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第18話 林間学校の始まり

 林間学校。


 学生なら、誰もが楽しみにするであろう宿泊行事の1つ。


 ここ、西条高校でも、3泊4日の林間学校に出かける。


「ねぇ、楓真! ほんとに私ここに乗るの?」


 みくが楓真に確認をしている。


「しょうがないだろ? 班で座んなきゃなんないんだから……」


「つーか、この班決めたのお前と蒼桜だろ……」


 行き帰りのバスでは、林間学校の活動班で固まって座らなければならないのだ。


 みくの班は、楓真、みく、蒼桜、悠希弥、柚花、立夏の6人班。


 みくが文句を言っていた座席は、


『蒼桜 悠希弥 柚花 立夏』

『みく 楓真』 『    』

『     』 『    』

   ¦       ¦

 

 という、1番後ろに蒼桜、悠希弥、柚花、立夏が座り、その前の席にみくと、楓真が乗る。


「てか、いい加減堪忍して乗れ!!」


 そう言うと楓真はみくを押して座席に2人座った。


 そして、楓真たちのクラス、1年5組を乗せた観光バスはゆっくりと動き出す。


(ヤバいヤバい……どうしよう……楓真の隣だ……)


(みくと隣の席だ……どうしよう……)


 お互いに緊張し合う。


 みくはなるべく楓真と目が合わないように窓の外を見ていた。


「あっ……」


 みくの声に反応して、つられて楓真も窓の外を見る。


「……ここ……」


 窓の外にあったのは、大きなショッピングモール。


 そこは昔から楓真とみくが遊びに来ていた場所だった。


「懐かしいな……」


「5歳のときだっけ? 楓真が迷子になって大泣きして、私が見つ……」


「わーわー! 言うな言うな! 恥ずかしいから!」


「あはは……」


「……そういえばさ……みく?」


「んー?」


「3日目のキャンプファイヤーのことなんだけどさ……」


「最後のダンスで、一緒に踊った男女は結ばれるっていう、うわさがあるんだけど……」


「……知ってる。風凛ちゃんから……聞いた」


「……だから……その……みくは…………誰と踊るのかなって……」


「えっ……? えっと……まだ……決まってない……よ」


(決まってない? これはチャンスだっ! みくを誘って……いやっ……でも…………)


(どうしよう……楓真を誘ったほうがいいよね……でも……迷惑かも……)


「あー……ごめん……やっぱりなんでもない」


 楓真はこの空気に耐えられなくなって一旦話を止めた。


 ーーそしてなんやかんや言いつつも、バスは目的地に着いた。


「えっーと……これから……野外炊飯だな……」


 楓真がしおりを見ながら確認する。


「んじゃ、それぞれ班に別れて始めろー! 材料と調味料は各自、テーブルにあるはずだから、それを使え!」


 先生の号令でそれぞれ、割り当てられたテーブルへと、向かう。


「さて、まずは材料確認。じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、牛肉……」


 作るのはカレーだ。


「あとは、調味料いろいろ……てか味噌なんかいつ使うんだよ……」


「わたしと、立夏ちゃんでご飯作ってくるから……みくちゃんと、柚花ちゃんは材料を切って、楓真と、悠希弥は薪を切ってきて!」


「りょーかい!」


 それぞれが動き出す。


 ーーパキィィィン!


「よし、これで50本は切ったかな……悠希弥、あとどれくらいだ?」


「えっとな……あと、3班のとこも任されてるから……10本くらいか……」


「了解」


 パキィィィン!


 ーー「えっと……1合の飯ごうが6人分で、6個ですわね」


「お米とぎ終わったよ」


 立夏が飯ごうを準備し、蒼桜が米をとぐ。


「じゃあ、入れていこう」               

      

 ーートントントン……


「じゃがいもの切り方って、こうであってる?」


「私もよくわかんない……」


「ま、適当でいっか……」


 ーー続く


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次話投稿は明日です。

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