表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あなたに読まれたい  作者: 三軒長屋 与太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/69

【独】命の波


この波が生まれた場所を想えば、私の命など些細なものだ。

この波が辿って来た道のりを想えば、私の存在など無に等しい。


ほとんどが百のよわいも生きられない。

人の一生など短いものだ。

浮世に笑い、泣いたところで、雲の形ひとつ変えられやしない。

この空の奥に宇宙が広がっているなど、あまりにも無慈悲ではないか。

それではあまりにも……私がちっぽけではないか。


人生とは、飴玉のように溶けていく。

なにかを成しても、なにも成さずとも、皆平等にすり減っていく。

この世に生を授かった瞬間から、私たちは失い続けるのだ。

少しずつ、着実に、消えていくのだ。


それでは何を残そうか。

例え私が小さく無力でも、この命は重いのだ。

触れられぬ神の摂理なら、思考を巡らす暇すらないのだ。


進もうではないか、一歩でも前へ。

刻もうではないか、一秒でも長く。

どんなにみすぼらしくとも、吐き捨てられたガムだとしても、

この生にしがみつこうではないか。


記せ、一文字でも多く。

叫べ、数え切れぬ苦痛が晴れるまで。

私が私であるように、

君もまた、君であるのだから。


それでも苦しい時は、深く呼吸をするのだ。

今吸い込んだその空気は、間違いなく君だけのものだ。

今吐き出したその空気こそが、君の命の鼓動なのだ。


私たちはちっぽけだからこそ、この世界の広さを理解している。

互いの無力を抱きしめ合い、それでも、誰かのためにと生きている。

それが人間であり、私と君の命の重さなのだ。

ひとつ波打てば、自ずと風がそよぐはずさ——



お読みいただき、ありがとうございました。

誤字・脱字に関すること、細やかな評価や感想をいただけますと、励みになります。


【※この先は、作者による作品解説です。

自己解析・自己考察を含みます。

読後の余韻を大切にされたい方は、ここで読むのをお止めください】











——————————


たまには皆さまを応援する、励ます、そんな作品を書きたくなりまして。

それでも暗くなってしまうのは、作者として申し訳ない。

ただ、今なにかを頑張ろうとしている方、または、なにを頑張れば良いのか分からなくなってしまった方の背中を、少しでも押すことが出来たなら幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ