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宇宙人に恋してる  作者: 02369385


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18/20

アンプリチューヘドロンサーフェスオロジー

アンプリチューヘドロンとサーフェスオロジーは分からなくても読めます。作者も分かりません。

私の話しを聞いていたエヴァンさんはボウルのようなティーカップに口を付けてから返答する。


「…分かりマシタ。ヤコマさんとのことで力になれることはないのかもしれませんが、何かあればいつでもおっしゃってクダサイ。

全てルイさんが良いように進むといいデスネ。」


私は感動している。

最近実質コナーのお守りをさせられてるので大人な宇宙人と関わることが少なくなっていた。

こんなちゃんとした会話は久しぶりだ。

そう思ってジーンとしていると


「エヴァンさんアレ話さないの?」


コナーが割ってエヴァンさんに話しかけた。


「はい、しかし今はタインミングが悪い気がして話すことをためらっていマス。」


何だろう、言いづらいこと何だろうか?

エヴァンさんはボウルの紅茶を大皿に戻してから話し始めた。


「実はルイさん、ワタクシ地上人、つまり人間と結婚することになりマシタ。」


は?


「三週間前のパーティで知り合ったオーストリア出身の物理学生で、アンプリチューヘドロンとサーフェスオロジーが好きな方と婚約シマシタ。」


エヴァンさんは微笑み少し染めた頬がこの下からのアングルでも分かる。

アンプリチューヘドロンとサーフェスオロジー何だそれ?

人間の物理法則は宇宙人のそれと違うことがよくある。

きっと人間的にすごい感じのことなんだろう…多分。

エヴァンさんは地球上に出てから1ヶ月くらいしか経っていない。

恋という物は進まない時は全く進まないが、進む時は突風のように駆け抜けて行く。


「そうなんですか、おめでとうございます。」


私は祝福したい気持ちと自分の恋が全く上手く行かない狭間でモヤモヤしながらそう言った。

しかし顔に出やすいのでそれも伝わっているのだろうと思う。


その物理学生の婚約者のことをしばらく聞いた。

そしてその学生を後日私達に会わせることになり、サロンは解散した。


▽▲▽▲▽▲



数日経ってその婚約者をこの宇宙人用ホテル兼迎賓館の玄関ロビーで待ち受ける。


その人はエヴァンさんに連れられて現れた。

年齢は20代前半から中頃に行くか行かないかくらい。

グレーっぽい茶色の髪で身長は175㎝あるだろうか?

軽く会釈をして日本語で挨拶して来た。


「父がオーストリア人で母が日本人なので日本語で話させていただこうと思います。

ヨハネス•シュヴァルツと言います。よろしくお願いします。」


そうコナーと私を見て笑顔で挨拶し終わると、隣にいる3メートル20以上身長差があるエヴァンさんを見上げた。

エヴァンさんもニッコニコで雰囲気でイチャイチャしているのが伝わる。


話しには聞いていたが、絵に描いたような『好青年』だった。



その彼と私達は今日は天気がいいので、外に出ようということになり、庭に出て話すことになった。


△▼△▼△▼


10月の中頃、昼過ぎの強い日光がちょうどいい季節。

庭にはちらほらと花が咲いていて、刈り込まれた庭園は

光っている。

広葉樹は色づき始め、そろそろ紅葉狩りの季節だ。


コナーとヨハネスさんが並んで話している。

私よりもコナーのほうが年が近いので話しやすいのかもしれない。

しかし近いと言っても30から40歳差はあるので、人間の感覚としては大分差があるだろう。


私とエヴァンさんはその少し離れた後ろで並んで歩いていた。

彼はそこまで普段は表情が変わるタイプではないのだが、珍しく恋人の後ろ姿を天国にでも召されるんじゃないかというような笑顔で見守っている。

…恋ってそうゆうもんですよね、分かります。


私は彼に話しかけた。


「結婚したらヨハネスさんと一緒に住むつもりですか?」


「それが考えてマシテ、ワタクシと住むとなると普通の日本住宅には住めないノデ、なかなかいい場所がないのデスヨ。

彼は人間デスノデ、この迎賓館には住めマセンシネ。

しばらくは別居すると思いマス。」


エヴァンさんは5m行くか行かないかくらいの高身長の地底人だ。

地底人ということで特別に住んではいるが、人間とここで同居は出来ない。


宇宙人と人間は違う。

当たり前だが、細かい所でこうゆう違いが浮き彫りになる。

それでも付き合ったり、結婚まで行く人達もたまにいる。


私は秋の日を浴びながら、そんな宇宙人達のことをどうしても羨ましく思ってしまっていた。

ヤコマと自分ももし付き合えてたら、こんな嬉しい悩みを抱きながら家と家具なんかを選んだのだろうか?

しかし考えてもしょうがない、もう忘れるしかない。



都心に広がった澄んだ空にトビが一羽飛んで鳴いていた。

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