ウォータースライダー究極の二択!
「この市民プールの目玉は、流れるプールとウォータースライダーだ!」
俺がプールを指さすと、集まったアンチの女子たちが強がりな笑みを浮かべた。
「な〜んだ、普通の滑り台みたいなもんじゃん!楽勝だよ!」
「ふふっ、じゃあ行こうか!」
階段を登り、スタート地点へ。
俺は先陣を切ってスライダーの溝に腰を下ろした。
「はい!最初は誰?…ん?滑らないの?ほらっ、俺の前に座って…二人で滑るんだよ?当たり前でしょ?」
「「「は?」」」
リエの公式配信コメント欄:
『は?』
『はぁぁ!?』
『なにそれシラナイ……』
『リオン様に後ろから密着されて抱き抱えられる滑り台♡♡』
『密着スライダーとか聞いてないんだが!!?』
『何かヤラカスとは思ってたけど!』
「あっ、そうか!後ろがいいのか?じゃあ後ろから俺の腰に手をまわしてくれるか?…おぉ、柔らかいのが背中に…女の子の後ろからお腹の感触を楽しもうと思ってたけど…これはこれで♡」
「っっっ♡♡♡(限界突破)」
後ろから抱き付かれたアンチ女子の手をガシッと掴み、背中に当たる至福の感触を噛み締める俺。
リエの公式配信コメント欄:
『リオン様……』
『ムッツリ出てる♡』
『もはやガッツリだろwww』
『アンチちゃんが白目剥いて痙攣してるの草www』
『ねぇ?前と後ろ、どっちが正解なの!?』
『後ろから抱き締められたい♡』
『リオン君を前で抱き抱えるのもアリ♡』
『究極の二択すぎて脳がバグる♡』
ザブーン♪
勢いよく水飛沫が上がり、滑り降りてきた二人。
…だが、その体勢にプールサイドがざわついた。
リエの公式配信コメント欄:
『ちょっと!今の子!!』
『ああ……』
『図書委員さん(シズカ)だ…』
『リオン様、シズカちゃんの太ももに顔埋めて滑ってきたぞwww』
『どんな体勢だよ!www』
『あの子…目立ちたくないって言ってなかったっけwww』
『太もも挟まれ滑りは新しすぎるwww』
『ユカリさんは滑らないの?』
『対面でGカップメロンに顔埋めて滑り落ちてきそうだなwww』
ウォータースライダーや流れるプールを満喫した俺は、着替えのために男性更衣室へと向かった。
…なぜか、ユカリさんとセイナさんのダブルGカップお嬢様コンビも「リオン君のお手伝いを♡」「わたくしも手伝いますわ♡」とごく自然な足取りで俺と一緒に男性更衣室の中へと消えていったのだが、そこはまあ、色々あったということで割愛しよう。
◇◇◇
約20分後。
更衣室から出てきた俺と、どこか髪がしっとりと濡れ、肌を赤らめて満足そうに息をつくユカリさんとセイナさん。
リエの公式配信コメント欄:
『出てきたwww』
『ユカリ様とセイナ様、完全に顔がトロけてて草www』
『20分の空白の時間♡』
『なんか三人ともすっごい「けだるい」雰囲気出してるんですけどwww』
『そ、そうだよ!プールの後だからけだるいんだよ!www』
『…更衣室のせいだろwww』
『男子更衣室で何が行われてたんだwww』
◇◇◇
市民プールをあとにした帰り道。
夕陽が街をオレンジ色に染める中、俺とリエは二人並んで歩いていた。
途中のコンビニで買った『二つに分けられるチューブ型のアイス』を、パキッと半分に割ってリエに差し出す。
「はい、リエ。半分こね」
「あ、ありがとうリオン♡」
受け取ったアイスを吸いながら、リエが嬉しそうに頬を緩ませる。
プール後の心地よい疲労感と、冷たくて甘いアイス。そして隣を歩く大好きな人。
「…なんか、こういうの憧れてたんだ。プールの帰りに好きな子とアイス食べて帰るの。甘くて、すごく美味しい」
「うん、そうだねリオン♡」
リエの公式配信コメント欄:
『いいなぁ♡』
『プールの後のアイス半分こ最高かよ』
『エッチな雰囲気からの甘々青春デートのギャップで脳がバグる』
『もうプールイベント終わり?』
『私たちにもチャンスを!』
『映画館貸し切りデート体験とかどう!?』
画面の向こうのコメントを読んだ俺は、あっと声を上げた。
「映画か!いいね!じゃあ次は、普通のコメントをしてくれた子を招待しようか!今、映画館デートを提案してくれた子は確定ね♡」
『はぅ♡やったぁぁぁぁ♡♡』
コメント欄の幸運なリスナーが歓喜の悲鳴を上げる。
リエの公式配信コメント欄:
『提案しただけで確定招待キターー!!』
『この男にNGは無いのか……!?』
『いや、お泊まりはNGだったよね?』
『あっ……(察し)』
『好きでも無い子は泊めないよ?』
『やめろwwwマユちゃんの傷を抉るなwww』
『お泊まりNGのマユちゃん久々の風評被害で草www』




