シンデレラ考察(人事部王子編)
まずはシンデレラのパートナーである【王子】。
この人物を考察してみよう。
王子がシンデレラに恋をするきっかけとなったのは、シンデレラの絶世の美しさ。
しかし、この舞踏会には国中の貴族の年頃の娘が呼び集められている。
シンデレラ程まではいかないにしても、国を代表するほどの美人だっていたかもしれない。
それなのに、王子はシンデレラ以外には見向きもしなかった。
つまり、シンデレラから漂う品格を、一瞬見ただけで感じ取ったのかもしれない。
そもそも、結婚する気がなかった王子が、12時までシンデレラとだけ踊りふける程惚れ込んでいる。
きっと、ダンス中の仕草や身体の動かし方、握った手の感触、会話の内容等、相対的に見て「この娘、只者じゃない!」と見抜いたのだろう。
そうなると、たったひと時で結婚相手を決めてしまう王子の、人を見る目と決断力は相当のものだ。
この王子ならシンデレラをただの王妃にとどめることはしないだろうし、多分城内の人事は王子に任せれば安心できる。
ひとつ欠点をあげるなら、シンデレラとこれだけの時間を共にしたにも関わらず、名前と住所を聞き忘れていたところだろうか。
普通なら、初対面での会話はまず最初に自己紹介が一般的。
しかしこの王子、そんな事はどうでもいいのか、それとも名前を聞いたのに忘れたのか不明だが、シンデレラを迎えに行く際、どこの誰かも分かっていない。
これは国交を任せるにはかなり致命的。
王子、人事部ではその才能を遺憾無く発揮させることが出来そうだ、営業部には配属させる事がないよう願うしかない。
やはり、シンデレラは官僚、というか女王になるべく存在なのかもしれない。
余談だが、生活能力がなく意地汚い継母と義姉を迎え入れたシンデレラの父は、紛うことなき人を見る目がない。
では、そんな男性に見初められ迎え入れられた【継母と義姉たち】の考察をしていこう。
継母は、召使いを雇わず全ての家のことをシンデレラに任せっきりにしていた。
それは節約のためなのか、シンデレラへの嫌がらせなのか。
どちらにしろ、その所業のツケは、シンデレラがいなくなった屋敷で遺憾無く発揮されてしまう。
食材が調達されず、ご飯も作られない。
洗濯物は溜まり放題で着る服はない。
屋敷は散らかり汚れ、庭は荒れ果て。
収入は減少、もしかすると貿易会社と運用資産はシンデレラ(国)に没収されてしまってるかもしれない。
ついでに言うと、シンデレラの友達のネズミたちは、お城に連れて行ってもらえるはずもなく、シンデレラの管理外となり、盛大に繁殖したり、疫病の媒体となって暴れる可能性もある。
どう考えても生活できなくなる未来しかない。
ガラスの靴を履く際に、義姉のひとりは無理矢理足のサイズを合わせるために、指を切り落としている。
ただでさえ生活が成り立たない家庭で、障がい者までいるとなれば、冗談抜きで破滅状態になってしまう。
もしシンデレラに優しくしていれば、助けて貰えた可能性はあったかもしれない。
しかし、これだけシンデレラをこき使っていたことを、前述した王子が気付かない訳がないであろう。
シンデレラからの直接の支援は諦めるしかない。
生活保護や寡婦控除、障害年金等を活用して、どうにか生きていく手段が見つけられればいいが…




