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魔王は最初の町の宿屋にいる。  作者: yosshy3304
第一章 勇者と魔王のドタバタ騒動
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外伝5 パン屋にて伝説の物語は始まった。

下手すれば、次話はぎりぎりになるかも。

 「結構大通りとかも変わったんだな。」

 「ええ、ウオイスさんが旅立って2年ですからね。まだ2年とみるか、もう2年とみるか。」

 中央広場を歩きながらウオイスが来る時に見た大通りの感想を感慨深く呟く。メイズも相槌を打ちながら、自分が関わった、町興しの成果を確認していた。

 「路地等は変わっていませんので、そちらはウオイスさんの方が詳しいと思いますから、大通りを案内しますね。」

 「ああ、頼む。」




 この最初の町は正確には町ではない。この中央広場から真直ぐ北に進んだところにある城、ブレイブ城の城下町だ。名前の由来も、王様に任命された勇者が最初に立ち寄る町だから《最初の町》と呼ばれるようになった。そしてそれゆえに、防衛目的の名残が各所にあった。しかし現在、戦争等の争いなど無く、それどころか商業発展の妨げになっていた。それを商人達が中心となって、王城に交渉したのだ。そして、最低限の防衛施設を残して撤廃に成功させた。

 「今、この町は中央広場を中心に、真直ぐ大通りが四方に伸びています。」

 北は王城ブレイブに続く道で、城に近づくほど位の高い貴族が住む貴族街が広がる。

 南は逆に王城の正面、正門に続く道で一般家庭が広がっていた。ちなみに勇者として任命されたものが 堂々と出撃するとして、正門から出発することとしている。2年前にウオイスがこの町を出た門でもある。

 そして東側には宿屋が密集していた。このブレイブ城がある国は、周辺に小さな町、村は存在するものの、それ以外の国が存在しない小さな島国であった。その為、もっとも海に近い東側に港を作ったのだ。現在でも唯一の玄関口だ。そしてその港で降りてきた人々を迎えるのが東門である。故に此処には人の流れの管理棟が、門に入っていた。我らが宿屋《魔王城》は、この東側の中央よりに存在した。

 西側には中央広場から、食品店、道具店、花見街、武具店、冒険者ギルドの順番で、同じ店舗を側に配置して互いに刺激し合う関係を作ったのだ。因みに冒険者ギルドが一番、西門に近いのは、西側には魔の森と呼ばれる魔物の住処が広がっている為である。

 「お腹も空いてきましたし、開いている店舗は、この時間帯だとパン屋ですね。」

 「ふむ、確かに朝早かったし、腹も減ってきたが。まだ活動するには早いだろうに。開いてるのか。」

 「大丈夫ですよ。さぁ行きましょう。」

 メイズはそう言い西側に歩き出した。




 「ここです。」

 メイズが案内したのは中央広場から西側の大通りに入って直ぐの所だった。まだ人が活動するには早い時間帯だが、すでに店舗内には美味しそうなパンが並んでいる。

 「ここは、前の店舗と時間帯を分けて、早朝から夜中まで活動する冒険者の為に、一日中店を開けているんですよ。」

 「なるほど、こんな時間帯でも飯が食えるのはありがたいからな。」

 メイズの説明に、勇者として世界中を旅していた時、夜中に腹を鳴かせながら無理矢理、睡眠をとったのを思い出していた。

 「ここ、パン工房ジャームズ推理パン屋はおすすめの一つです。」

 「ちょっと待て。いろいろ可笑し過ぎるぅ!!」

 メイズの言った店舗名に思わずツッコム、ウオイス。

 「ここの店長ジャームズさんは元々探偵だったそうですよ。奥さんの焼いたパンが忘れられず、残ってたレシピ通りに焼いてこのパン屋を経営しているそうです。」

 「そうなのか。奥さんって亡くなったのか。」

 勇者がその話を聞いて悲痛な顔で空気の悪くなるような事を聞く。

 「いえ、花見街でイケメンを探すんだって言って、家を飛び出したそうです。」

 「いろいろアグレッシブすぎるぅ!!」




 「こちらが店長です。」

 メイズがジャームズを紹介する。ジャームズは壮年期の男性で細身だが身体つきが確りしており、顔も良く、年齢の為か渋さが滲み出ている。

 「彼は、親しい人からジャムお…。」

 「言わせないよっ!!」

 メイズの説明に、危険な響きを感じたためツッコんで止める。

 「くっくっ、それなら、私は目の前のライバル店の看板を、声に出して読めないな。」

 「どういう意味ですか。」

 「見れば早いよ。」

 ジャームズは探偵をやっていた経験から、ウオイスが何故ツッコんだか分からずとも、本能的に目の前の看板を読んではいけないと理解していた。

 目の前の看板には《激安、パン男爵の新しい街の顔、ヨソレ》と出ている。ウオイスの直感が囁いていた。伝説の聖剣、超裂剣が抜かれる日も近づいている。

誤字脱字の指摘ありましたら感想でお願いします。

またこんな駄文ですが、評価、感想の程お願いします。

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