体育館裏の野良猫!新たな総長爆誕!
「おいリオン!ちょっとツラ貸しな!体育館裏に来いよ!」
朝の騒動の後、ナルミさんは鋭い眼光で俺を睨みつけると、大声でそう言い放った。
ナルミの配信コメント欄:
『ちょっと番長!?』
『体育館裏に呼び出しはマズいって!』
『朝、配信でアヘ顔晒された仕返しか!?』
『リオン様ピンチ!?』
「先にアソコに寄ってくぞ、黙ってついて来い」
「もしかして剣道場か?やっぱり竹刀とか肩に掛けたいのか?」
「はぁ?何言ってんだアンタ…」
ナルミの配信コメント欄:
『リオン様の番長のイメージおかしくない?www』
『ヨーヨーとか竹刀とかwww』
『発想が昭和で古いというかwww』
「…ここだよ」
「…購買?」
「おばちゃん、いつものあるかい?」
「それって…」
見失わないように後ろをついて行くと、ナルミさんは購買で何かを購入し、そのまま校舎の陰…体育館裏へと俺を連れて行った。
体育館裏。
にゃ〜ん♪
「…リオン、誰にも言うんじゃねぇぞ!」
ナルミさんが購買袋から取り出したのは、ミルクとちゅ○るだった。
草むらから姿を現した野良猫に、ナルミさんは優しい手つきで餌を与え始める。
番長が陰で野良猫を可愛がってるヤツだ!
「ほら、ミルクとちゅ〜○だぞ。リオンもやってみるか?」
「いいのか?」
差し出されたち○〜るをあげると、野良猫は『ゴロゴロ♪』と喉を鳴らしながら美味しそうに舐め始めた。
「ゴロゴロって鳴かれると撫でたくなるよな。ナルミさん、最初は怖い印象だったけど、こういうギャップがすごく可愛いよね。ヤンキースタイルなんて辞めたらいいのに…」
「…ゴロゴロ♪リオン…にゃん♡」
「えっと…ナルミさん?」
「…ゴロゴロって鳴いたら、撫でてくれるんだろ?♡」
真っ赤になって顔を背けながら、上目遣いですり寄ってくるナルミさん。
俺は思わず破顔し、自分の膝をぽんぽんと叩いた。
「ナルミさん、おいで…ナルミさんだけだよ、リエにだって膝枕なんてした事ないんだからね」
「くっ♡リオン…にゃん♡にゃん♡」
「撫で撫で…ナルミさんは可愛いな。本当に猫みたいだよ」
「に゛ゃ〜〜お♡このまま…ここで猫みたいにシて♡」
「いいのか?…じゃあ、配信止めるね♡」
ポチッ。
ナルミの配信コメント欄:
『出た!配信切断=空白の〇〇分♡』
『ナルミ姐さん…あんた、自分から猫になってお持ち帰られに行ってどうすんのwww』
『【朗報】ゴロゴロって鳴けばリオン様が膝枕で撫でてくれると聞いて♡』
『ゴロゴロ』
『ゴロゴロ♪』
『コメント欄でみんな猫になってて草www』
『www』
約15分後。
体育館裏の草むらで、すっかり乱れた衣装を整え、満たされた表情で俺の胸に顔をうずめるナルミさん。
「リオン……総長……好きだぞ♡」
「…それって、俺の彼女に…」
ついに俺にも二人目の彼女が!
と期待に胸を膨らませた俺だったが、ナルミさんはバッと顔を上げて言い放った。
「ならないって!アタイは彼女じゃなくて、総長の下に着いて行きたいって話だ!」
「はぁ!?またこれかよ!!」
◇◇◇
翌朝。
俺が登校するために校門をくぐると、ロングスカートをなびかせたナルミさんが満面の笑みで駆け寄ってきた。
「ちぃ〜す!リオン総長!カバンお持ちしますにゃん♡」
「あ、ありがとう、ナルミさん…」
テキパキと俺のカバンを抱え、まるで忠犬(忠猫?)のように付き従うスケバン先輩。
そんな俺たちの姿を発見したリエが、顔を真っ赤にしてダッシュで寄ってきた。
「ちょっ…リオン!これってどういう状況なの!?ナルミ先輩にカバン持たせるとか…私だってリオンのカバン持ってあげたいのに!!」
「そっち!?『先輩をパシリにするな』とかじゃなくて、そっちの怒り!?」
俺のツッコミが校舎に響く。
リエの公式配信コメント欄:
『総長の下僕爆誕生www』
『リエちゃん「私だってカバン持ちたいのに!」は嫉妬の方向性おかしいだろww』
『正妻の座どころかカバン持ちのポジション争い発生してて草』
『リオン様、また彼女候補じゃなくて子分を増やしてしまったwww』




