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第39話 バイトの時間!

 ーーカランカラン……


「いらっしゃいませー」


 開店時間から数分して、1番最初の客が入ってきた。

 楓真は水の入ったコップと、メニュー表を持っていく。


「いらっしゃいませ。こちらメニューになります」


 メニュー表の表紙にはデカデカと、『なつかぜラーメン』が印刷されていた。


「ん? これは?」


 客が早速疑問を投げかける。


「このラーメンは、本日から販売開始しました、特性ラーメンです。まずは1杯、いかがですか?」


「うん。そうだな……じゃ、これでよろしく」


「かしこまりました。しばらくお待ち下さい……あっ! いらっしゃいませー」


 次々と、客が入ってくる。

 楓真は一旦厨房へ戻り、拓真の手伝いをする。


「楓真! これを3番テーブルに」


「おっけーです」


 楓真は出来た料理をテーブルまで、持っていく。


「お待たせしました。こちら、なつかぜラーメンになります。ごゆっくりどうぞ」


「ふーちゃん! こっちも頼んでいい?」


「あ、分かりました!」


 楓真は紗矢から料理を受け取る。


「えーと……2番テーブル……と…………お待たせしました! こちら、特性オムレツが1つと、カレー風味チャーハンが1つでーす。ごゆっくりどうぞー」


(まじかよ……昼間に来ないから、全然知らなかったけど……ランチタイム、めちゃくちゃ混むじゃねーか…………)


「ふーちゃん! 10番テーブルにお冷だして!」


「了解です!」


 楓真は1度厨房に戻る。


「お冷……と……コップが1、2、3、4……多いな……」


 楓真は8つのコップに水を入れ、お盆に乗せて10番テーブルへと向かう。しかし、そこには……。


「……なんでお前らが居るんだよ……?」


 10番テーブルに座っていた8人とは、楓真を除いた非公式生徒会役員たちだった。

 みくと、悠希弥、月乃を始め、柚花、立夏、蒼桜、彩葉、そして風凛まで居た。


「私が教えたんだよ」


「……はっ! みくまさか、さっき言ってた面白いとこって……」


「まぁまぁ……落ち着いて……」


「ったく……こちらお冷と、メニューになりまーす……」


 パシャ。風凛が写真を撮る。


「ん! おっけ。これで学校に立華がバイトしてますと報告すれば、非公式生徒会から追放……」


「おいそこっ! やめろ!」


「あら? お客様に対してそんな言葉遣い?」


 風凛は、明らかに煽っている。


「くっ……! ご注文はどうされますか?」


「わたし、このなつかぜラーメンての食べたーい。月乃ちゃん一緒に頼も!!」


 と、蒼桜。


「そうですね! 私もなつかぜラーメンでお願いします」


「他はどうする?」


「私はいつものオムレツで!」


 と、みく。


「俺は……じゃあ、なつかぜラーメンで……」


 悠希弥。


「私は……アイスコーヒーとケーキにしようかな……」


 柚花。


「私は、アイスコーヒーだけにしておきますわ」

 

 立夏。


「私は、サンドイッチでお願い」


 彩葉。


「アイスミルクティーで」


 風凛。


「おっけー。しばらく待ってて」


 楓真は厨房に戻り、注文を教える。そして、また違うテーブルへと、注文を取りに行く。


「ふーちゃん! こっちも!」


「分かりました! えーと……こちらなつかぜラーメンになります。ごゆっくりどうぞ!」 


(えと……次は、チャーハンと……あ、待てコーヒーが先か?)


 楓真は店内を駆け巡る。


「楓真……忙しそうだね……」


 蒼桜が心配そうに言う。


「手伝ってあげる? 私は別にいいけど」


「じゃあやろうよ!」


 みくと、蒼桜が席を立つ。


「一条、七星! 待ちなさい。私もやるから」


 風凛が立ち上がる。


「風凛ちゃん……」


「みんながやるなら私たちもやります!」


 月乃たちも椅子から立つ。


「じゃ、みんなで行こっか! 楓真! ちょっと!」


 みくが楓真を呼び止める。


「あ? なんだ? どした?」


「私たちもなにか、手伝えることがあったら……」


「え? いいのか? じゃあ、厨房に入って右にある部屋に服入ってるから、それ着て出てきてくれ!」


「わかった。行くよみんな!」


「「うん」」


「紗矢さーん! 助っ人8人入りまーす!!」


「はーい!!」


「楓真ー! 着替えたよ!」


 みくと、蒼桜、月乃、風凛が先に出てくる。


「着替えんのはや! つーか、月乃はともかく、蒼桜は出来んのか……片谷も何企んでる……? あと、みくは絶対に厨房に入るなよ。月乃! こいつらに仕事教えながらやってくれ」


「分かりました!」


 月乃が、みくたちを引き連れていく。


「人数増えたのはありがたいな……」


 楓真の予想とは、裏腹にみくたちの接客は上手く、あっという間にランチタイムラッシュが終了した。


「ありがとうございました!」


 最後の客が店を出た。


「……よし、休憩だ。みんなも休んでいいぞー!」


 拓真が言う。


「あ……」


 続く





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