モネ……蛇足話(愛しい妻)
前話で湧くであろう、ちょっとした疑問を回収する為のお話しです。
控えめな色事があります。この回読み飛ばしても問題無いので、控えめでも苦手と言う方は読み飛ばして下さい(>人<;)
追記::モネは、ep40・ep50にちょろっと出てます。
「誰だっけ?」と言うお言葉がチラホラ聞こえたので追記しました。
ジェイデンはモネを抱えたままベッドに上がる。
ベッドの中央にモネを寝かせるとそのまま覆い被さり、再び深く口付けた。
両手はモネの太腿を這ってナイトウェアを捲り上げ……快感を与えようと性急に体を弄る。
モネは、男女が閨事でどんな事をするのかは知っている。
侍女長や侍女仲間が年頃になったモネを心配して、女性として知っておくべき事を色々教えてくれていた。
経験の無いモネは緊張で体が強張っているが……モネをサーシャだと思っているジェイデンは、生娘に対する気遣いをする筈もなく———。
失った筈の愛しい妻を目の前に欲望が逸り……モネの能力で淫靡に導いているのも相まって手捌きが荒々しい。
「んっ!んんっ……」
モネは声を上げない様耐える。
「サーシャ……っ……はぁ……愛してる」
そうして短い愛撫の次に与えられたのは激しい痛みだった。
「‼︎————————————っ」
モネは声を我慢して涙を溢した……痛みに耐えフルフルと震える様子にジェイデンが口を開く。
「———っく……すまない…サーシャ……我慢が効かなくてっ———」
モネの手に手を絡め、肌に舌を這わせては沢山の口付けを落とす———。次々と優しい刺激を追加され……時折快感の様な物を拾い出すと、モネの体の強張りが解けて行く……
「………サーシャ……動くよ——————」
◇
寝室にギシギシとベッドの軋む音と、二人の荒い息遣いが響く———。
聞こえる言葉はジェイデンのものだけ。
「サーシャ!っサーシャ……お願いだ!……っ…ハァ……もう……何処にも……行かないで……」
『ジェイデン———愛してる———私の事——忘れないで———』
「ハァ……ハァ……っく———っう……忘れない!——忘れた事なんてない!……君だけを……愛してる———」
そうして一層強くモネを抱きしめて———ジェイデンは果てた。
呼吸を整える為の息遣いで、モネに覆い被さるジェイデンの肩が動いている。
少ししてジェイデンはモネの額や頬……唇にも口付ける。
『ジェイデン、シャワーを浴びたいわ』
「そうだね———」
ジェイデンはモネを宝物の様に大切に抱き上げ、浴室に向かう。
シャワーの前で床に足を下せば、モネは下腹部にジリジリと痛みが走った。
ジェイデンはモネが倒れないよう支え、抱きしめながら二人一緒にシャワーを浴び———。自身をタオルで簡単に拭き上げそのまま腰に巻くと、もう一枚のタオルでモネを丁寧に拭き上げ……包んで抱き上げる。
ベッドに戻り、床に落とされた衣服を拾い上げて着ると。
『ジェイデン、ソファで少し話しましょう』
「わかった」
ジェイデンはモネを抱き上げソファに行き、抱きかかえたまま座った。ジェイデンの膝の上に座っているモネは、ジェイデンの頬に手を添え口付ける。
モネの瞳が強く輝いた———。
『明日……テオの話を聞いてあげてね』
「ああ……勿論だ———」
『愛してるわ……』
「私も……愛してる……君だけを———」
ジェイデンは深く眠りに落ちて行く———。
眠ったジェイデンの体をソファに横たえさせて、モネはベッドに残る情事の跡を片付ける。
激しく抱かれた身体は気怠く……下腹部は痛み……腰は重かった……。辛い体に鞭打ち急いでベッドを整える。
何とか整えると、剥がしたシーツを丸めて抱え……そっとジェイデンの寝室を出た。
本当はジェイデンを操ってベッドに向かわせたかったが、そんな余力はもう無かった———。
足の付け根に残る強い違和感で足が中々進まない……そんな状態だが、誰にも見つからずに自分の部屋まで戻ることができた。
部屋に戻って直ぐに戸棚を開け、用意していた薬を飲む。
村に居た頃、マーシーに教えてもらった薬作り———。
その中にあった避妊薬『一番売れるから』としっかり覚えさせられた内の一つだった。
そうして(やっと休める……)と思いながらベッドに潜り込む。
十六歳になったばかりのモネ———。
成熟したばかりの身体には激しすぎる初体験に熱を出した。
◇
テオの自室———。
昼食を食べ終え……しばらく経った頃、テオの部屋をジェイデンが訪れる。
「テオ———。モネから聞いたよ……私に聞いてほしい事があるんだって?」
「父上……」
サイドテーブルを挟んで向かい合わせに座るテオとジェイデン。
テオはどう切り出すべきか分からず、俯いてしまった。
そんなテオが言葉を見つけて話し出すのを、ジェイデンは静かに待っている。
意を決してテオが口を開いた。
「昨日———。父上は…昨日、訪ねて来られた令嬢と再婚するんですか?」
テオはそう言った後、ジワリと目に涙が滲む……と同時に、堰を切ったよう様に言葉を続けた。
「ぼ……僕は嫌です! 僕とティアに新しい母親をって理由ならっ! 新しいお母様なんて要りません!っ……僕…は———」
テオはジェイデンでは無く、目の前のサイドテーブルに視線を固定して、顔を上気させ一気に捲し立てる。
「ティアにだって……新しいお母様なんて要らない! 僕が着いてるし! モネも居ますっ!——だから」
そこまで話したところで、テオは強く抱きしめられた。
向かいのソファに居たはずのジェイデンが、いつの間にかテオの隣に座っていた。
「分かったよ、テオ———。私は再婚するつもりは無い……」
テオは顔を上げ、ジェイデンと目を合わせると。
「………本当に?」
「ああ、本当だ。———昨日サーシャの……お母様の夢を見た———。夢に見る程に想っているから再婚はしない。お前達のお母様はサーシャだけだ」
その言葉でテオは涙を溢れさせ、ジェイデンにしがみ付き……声を上げて泣いた。
(サーシャが死んだ時もここまで激しく泣いたりしなかったのに……不安だったんだな……話をしに来て良かった。後でモネに礼を言わないと———)
ジェイデンは、そんな事を考えながらテオの背中を優しく摩った———。
次回。ティア十歳。婚約披露の夜会。
やっとクレア達が出て来ます〜(^^;;
ちょろっとだけど……( ̄▽ ̄;)




