迎賓館で泊まれる立場
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日本政府が管理している、宇宙の要人が住まう施設の庭に降りた。
そこは簡単に言うと、宇宙人のためのホテルと迎賓館の中間みたいな場所だ。
龍型を解いて、人型に戻る。
地球に来てからほぼ人型になっているので、最近はこちらの方が本体な気持ちもしている。
すると豪華な建物からシルバーの上下を着た巨体が向かって来た。
「ルイー!」
コナーだった。
私は彼を無視をした。
「ねーまだ怒ってるの?
ごめんね?聞こえてるでしょ?」
相変わらずグイグイしゃべる男だ。
元をたどれば自分の落ち度ではある。
しかし謝られても許せないこともこの世にはある。
コナーのことは来世も魂ごと許さないともう決めていた。
私は彼ををさらに無視し、建物の中に入って行く。
すると全身白い、5m行くか行かないかくらいのさらに巨大な人物が現れた。
エヴァンさんだ。
「ルイさん、久しぶりデスネ。」
ボブの白髪。薄いグレーの目で、彫りの深い30代後半の欧米人風の顔。
服は白い巻きワンピースのような物を着て、話しかけてくる。
彼は地底人で、1ヶ月前からこの施設に宿泊している。
「久しぶりです。お会いしたかったです。」
私は返事をした。
宇宙人が公式になると同時に、地球にいた地底人も自分達のことを世間に公表した。
元々地底人は公表前から世界の大企業や国々に密かに技術提供をしていて、宇宙船さえも所有している。
なので本来は『地底にいる地球人』なのだが、世間の認識的に宇宙人のカテゴリーに入っている。
彼と話していると後ろからコナーが会話に入って来た。
「エヴァンさん。僕まだルイに許してもらってないんだよ。エヴァンさんから大人になれって言ってよー。」
大人になれはお前のことだろ。と思ったが、私は無視し続けていた。
コナーのようなタイプは話したら終わりだ。
無視が一番効くタイプ。
なので一生お前としゃべる気はない。
それに対してエヴァンさんは話し始めた。
「実はその日、コナーさんからルイさんの好きな方を見に新幹線に乗ると伺ったので、止めまシタ。
しかしどうしても行くというので、ワタクシも新幹線に乗ろうかと考えたのデスガ、車内が低くすぎて諦めまシタ。
そしたら問題が起こってしまい、無理にでも乗っておけば良かったと思っていマス。」
「お気遣いありがとうございます。
エヴァンさんが責任を感じる必要はありませんよ。」
私は返答をした。
彼は大人の紳士なのでこちらも話していて落ち着く。
コナーとは大違いだ。
しかし、だからこそエヴァンさんが来なくて良かったと思った。
プレアデス星人でこそないが、彼はヤコマのタイプなのだ。
中身が子供のコナーだから恋に落ちずにすんだが、精神年齢も高く、見た目も素敵なエヴァンさんだったら太刀打ち出来なかった。
新幹線の車内が低くて本当によかったと思う。
そもそもコナーに付いてるプレアデス星人のサポーターはどうなっているのだろう。
最近会ってないが、さぼっているのだろうか?
シリウスB星出身の私から見ると、プレアデス星人は適当な感じがしてしまう。
お国柄ならぬお星柄というものだろう。
私は彼を誘った。
「エヴァンさん、久しぶりに一緒にお茶をしませんか?」
「いいデスネ。よろこんで。」
「僕も、僕も行くよ!」
私の問いかけを彼は受け入れたが、余計なのも付いて来るようだった。




