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あなたに読まれたい  作者: 三軒長屋 与太郎


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【人】このゆびとまれ


頬は赤に染まり

こめかみは脈打つ

朧月夜に酔いしれて

人差し指を突き立てる

このえんに誰ぞ交じらぬかと

またひとり 毒を嗜む


人里離れた山奥で

毎度毎夜の祭囃子

女人並べりゃさぞ可笑しかろうが

欲しているのは吐息にあらず

胸元滴る汗よりも

漏れ出る嘆きに喉が鳴る


そちらもここへ座らぬか

山伏など息苦しかろう

変装承知 嘘歓迎

どうせこの世はお伽のまやかし

はなから本当など存在しまい


羅生門にて剃髪ていはついたし

綱を手繰るは浮世の定め

詰まらぬ顔だ

怒りすら醒める

ぬしが人間であると証明するならば

血を吐くように笑い

手前の肴にしゃぶりつけ


ようやく見せた本性は

道端の小石のような陳腐

せめて庭石のように磨いてはどうか

まぁ それがお前さんだと云うのであれば

こちらは興味も落とさぬが


毒だ 毒を寄越せ

かような水など舌先で乾く

神がこさえし毒こそ甘美

眠りの隙を付くがよい

卑劣な正義に溺れるがよい

こちとら稀代の餓鬼 小童こわっぱ

楯突く刃など舐め溶かしてやろう


首を落としたところで

このたけなわは びくともしまい

闇夜に釘を刺したところで

この心臓は高鳴るばかり


されば再び機会をやろう

縋りつくように このゆびとまれば

月も笑い 風が踊る

下らぬ口を閉じ

憤りなど藪に捨て

さかずきに波打つ毒もろともに

礼儀も作法も酩酊めいてい 酩酊


夜が白けても 終われぬ酒宴

十六夜いざよいの欠片を口に運び

頭蓋の悲鳴に眉間が喜ぶ

耳先を悪戯して欲しいのならば

どうか貴様も このゆびとまれ



お読みいただき、ありがとうございました。

誤字・脱字に関すること、細やかな評価や感想をいただけますと、励みになります。


【※この先は、作者による作品解説です。

自己解析・自己考察を含みます。

読後の余韻を大切にされたい方は、ここで読むのをお止めください】











——————————


結論から申しますと、今作はXのスペースや、SNS上のコミュニケーションを、酒吞童子の世界観で表現した作品です。

あとは純粋に、作者自身が酒飲みなので、自己紹介にも近しいですかね。

正直に言って、特に深い意味はなく、ただただ現代を古典表現したかっただけです。

それでも、ひとつひとつの単語が、現代のなにを指しているのか――そんなところを考察して楽しんでいただけましたら幸いです。


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