人達など許せるはずがない。推しの幸せこそ、私の幸せ。ノルケーシア様が健やかに生きていけるようにしたい。折角同じ世界に産まれたのだもの。


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― 新着の感想 ―
邪教徒の皆さん、逃げて~、超逃げて~! もっとヤバい狂信者がアンタたちを〆ようと狙ってます~!!!
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