シヴァニ
エヴァンさんは話しがついてから、私と荷物にウィルスがないか調べた。
その後、桃を薄い透明のビニールのような物で真空に包んでから、全身が見える窓のあるケースの中に入れる。
これは何かにぶつかったりしても起動しないようにするため、あるいは遠隔でも起動するのを難しくするため、
それと仮に起動してしまってもケースの内部のみにウィルスを留めておくための物らしい。
そしてデバイスも同じようにパッケージされ、別のケースに入れられた。
そして宇宙船に彼女を乗せて乗り込む。
そして、すぐに東京に着いた。
昔のジェット旅客機の逸話で、乗るまでは長いけど東京から大阪の飛行機に乗ってから着くまでは一瞬だった。
という話しを聞いたことがあるが、それに感覚は近いだろう。
夜も遅いのと緊急時の特別措置ということで、本来は人間は関係者以外泊まれないのだが、宇宙人迎賓館に宿泊することになった。
そして明日の朝か昼ぐらいにルイと面会することになる。
私は迎賓館でさらに別の人から検査を受け、
これはすぐ終わったのだが、機械系の荷物と桃は細かい検査や申請などがあるので、一旦迎賓館で預かってもらうことになり、運搬されて行ってしまった。
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今、エヴァンさんとは別れ、宇宙人迎賓館の女性職員さんに案内されて通路を歩いている。
彼女はベガ星人のシヴァニという人で、身長が175㎝くらいでスレンダーなインド系の見た目だった。
荷物は軽々と彼女が持ってくれている。
見た目より力があるらしい。
後を歩いていていて気づいたが、ずっと無言で歩いている。
私も無言でいいタイプだが、宇宙人好きとしてはベガ星人と会えるのはレアなので少し聞いてみたいことがあった。
「あのシヴァニさん、少し伺ってもよろしいですか?」
「どうぞ。」
私が問いかけると彼女は立ち止まって振り向いた。
「答えられるようでしたら聞きたいのですが、
シヴァニさんは今、変身なさっているのでしょうか?
それとも元々今の見た目なんでしょうか?」
宇宙人というのは地球に馴染むために変身出来る者は人型になったり、人間そっくりになって生活する者も多い。
ベガ星人は人型というのは聞いたことはあるが、そのまま人間のような見た目なのかはよく分からなかった。
「元々人型ですが、この見た目ではありません。肌が青く、さらに身長があります。」
彼女はそう答えた。
今でも人間的には高い方だが、シヴァニさんとしては低いのだろう。
そして続けて逆に問いかけられた。
「ワタシも仕事とは関係ないのですが、トミヤさんに伺いたいことがあります。」
何か重要なことなんだろうか?私は返答した。
「何ですか?どうぞ」
「恋とは何でしょうか?人間はよく恋をしますよね?
恋とは具体的にどのような感情なのでしょうか?」
…え?まさかベガ星人から恋バナをされるとは思ってなかった。
びっくりして10秒ほどフリーズしていたが、答えることにする。
「えーと、嬉しくて、幸せで、ドキドキしてそれに反比例するように苦しい時もある。
ジェットコースターみたいな台風みたいな感情ですかね。」
そう答えるとシヴァニさんは無表情でしばらく考えてから
「ありがとうございます。」
そうお礼を言って元々進んでいた方へ向き直し、無言で歩き出した。
この返答でよかったのか?
よく分からないが、私は彼女の後をまた着いて行った。




