表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/27

【エピローグ:風吹く丘の主】

数年後、かつてのグランツ家が所有していた「あの丘」には、今はリーシェル家の紋章が誇らしげに風にたなびいている。

人々は噂する。没落したはずの令嬢がいかにして公爵家を凌駕し、この地の真の主となったのか。 ある者は、彼女が二人の英雄を虜にした稀代の悪女だと言い、またある者は、荒廃した領地を立て直した聖女だと言う。

だが、太陽の光を真正面から浴びて草原に立つ彼女——リーシェル家の当主となったタルトは、そんな噂を鼻で笑うだろう。


彼女の傍らには、かつて「守る資格」を求めた男と、「独占欲」に狂った男が、今や最強の盾と矛として、彼女の意志に従い控えている。 サシャから学んだのは、淑やかな振る舞いだけではない。「女が己の足で立つための、泥臭くも美しい執念」だ。

タルトは、どこまでも続く草原を見渡しながら、独りごちる。 「月明かりの中で震える夜は、もう飽きたわ」

彼女はもう、光を反射するだけの存在ではない。 自ら光を放ち、周囲を、そして運命をもその熱で支配していく。 風が吹き抜けるこの丘で、したたかなリーシェルの血脈は、ここから永遠に続いていくのだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ