スイートルームの消えない感触
スイートルームのふかふかソファで、ユカリさんのGカップの圧倒的な暴力と柔らかさに翻弄され、完全に理性のタガが外れた俺。
…や、やばかった。
あんなの男なら誰だって耐えられるわけないって…
嵐のような時間を終え、なんとか正気を保ちながら(※心身ともに完全に賢者タイムに突入した状態で)、俺とユカリさんは1階のラウンジへと戻ってきた。
すると、まだ恋バナで盛り上がっていたリエと女子たちが、俺たちの姿に気づいて一斉に振り返った。
「あ!リオン!どこ行ってたのよ!」
「あはは…まあ、ちょっとね…(※脱力感たっぷりの遠い目)」
どこか満足しきったような、それでいて脱力した俺の雰囲気に、配信画面のコメント欄が即座にざわつき始めた。
◇◇◇
コメント欄:
『待ってwwwリオン様のお顔wwww』
『完全に賢者タイム入ってて草www』
『魂抜けてるじゃんwww』
『スイートで一体何があったんだよ!!www』
俺の横で、ユカリさんは静かに一歩前へ出ると、しおらしく可憐に微笑んだ。
「皆様…私は、リオン君の恋人候補から辞退させていただきます」
「「「えぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」」
ラウンジにいた全員の叫びが響き渡る。
「え!?ユカリさん…なんで!?」
「ふふ…リオン君との『思い出』があれば、私はそれだけで十分満足ですから♡」
そう言って、ユカリさんはなぜか愛おしそうに、優しく自分の『お腹』をそっとさすってみせたのだ。
『お前らスイートで何したんだよぉぉ!』
『そこに思い出(意味深)があるのか!? あるのね!?』
『数分の間に種を仕込んだ男、リオンwww』
『お腹さするなwww匂わせすぎるだろwww』
『完全に事後の雰囲気醸し出しててヤバいwww』
「リオン!?アンタ、ユカリさんと何したのよ~っ!?」
顔を真っ赤にして詰め寄ってくるリエ。
だが、そんな大パニックのラウンジに追い打ちをかけるように、ユカリさんは何事もないかのように言葉を続けた。
「辞退する理由は…私には、すでに『許嫁』がいるからです」
「「「いいなずけ居るんかい!!ガチのお嬢様じゃん!!」」」
俺、リエ、そして待機していた女子たち全員のツッコミがラウンジに響いた。
「な、なんで許嫁がいるのにお見合いに応募したんだ!?」
「だって、リオン君があまりにもカッコよかったから…一度二人きりでお話ししてみたかったの♡お腹が空いてたので、さっきスイートでいただいたメロンも美味しかったですよ♡」
「な~んだ!あ、お腹さすってたの、ケーキ食べて満足したからなのね!!紛らわしいのよ!まったく!」
ズッコケるリエを横目に、ユカリさんは口元に指をあてて妖艶に微笑んだ。
「あら?でもリオン君が食べたのはただのメロンではないわよ?♡ね、リオン君♡ダブルメロンだったかしら♡あんなに嬉しそうに食べてくれるなんて♡」
「…んー。まあ別に…どっちでもいいじゃん(ボソッ)」
賢者タイム特有の超絶適当で怠惰な一言を漏らす俺。
その、やった後の男特有の脱力した肯定に、リスナーとリエが一瞬でフリーズした。
『「まあ別に」出たっ!!!www』
『賢者タイムの「別に」wwwww』
『確定演出入りましたwwwww』
『やったな!!こいつスイートで確実にヤッたぞ!!www』
『種残してきた顔してるwww』
「リオンのバカーー!!!」と叫ぶリエを余所に、ユカリさんは俺の耳元にスッと顔を近づけ、周囲には聞こえない小さな声で囁いた。
「…私の許嫁のこと、誰も深く聞いてこないけれど…あの方も、きっとリオン君のおかげで救われるわ♡」
「え?」
「ふふ、小さい頃からの許嫁でね。おとなしい方なの。子を残すプレッシャーと大きいのが怖くてダメになってしまったの…リオン君は大きくて柔らかいのが好きなのね♡それではまた…食べたくなったら、いつでも呼んでくださいね♡」
意味深すぎる裏の謎と、Gカップの極上の感触、そして賢者タイムの脱力感だけを俺に残して優雅に去っていくユカリさん。
こうして、俺の公明正大?なお見合い会は、一人の自由で謎多きGカップ美少女によって完全に乗っ取られ、全世界に『リオンがまた一つ種を残した』という衝撃の余韻を残して幕を閉じた。




