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魔王は最初の町の宿屋にいる。  作者: yosshy3304
第四章 魔王とお見合い騒動
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62 魔の森のくまさん。

 シャランは満身創痍であった。

 いや、目立った外傷はない。

 そういう意味では目の前の相手の方が酷いであろう。

 先程から、隙を突く形で、強力な一撃を与え続けているのだから。

 しかし、目の前の相手は操られているだけの物に対し、こちらは何をするのにも体力が居る。

 ましてや、目の前の相手は巨体過ぎた。

 攻撃にしろ、防御にしろ一々体力を食う。

 全身から汗が吹き出し、息が荒れ、頭痛までしてきた。

 何とか、立っている、構えているという状態であった。

 実力者として有名なシャランですら、ほんの一、二時間でこの有様であった。

 「ふむ、なかなか、これはいよいよピンチと言うやつかな。」

 そう呟く。

 確かにピンチには違いない。

 しかし、魔王と戦った時ほど、危機感は抱かなかった。

 なんだかんだと言って、シャランはラーシャンの事を信頼していた。

 「ふむ、間に合ったか。」

 知った気配がビックベアーの後方から近づいてくる。

 後一撃は囮として受けた方が良いだろうと思い、ビックベアーの前に立つ。

 根性と気合で何とか、ビックベアーの繰り出した前足での一撃を大剣で受け、押し合いの形に持って行った。

 しかし、先ほどの押し合いとは違うのは、もうシャランに弾き飛ばすだけの体力がなかったことだ。

 だが、何の問題もなかった。

 何故なら、その体勢こそ望んだ形であり、これでビックベアーは不用意に動くわけにはいかなくなった。

 立ち上がらないと言う事は、四肢でもって歩き回ると言う事は、腹が弱点なのだろう。

 もし、このまま不用意に振り向けば、シャランの大剣が腹を切り裂く。

 それぐらいはできる。

 だが、それも必要ないだろう。

 ラーシャンがビックベアーのすぐ後ろ、もう目視できる距離を走ってきており、そのままビックベアーの背を蹴って駆け上っていく。

 「イヤリング落としましたよ。私が点けてあげますわ。」

 そう言って手に持った、蔦と二つに割れた金ダライで作った不格好な目隠しをビックベアーに被せた。

 「さぁ、踊りましょうか!?貴方の破滅の踊りを。」

誤字脱字の指摘ありましたら感想でお願いします。

またこんな駄文ですが、評価、感想の程お願いします。

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