22 魔王配下の実力、消える魔王二人。
本日最後の3話目を掲載しました。ランの実力が垣間見れます。次はエンジの戦闘ですね。明日の更新でお届けします。
「さて、この手を離してくれるかな?」
「うん、僕達を子供扱いはやめてほしいよね。」
「そうね。離してあげるわ。」
ランは二人の魔王をブン投げた。
「さて、殺されたいみたいだね、ウラミー。」
「うん、嬲り殺してあげようよ、ツラミー。」
二人の魔王は目の前の人物が、原初のサキュバスだとは気付いていなかった。それはそうだろう。ランは元々人の姿に近い。背中にある羽さえ衣服で隠せば人にしか見えなかった。さて、どこの世界にアンミラを着て魔王に挑む者がいるのか。目の前の存在はそんな格好で自分達に挑んできている。舐められていると感じた魔王二人は、ランを嬲り殺す事に決めた。
左右から、身体強化した肉体で攻める。しかし、ランには届いていなかった。同じく身体強化した腕で反らしたり、時には両手を開くように殴り飛ばす。開脚するように左右から襲ってきた魔王を蹴り飛ばした時もあれば、砲撃魔法を二つ駆使して吹き飛ばした。ランにとっては、完全に同期した攻撃など、片一方の攻撃をさばけるなら、左右逆転した攻撃を同時に出せばいいだけの単純な作業であった。魔王二人の攻撃は届く処か隔絶した実力差がそこにはあった。
「…さて、何者だい?君は。」
「…うん、僕達をここまで甚振れるなんて。」
「くすくす、魔王様の配下ですよ。」
意地と根性でボロボロの体を起き上がらせる。息を切らせながら、目の前のランに疑問をぶつけた。ランの回答は簡潔に、ただ笑いながら真実だけを述べた。瞬間、巨大な魔力が吹き荒れる。唯でさえ魔王メイズの側仕えであったランはそんじゃそこ等の魔王等相手にならない魔力を有している。後ろにかばっている騎士達は実力が低すぎて気付いていないだろうが、この場でランの次に実力を有する魔王二人はそれに気付いた。余りに禍々しく、圧倒的に巨大な魔力に顔を青くする。体が自然に震えていた。
「あらあら、魔王を名乗る者がこの程度で震えてちゃ話にならないわ。今その震えを止めてあげるわ。」
いつも通りの笑顔でそういった後、地面を蹴り移動する。魔王二人の前にランが現れ、首を跳ね飛ばした。光になって消えていく魔王二人。この場所の戦いは決した。
「くすくす、弱かったわね。」
ランが呟いた瞬間ランの前方の森から灼熱の炎が上がった。消えて行った二人の魔王と同じ魔力が一つ消えていくのが分かった。
「あらあら、どうやら、あっちも終わったわね。」
ランは一言つぶやいて、騎士達の治療を始めた。
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