保健室で軟膏を塗る
「あ、たたた…股関節が…」
マットの上で無事に?ドジを踏んだ俺は、大事をとって保健室へと搬送されることになった。
付き添いは保健医の先生と、なぜか風紀委員の業務ですから!と並々ならぬ執念で立候補したヒロミさんの二人だ。先輩なのに、どこから来たんだ?
保健室のベッドに寝かされると、先生が白衣のポケットから怪しげな拡大鏡を取り出し、喉を鳴らした。
「大丈夫よリオンくん、先生が優しく診てあげるからね…(ゴクリ)」
「あの、先生?ちゃんと診てます?」
「待って♡今診るから!ちゃんと脳裏に焼き付けるから!」
「ふ、風紀委員としても、可愛い貴重な男子の怪我の具合が気になりますぅ♡(※興奮で鼻血が出そう)」
「なんだ?二人ともめちゃくちゃ顔が近いし、目がギラギラしてないか?」
俺はただ、自分の怪我の具合が知りたかった。
どれどれ、と自分の手で膝を持ち上げ、股関節をぐっと開いて打撲の様子を確認してみる。
「もう痛くはないんだけどな。あ、本当に赤くなってる」
「ふぇっ♡」
「ひぐっ!?♡」
自ら手で脚を持ち上げ、太ももの内側を開いて見せる俺の無防備すぎる追撃に、二人が変な声を漏らして倒れかけた。
「じ、自分から手で足を持ち上げて、股間と太ももを開いて見せてるっ!?けしからん!けしからん可愛さっ♡♡」
「ん?湿布ってほどの怪我じゃないですよね?軟膏でも塗れば治りますよ」
「せ、先生が塗るわ♡左足はヒロミさん、手伝ってくれるかしら」
パチン、となぜか熱いウィンクを飛ばす保健医の先生。
ヒロミさんは感涙にむせびながら、先生と固い握手を交わした。
「このご恩、一生忘れません。風紀委員ヒロミ塗らせていただきます♡」
「…なんで軟膏を塗るだけで、こんな感動的なドラマみたいになってるんだよ」
結局、二人に手厚すぎるというか異常なほど時間をかけた塗り塗りを施され、俺の股関節は無事に完治したのだった。
もちろん、この後『空白の時間』が発生したことは言うまでもない。
シズカの裏配信コメント欄:
『出た!保健室での空白の時間♡www』
『先生と風紀委員長が謎の固い絆で結ばれてて草』
『リオン様が自分から手で脚持ち上げて見せた時の「ふぇっ♡」で耐えられなかった♡』
『風紀委員長、一番風紀を乱すポジションを満喫してて最高www』
『本日も無事に治療完了です♡』




