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その2

彼女は男に怯え、俺の姿を見て不思議そうな顔をした。それはそうだ。

ピシッとスーツを着こなして片耳にイアホンをつけている姿をしている者は普通いない。

場にあっていないのだ。

けれども彼女は違った。

頬をポッと赤らめ縮こまっている。


「俺の名はシュナイダー。君の名は?」

「あた、私の名前はリジーよ。でもどうして?貴方、私の知り合いというわけじゃないわよね。」

「ああ、確かに知り合いじゃない。だが、今からはもう違う。知り合いだ。」

「変わった人ね。貴方。」

リジーはそれでも表情は硬い。

まだ先程の男の事が気になっているようだ。

「さっきの奴は君の知り合いかい?」

「いいえ、知らない人よ。前からつきまとわれてたの。困っていたところだったのよ。助かったわ。」

「なら何も問題はないね。俺と付き合わない?」

「はぁ?なっ、何を突然。私たちまだ知り合ったばかりよ?」

「それは分かっている。だが、君の事が気になって仕事が手につかない。」

「仕事って?」

「刑事だ。」

「そうなの?なら仕事に戻って。」

「だから、戻る為に君に返事をもらわないといけない。」

「貴方、私が言ってること聞いてなかった?戻ってって…。」

「俺も言ったよ。返事を聞かせてくれと。」

「あた、私のどこがいいの?まだ何も知らないのに。」

「それはこれから知っていけばいい。YES?NO?」

「分かったわ。YESよ。これでいいかしら?」

「ああ、いいね。」

シュナイダーはそう言ってリジーの肩手の甲にキスをした。

「じゃあまた。」そう言ってその場から走って行った。

リジーはあっけにとられて口をぽかんと開けている。

「あっ、どこに住んでるとか聞くの忘れた〜。でも刑事だって。本当かしら。」

それでもリジーの顔には笑顔が戻っていた。

リジーは友達のサミーに電話でこのことを話して聞かせた。

「大丈夫?でも刑事なら危ない人じゃないわね。その点は合格よ。でも見て見たかったなぁ〜、カッコいいんでしょ?」

「ええ、とても。」

「羨ましーな。そんな素敵な人に言われて見たいわ。」

「そう言ってていいの?旦那さんがヤキモチ妬いちゃうよ。」

「てへ。」

サミーとの会話を楽しんだリジーはその日のことを思い返していた。

どこであった人なんだろう?

刑事だとは聞いたけど、管轄は何処?

わからないことだらけだった。



一方のシュナイダーはと言うと上司にお小言をもらっていた。

「任務中に持ち場を離れるとは何事だ。何かあったのか?私にわかるように説明したまえ。」

親身になるところは好きなのだが、この上司、こと異性問題になるとちょっかいを出してくる事が多いのだ。

部下の恋愛には関わって欲しくはないのだが。

ため息をつきつつかいつまんで話した。

「ふむふむ、と言う事はまだ何も始まってはいないのだな?」

「はい、そうです。ですから…。」

「分かった。その女性のことを調べておこう。なぁに、普通の女性なら問題はない。お前もこれで結婚でもすれば所帯持ちになって仕事により身が入るだろう。これで安心だな。」

まだ何も始まってないのに何が安心なのかわからない。だが、気持ち的には楽になった気がする。これで何かあった時にはこの上司が使えそうだ。

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