38 噴火、空に舞い上がり帰還。
「ぐっわぁあ…。」
ルートワンが悲鳴を上げる。
ルートフォーが、火口の端に掛けた指を踏んでいるのだ。
痛みで離しそうになるが、この火口は蟻地獄の様な円錐形ではなく円柱形、崖のようになっているのだ。
そして、メイズを連れてきた事で判るように、この場所は吸性の場、魔力を吸収する場所なのだ。
魔王といえど、身を守る魔力を食われ、焼かれればさすがに死ぬ。
飽く迄、観光スポットのみを回る予定だった為、装備もない。
「……兄貴は手に入れすぎなんだよ。」
「なっ、何?」
唐突に始まった語りに、この語りの最中は、踏みつけが緩み、痛みから解放された。
だがルートワンには弟が何を言い出したのかが判らなかった。
王の地位と言うのであれば、生まれた時には決まっていたし、遺産等の貴金属は、自分は一切受け取らなかったのだ。
強者主義の魔族とはいえ、親戚筋から恨みは買うつもりがなかった。
顔だって、双子なのだ。一卵性ではないから細部は違うが、それでも似た顔付だ。魔力だって、ほんの僅かに上回る程度。
「いったい、何の話だ。」
「気付いてすらいなかったのかよ。」
再度問いかけるも、今度は嘲笑される。
再度指に、踏みつけの圧力をかけてきた。
今度はご丁寧に、掌を此方に向けて。
巨大な魔力の玉が目の前に、出来上がる。
「それじゃ、死ね。」
小さく呟いた、ルートフォーは、魔力砲を放とうとして、それ以上の魔力の本流に、吹き飛ばされた。
「だめぇえええええ。そんなの絶対にダメ!!」
メイズであった。
ただ、親しい人たちが傷つけられ、少々癇癪を起しているようだったが。
メイズが本気で怒ったのだった。
メイズの巨大な魔力に反応して、マグマが吹き上がった。
この火山は周囲の魔力を吸収する特性がある。
一定値の魔力が内部にたまると噴火という手段で、堪った魔力を外に放り出していたのだ。
噴火の影響で、下から突き上げる暴風によって、体が浮き上がりルートワンは、空に飛ばされた後、火口の傍、火山灰と花崗岩で形成された地面に落ちてきたのだった。
誤字脱字の指摘ありましたら感想でお願いします。
またこんな駄文ですが、評価、感想の程お願いします。




