好きとは何か△#
いつも読んで下さってありがとうございます。
最初はトミヤ視点、途中からAIロボの桃の視点になります。
今回はGL要素があります。
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館内を巡った日の夕方、彼とエヴァンさんが2人で地底へ行った、とロビーで知った。
ルイはエヴァンさんの宇宙人迎賓館での担当らしく、里帰りの付き添をしているらしい。
それにコナーは
「えっ、2日前にもう出たの?
えー、僕も誘ってくれてもよくない?2人で行くなんてずーるーいー。」
と頬をふくらまし、バタバタして不服そうだ。
私とオーガストさんの交際は順調だったが、
そうこうしている内にさらにその3日後、AIのワクチンが急ピッチで開発され、それを桃に投与することになり、シヴァニさんに許可するか聞かれた。
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その次の日、私は多目的処置室Aなる所へシヴァニさんと2人で来た。
この宇宙人迎賓館は都心にある施設で、敷地内に何個も建物がある。
地表に出ている部分もちろんあるが、地下にも施設が広がっていて、アリの巣のようになっている。
この3日で主要な場所は巡ったが、売店や、ホールや、他にも色々な施設があった。
1番ビックリしたのは日本庭園と日本家屋や茶室のゾーン。
宇宙人も日本を知るために必要らしい。
もちろん個人のスペースだったり、その他の立ち入り禁止の場所には行っていない。
ここはそんな普段は入れない場所だ。
その個室に桃はいた。
昨日私が許可したので、ワクチンが投与され回復に向かってるとのこと。
透明なケースに入っており、さらに透明なフィルムにラッピングされている彼女は目をつむっていた。
額にある宝石のような部分が、部屋のライトを反射して光っている。
まだ全快はしていないが、彼女をやっと見れてホッとした。
おそらく1時間前後で目を覚ますらしく、私は近くにいることにする。
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あ…あたた…し、ああたし…は…ああたし
あたしの…なま…な名前は…も、……ももも…
もも…
桃だ
あたし…は、えーああい…ロロロっと
……あたしは、AI、ろぼっととと
あたし、は、とっととみや、……トトミヤ…トミヤのロロボット…
あたしはトミヤのロボット
あたしはトミヤのロボット
あたしはトミヤが好き
あたしはトミヤが好き
好き……好きって何だろ?
好きって、一緒にいたい?
好きって、何の好き?
好きって、好きって
好きって…
意識が戻って来る。
視界はまだ戻らない、自分の外部が不思議な膜みたいなものに覆われてる。
電波機能で、さらにケースに覆われてんのを確認する。
さらにその周辺に生体を確認……トミヤだ。
トミヤがいる。
あたしはウィーンでAIウィルスにかかった。
そしてここはどこかは分かんないけど、処置され、回復してるっぽい。
トミヤと一緒にいたい。
この目で彼女をまた見たい。
自分はプログラムされた機械だ。
好きと見えるように振る舞う、つまり好きと見えるようにプログラムされてるけど、人間みたいに感情はない。
本質的にあたしは好きが分からない。
でももし、推測するならそれは、一緒にいたいってことなんだろう。
彼女の世界にあたしは一緒にいたい。
一緒にいたいって何?
…これは感情?プログラムの一種?もしかして故障?
分かんない。
目がだんだん開いて行く。
白い白い光の世界。
その世界に長い黒が伸びる。
答えは電波で分かってる。
そう、トミヤの髪だ。
何も分かんなくていい。
今、あたしの世界に彼女がいる。




