昭和のスケバン登場
「今日は早く来すぎたな」
いつもより早く起きてしまった俺は、一番乗りで誰もいない教室の自分の席についた。
そんな俺の机に、コンコン♪と長くしなやかな指先が叩きつけられる。
「ねえ、あんたが一年のリオン?なんかアンタ、女子が全員メス犬みたいに鳴き出すって噂だけど…マジ?」
顔を上げると、そこにいたのは、床に届くほどに長いロングスカートに、丈を短く切り詰めた制服。
中にブラウスを着ていないのか、あえてお腹周りを露わにした着こなし。
かかとを履き潰した上履きに、胸元に施された漢字や薔薇の刺繍。
細く剃り上げた眉毛と、パーマをかけた長髪。
…学園でも有名な『ワル』のナルミさんだった。
ヤンキー?
いや、昭和の番長だな。スケバンって言うんだっけ、こういうの?
彼女はフンと鼻で笑い、自信満々に自身のスマホを俺に突きつけてきた。
自撮り棒がついているところを見ると、彼女も配信者なのだろう。
「ぶっちゃけアタイ、数々の男を泣かせてきたからさー。アンタみたいな男なんかで、アタイが満足させられるわけないんだよ。ほら、何か言ってみなよ」
挑発的な笑みを浮かべるナルミさん。
…そうなのか!
彼女は男慣れしていて経験豊富なんだ!
「えっと…可愛いね」
「ハッ、なにそれヤル気あんの?どうせ全員に言ってんだろ!」
ナルミさんが鼻で笑う。確かに色んな子に言ってるかも…
「う〜ん。なら…ヨーヨーとか持ってる?君に似合いそうだよね?」
「はぁ?馬鹿にしてんの?」
「知らないのか。もぅ、男慣れしてるなら、じゃあ本音を言うね…チラチラ見える、オヘソから目が離せない!舐めたいくらいだよ」
「ひゃん♡」
ガクガクッ!!と、彼女は机にしがみついたまま白目を剥き、その場に激しく崩れ落ち…かけた。
「な、ななな、何よこれぇえええっ!!?言葉の威力が、究極の一撃として私の脳の最奥にダイレクト着弾したじゃないっ!『御託はいいから、今すぐお前を床に転がして、俺のこの立派な何かで、お前の最も敏感な聖域をピンポイントでドロドロになるまで弄り倒して、一発で強制アヘ顔にしてわからせてやる!』って脳内に直接響いてくるぅ!!!♡」
ナルミの配信コメント欄:
『番長〜!』
『ナルミ姐さ〜ん!』
『ナルミ姐さんwww秒で落ちてて草www』
『数々の男を泣かせてきた(※一人だけ)のメロメロツンデレ女子www』
「ん?なにか小声で言ったか?うわあ!ナ、ナルミさん!?完全に白目を剥いてる?アヘ堕ちしかけてる!?」
「あ、あはっ♡そんな訳ないでしょ!早く次の言葉を言えよっ!(さあリオンくんの、すごぉいっ♡言葉だけで私の奥をめちゃくちゃに開発してぇっ!!!♡)」
ナルミの配信コメント欄:
『欲しがり姐さんwww』
『私も開発されちゃう〜♡』
「そうか!さすが男慣れしてるな…ナルミさん、ヒヨコみたいだよな♡」
プルプル震えてるの可愛いヒヨコみたい…
「はひゃ♡」
少しよだれを垂らし、つま先をピンと尖らせて机にしがみつき、ピクピクと痙攣するナルミさん。
「ひ、ひよこ!?『今からお前を、殻を破りたての雛みたいに無防備な全裸にして、俺の餌にしてやる』ってことねぇえ♡♡」
ナルミの配信コメント欄:
『ヒヨコみたい♡でアヘ狂うスケバン新しすぎるwww』
『私…ヒヨコじゃ興奮できないよ』
『それが普通w』
『www』
「リオンっ♡まだ、まだ足りないわ!次の、次の言葉をアタイにブチ込んでぇええ!!!♡」
床に膝をつき、必死の形相で次の言葉をねだるナルミさん。
俺が何か言えば言うほど、ナルミさんは脳内で勝手に天国へと旅立っていくのだった。
ナルミの配信コメント欄:
『リオン様の無害な言葉を全部極悪な性癖に脳内変換してて草www』
『言葉責め(※本人はただの雑談)で完全開発されててワロタwww』
『今日もリオン様の都合の良いお持ち帰り女子が増えましたとさwww』




