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06 慌ただしいお買い物①

 現在俺はマレンさんに掴まれ、空を飛んでいる。


「あばばばば……」

「さっさと慣れぬか」

「慣れ、ばばばば、るか……」


 どこをどうしたら慣れるのか逆に聞いてみたいものだ。

 すると、マレンさんは小さなため息をついた後、俺の額に手をかざして何かを呟いている。


「__神聖なる神々よ、この愚か者に慣れを与えよ」


 え?愚か者?今俺のこと愚か者って言った?


「ってあれ?空気抵抗が……」

「このままあばば言われるとうるさくてな、仕方なく慣れを強制的に習得させたのだ」

「だとしてもあの言い方はないんじゃないんですか!?」

「事実だろう?」

「うぐっ……」


 確かに俺は引きこもりでロクに学校にも行ってなかったけど。 なんか尊厳がなくなった気がする……。


「それに適正者だから体に何かあったらいけないからな」


 また適正者…… その適正者って本当になんなんだよ……。


「そういえば新しい食べ物って?」

「ふふふ、それは見てからのお楽しみだ」



       ☆☆☆☆☆☆☆☆



 それからあれこれあり、俺達はある街に着いた。


「ここは……?」

「ここはメルーカリーだ。 ここら一帯では一番の街だな!私のお気に入りだ」

「なるほど、確かに大きいですね」


 ここは俺の世界でいうと東京のように賑わっていた、人も多く馬車のようなものも走っている。 まあなんとなく中世に近い感じだろう、だけど見た感じ食べ物とかは俺の世界に似ている。 なんでそこは中世じゃないんだよ。

 すると、マレンさんはいきなり俺の腕を掴んで引き寄せ……え?引き寄せ?


「ソウマ!ついて来い!! 私が案内してやる!!」

「あっちょ!? 誰もがマレンさんみたいに足は速くな……うぉぉぉぉぉ速!?」


 俺はマレンさんに連れ回され……いや、引きずられながら店を転々とする。

 一店舗目は俺の世界でいうコロッケという物に近い食べ物。


「おっさん!二つ!!」

「あいよーマレンちゃんは元気だね〜」

「まだピチピチの二十歳だよ!」

「ははは、そうだったね! おまけに三つにしておくよ」

「ありがとおっさん!」

「……」


 これって別人ってわけじゃないよね? コロッケを袋に詰められてるのを見て、目キラキラさせてるんだけど……。 え、何?マレンさんって食べ物大好きなの?


 現在俺が目にしているのは、マレンさんがコロッケを掴むおじさんの手を見ながら今か今かと待ち望んでいる。


「はいよ、二百Tだよ」

「はい丁度!」

「まいど〜」


 マレンさんがポケットから取り出したのは金貨だった、あれが二百T……。 価値が分からん。

 途端、マレンさんが袋からコロッケを取り出したかと思ったらそのコロッケを俺の口へと放り込む。


「あっつ!?あつあつあつあつ!?」

「あはは!!」


 そしてマレンさんは俺の口にコロッケが入ったまま腕を掴み、また移動した。 まだ俺コロッケ食べてるんだけど……それにしても熱いな!?


「次はここだ!」

「はぁ……はぁ……ここは?」

「これはな、あんこというものを生地に挟んだものらしい」


 あんこを生地に挟む……あんこってことは和菓子。

 結論は……。


「どら焼きじゃねぇか!?」

「ん?いや、これはあんこ生地って名前だぞ?」

「い、いやそういう訳じゃなくてですね……」

「よし!おっさん二つ!!」

「あいよ〜!!」


 そして、注文して出てきたのは……。


「どら焼き……」

「ん〜あんこ生地も美味いな!」

「ま、まあマレンさんが嬉しそうなら別にいっか……」

「よし!次行くぞ!」

「早!?」

「なんだ?まだ食い終わってないのか?」

「当たり前でしょ!?」


 その後、マレンさんは不服そうな顔をしながらも俺が食べ終わるのを待ってくれた。 なんやかんや優しい。


「よしソウマ!次は大本命だぞ!」


 どうやら次はマレンさんが楽しみにしていた新しい商品らしい。 にしてもこの世界は俺の世界と食べ物が似ている。

 そして、引きずられながら着いたのはある一つの店。


「他の店とは違うんですね」

「ここはちゃんと中があるぞ!」

「目キラキラになるの早!?」

「おっさん!新しい商品を二つ!!」

「マレンちゃんは相変わらずだね〜」

「はいこれ金!」

「……マレンちゃん? これは……」

「……え?」


 マレンさんがお会計で出したのは金貨であったもの……。 今、お会計で出されたのは金貨複数枚が密着し、ボールのように丸まった物。 マレンさんは拳の中で握っていたのだろう、それで先ほど目をキラキラにして興奮していた。 つまりは拳の中で握りしめた……。どんな握力してるの!?


「ああ、すまん。 よっと……」

「は?」

「マレンちゃんは怪力だね……」


 マレンさんは申し訳なさそうな顔をした後、丸まった金貨を取り、手で強引にまっすぐに直した……。 うん、もう驚かない。

 店員も俺も呆れたような表情するしかない。

 そしてその後、しばらく待った俺達に新しい商品とやらが置かれた。


 パンに肉を挟む。 その間にはレタスのようなものを挟んでいる。 うん、これって……。


「ハンバーガーじゃねぇか!?」


 本日二回目のツッコミである。


「ん?何を言っているんだ、これはパン肉だぞ?」

「その見た目だけを言う商品名はなんなんですか……?」






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