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おとぎ話考察  作者: 菜花村


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シンデレラ考察(国家公務員シンデレラ編)

 女性の夢であるシンデレラストーリー。

 その主人公【シンデレラ】を考察していく。


 シンデレラ家は貿易商の貴族。

 邸宅は大豪邸で、庭もきっと広い。

 継母と義姉たちが来てからというもの、召使いやコックを雇わず、シンデレラはたった一人で大豪邸の全ての雑務をこなしていた。

 その内容は多岐にわたり、掃除、洗濯、料理、買い出し、庭の手入れ、来客対応と様々。

 その仕事っぷりは非常に優秀で、多少の遅れはあっても継母たちに不出来を注意されることはなく、夜中はしっかり睡眠をとる事が出来ていた。


 継母と二人の義姉は、シンデレラ家の財産を湯水の如く使っている。

 しかし、彼女らが借金を抱えている描写はない。

 つまり、財源がどこかにあるのだ。

 遊び呆けている義母と義姉が、仕事をしているはずがない。

 となれば、ここもやはりシンデレラの出番。

 おそらく投資や父の貿易商などを手がけ、潤沢な資産を運営しているのであろう。

 

 継母が簡単に壊してしまうことが出来るほどもろいガラスの靴。

 なぜ魔法使いのお婆さんはこんなものをシンデレラに寄越したのか、その理由は後述でわかる。

 シンデレラはまず、ガラスの靴を履いて舞踏会へ出向き、王子と何時間も踊り明かす。

 これだけでもすごいことなのに、シンデレラはこの後、階段を走って降りている。

 そして壊すことのなく片方の靴を脱ぎ捨てたのだ。

 前述の激務を毎日こなせるシンデレラの運動神経と体幹を、お婆さんは知っていたのだ。

 「きっと彼女ならガラスの靴を履きこなすことが出来る」と。


 シンデレラと王子が踊っていた数時間、二人は無言で黙々と踊っていたとは考えにくい。

 何かしらの会話をしていたのであろう。

 しかし、相手は王族。

 マナー、品性、礼儀、何一つ欠けることも許されない。

 そんな状況で、二人は楽しい時間を過ごしていた。

 となれば、シンデレラには王族を相手にする資質が備わっていたのだと考えられる。

 絶世の美しさに加え、王族に臆することのない知性と教養が感じられたのだ、王子が惚れるのも納得だ。


 シンデレラの魔法が溶ける12時にいた場所はお城。

 魔法が解けたのもお城付近と思われる。

 その姿は、魔法がかかる前のボロボロの衣装。

 ただし、ガラスの靴だけは魔法ではなかったので、片足しか履いてない。

 かぼちゃの馬車も馬もなくなり、お城から自宅までの遠距離を夜通し裸足で歩いて帰ったシンデレラ。

 にもかかわらず、シンデレラは翌朝、普段と変わらない超ハードなスケジュールを難なくこなしている。

 これで信じられないほどのスタミナと足の裏の強度だと証明されただろう。


 それだけではない。

 シンデレラには二匹のネズミの友達がいる。

 ネズミとは本来、繁殖力が強く、短命で、病気の媒体になりやすい。

 しかし、物語中にネズミが増えたり、減ったり、入れ替わったりする描写はない。

 ずっと同じネズミだ。

 つまり、ネズミを繁殖させず健康に長生きさせることが出来るのだ。

 更には、魔法使いのお婆さんの無茶ぶりで、瞬時にトカゲを四匹集めろと命令されるが、この問題も難なくクリア。

 一匹だけなら庭の岩陰で見つけられるかもしれないが、シンデレラは四匹同時に連れてきている。

 それほどまでに動物の扱いにも長けているのだ。


 おとぎ話史上稀に見る多才な人物、シンデレラ。

 彼女は、王子と結婚するよりも官僚になって治世に携わる方が、この国にとって大きな利益になるだろう。

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